Apple WatchはセルラーモデルとGPSモデルどっちを選ぶべき?おすすめと違いを比較

Apple WatchはセルラーモデルとGPSモデルどっちを選ぶべき?おすすめと違いを比較

本記事では、Apple Watchの「セルラーモデル」と「GPSモデル」の違いや「どっちを選ぶべきか?」ということについてご紹介します。

私がApple Watchを初めて購入したのは、2017年発売のSeries 3でした。Apple Watchデビューして以来、2024年に登場したApple Watch Series 10まで、世代が変わるたびに購入してきました。

筆者がこれまで使用してきた9つのApple Watch
これまで愛用してきたApple Watchたち

GPSモデルもセルラーモデルも購入し使用してきた私が、「セルラーモデルとは?」や「セルラーモデルとGPSモデルの違いは?どっちがおすすめなの?」といった疑問にお答えします!

目次

Apple Watchのセルラーモデルとは?GPSモデルとの違い

Apple WatchセルラーモデルとGPSモデルの違い

セルラーモデルとGPSモデルの機能的な違いは、Apple Watch単体でモバイル通信・電話通話が可能かどうかのみです。その他の機能の違いはありません。

Apple WatchのセルラーとGPSの違い
  1. セルラーモデルは単体でモバイル通信・電話通話が可能。
  2. iPhoneが近くにあれば、両者にできることの違いはない。
  3. デジタルクラウンのデザイン。セルラーは赤丸が付く(Series 10を除く)。
  4. GPSモデルのほうが価格が安い。
  5. 本体ケースの素材の違い。

1. セルラーモデルは単体でモバイル通信・電話通話が可能

Apple Watchのセルラーモデルなら、iPhoneが近くにない状態(iPhoneとペアリングされていない状態)でもApple Watch単体でモバイル通信・電話通話が可能です。

Apple Watchセルラーモデルで電話発信している様子
セルラーモデルならiPhoneが近くになくても電話通話可能

ジョギングに出掛けるときはiPhoneを持ち出す必要はありません。セルラーモデルなら音楽のストリーミング再生もナビアプリの使用も電話通話も、iPhoneなしで行えます。

iPhoneが近くにない状態で電話がかかってくると、iPhoneとApple Watchの両方がコールされます。iPhoneとApple Watchでひとつの電話番号を共有しているイメージです。

2. iPhoneが近くにあれば両者にできることの違いはない

Apple WatchがiPhoneの近くにある状態、つまりiPhoneとペアリングされている状態であれば、セルラーモデルもGPSモデルもできることに違いはありません。

セルラーモデルかGPSモデルどちらを選ぶかは、iPhoneから離れることがあるか、というところがポイントになります。

3. デジタルクラウンのデザイン

Apple Watchの側面に円いデジタルクラウンがあります。このデジタルクラウンのデザインで、セルラーモデルかGPSモデルかを見分けられます。

Apple WatchセルラーモデルとGPSモデルのデジタルクラウンの違い
左:セルラーモデル、右:GPSモデル

セルラーモデルのデジタルクラウンには、赤い円が描かれていますね。これがGPSモデルにはありません。

ただしApple Watch Series 10だけは例外です。

Apple Watch Series 10(セルラーモデル)のデジタルクラウンのデザイン
Apple Watch Series 10のセルラーモデル

上はApple Watch Series 10のセルラーモデルですが、デジタルクラウンに赤い円が描かれていません。

もしかすると、今後登場するApple Watchのセルラーモデルからは、この赤い円のデザインがなくなるかもしれませんね。

私はこの赤い円がApple Watch全体のデザインに影響することはないと思っていますが、なかには好みでない方もいるでしょう。デザインが変更されるとしたら、それが気になる方にとっては朗報です。

4. セルラーモデルとGPSモデルでは価格が異なる

セルラーモデルとGPSモデルでは価格が異なります。2024年現在の現行モデルにおいてそれぞれの価格を表にしました。

セルラーモデルとGPSモデルの価格
Apple WatchモデルケースのサイズGPSモデルセルラーモデル
Seires 1042 mm59,800円75,800円
46 mm64,800円80,800円
Ultra 249 mm128,800円
SE(第2世代)40 mm34,800円42,800円
44 mm39,800円47,800円
※ 税込価格

セルラーモデルとGPSモデルとで、Apple Watch Series 10で16,000円の価格差、Apple Watch SE(第2世代)で8,000円の価格差があります。

Apple Watch Ultra 2はセルラーモデルのみでGPSモデルはありません。GPSモデルを選ぶとなると、Series 10かSE(第2世代)のどちらかとなります。

それにしてもこの価格差は大きいですね。「iPhoneから離れることはない」ということであれば、価格の安いGPSモデル一択でしょう。

5. 本体ケースの素材の違い

Apple Watchには、複数のケースの素材が用意されています。ここでいう「ケース」とは、Apple Watchの側面部分のことです。

選択できるケースの素材はApple Watchモデルによって異なり、ケース素材によってはセルラーモデルしか選べない場合があります。

ケースの素材によって選択肢が異なる

Apple Watchモデルケースの素材選択肢(GPS/セルラー)
Series 10アルミニウムGPS
セルラー
チタニウムセルラーのみ
Ultra 2チタニウムセルラーのみ
SE(第2世代)アルミニウムGPS
セルラー

セルラーモデルかGPSモデルの両方を選択できるのはアルミニウムケースのみ。チタニウムケースはセルラーモデルのみで、GPSモデルの選択肢がありません。

余談になりますが、アルミニウムケースのApple Watchのディスプレイには「Ion-Xガラス」が使われています。チタニウムケースにはより傷がつきにくい「サファイアクリスタルガラス」が使われています。

Apple Watchのディスプレイへの傷1
ディスプレイの傷(Ion-Xガラス)

Apple Watchを選ぶにあたっては、選択するケースによって使われるガラスの種類が異なることも知っておきたいポイントです。

Apple Watchのセルラーモデル単体で通信するには契約が必要

Apple Watch単体でモバイル通信・電話通話するには、

  1. Apple Watchがセルラーモデルであること
  2. そしてドコモやau、ソフトバンクなどが提供するApple Watch向けオプションサービスに加入する必要があること

この2つが必要です。

セルラーモデルを購入しても、キャリア提供のオプションサービスに必ずしも加入しなければならないわけではありません。加入しなければ単体でモバイル通信・電話通信できないだけで、GPSモデルと同じように使用できます。

通信キャリアが展開するApple Watch向けサービス

現時点でApple Watch向けにモバイル通信・電話通話サービスを展開している通信キャリア/ブランドは以下の5つです。

各キャリア提供のApple Watch向けサービス
キャリアオプションサービス月額(税込)登録手数料
ドコモワンナンバーサービス550円1回につき550円
auナンバーシェア385円
ソフトバンクApple Watchモバイル通信サービス385円
楽天モバイル電話番号シェアサービス550円
ahamoワンナンバーサービス550円1回につき550円

オプションサービス名と月額はそれぞれ異なりますが、どれもApple Watch向けに用意されたサービスです。セルラーモデルで単体でモバイル通信・電話通話したい場合は、上記いずれかのサービスに加入する必要があります。

Apple WatchはセルラーモデルとGPSモデルどっちを選ぶべき?おすすめと違いを比較

Apple Watch単体で通信するなら、セルラーモデルを購入してかつ契約が必要です。

注意点としては、iPhoneと同じ通信キャリア/ブランドを利用する必要があること。iPhoneに楽天モバイルのSIMカードを挿して使用しているなら、申し込み・利用できるのは楽天モバイルの「電話番号シェアサービス」のみです。

Apple Watch Series 10(セルラーモデル)のモバイル通信キャリア設定の画面
筆者はドコモの「ワンナンバーサービス」を利用中

各オプションサービスへはiPhoneの「Watch」アプリからかんたんに申し込みできます。セルラーモデルには「eSIM(イーシム)」が内蔵されているため、申し込みから開通までオンラインで完結します。

実際に申し込みしている様子は以下の記事でご紹介しています。セルラーモデルを購入された際の参考にしてみてください。

格安SIMでApple Watchのセルラーモデルを使用するには?

Apple Watchのセルラーモデル向けオプションサービスを用意してくれている通信キャリア/ブランドは限られています。

現状、auのUQ mobileやソフトバンクのY! mobileといった通信キャリアのサブブランドやmineoといった格安SIMサービスには対応していません。

セルラーモデル単体でモバイル通信・電話通話したいとなれば、対応する通信キャリア/ブランドに乗り換える必要があります。

直近では、ahamoがサブブランドとしては初めてApple Watch向けオプションサービスを提供してくれました。Apple Watchユーザーとしては、さらに選択肢が増えることに期待したいですね!

ファミリー共有設定について

Apple Watchのセルラーモデルには、iPhoneを持っていない家族でもApple Watchを活用できる「ファミリー共有設定」という機能があります。

Apple Watchを使うにはiPhoneが必要ですが、ファミリー共有設定を使えばApple Watch単独で利用できます。iPhoneを持っていない家族に持たせる見守りデバイス的な使い方が想定された機能です。

ファミリー共有設定を利用できるのは、日本ではauと楽天モバイルのみ。

ウォッチナンバー
(au)
Apple Watchファミリー共有
(楽天モバイル)
月額385円1,078円
データ通信容量250MB/月250MB/月
国内通話料20円/30秒20円/30秒
国内SMS3.3円/通3円/通
親回線なしでの単独利用
au「ウォッチナンバー」公式サイト
出典:au.com

auのウォッチナンバーはau回線を使っていなくても単独での申し込み・利用が可能です。つまり、iPhoneを格安SIMでお使いの方でも、Apple Watch単体でモバイル通信・電話通話できます。

ただ、ウォッチナンバーでは新たな電話番号が付与され、単独のApple Watchとして機能するため、通知などの連携はできません。

ファミリー共有設定 × ウォッチナンバーのデメリット
  • 一部の機能やアプリが使用できない。
    • 服薬、呼吸数、不規則な心拍の通知、心電図、心房細動履歴、周期記録、睡眠、手首皮膚温、血中酸素ウェルネス、オーディオブック、Remote、News、ホーム、ショートカット
  • 月額385円(税込)のほかに通話料が別途発生する(iPhoneのプランとは共有できない)。
  • データ容量は250MB込みだが、それを超えると通信速度が128kbpsに制限される。

機能は大幅に制限されるものの、「Apple Watch単体で電話できればそれでいい」という方にとっては、利用する理由がでてきます。格安SIMなどをお使いの方で興味のある方はチェックしてみてください。

⇒ au「ウォッチナンバー」について詳しく見る

どっちがいい?筆者がGPSモデルではなくセルラーモデルを選ぶ理由

筆者がApple Watchセルラーモデルを選ぶ理由

私はメインのスマートウォッチとしてApple Watch Ultraを愛用しています。Apple Watch UltraはGPSモデルの選択肢がないためセルラーモデルとなりますが、それまでもセルラーモデルを選び続けてきました。

Apple Watchセルラーモデルのメリット
筆者がセルラーモデルを選ぶ理由は?

ここでは、私がGPSモデルではなくセルラーモデルを選ぶ理由についてご紹介します。

Apple WatchはセルラーモデルとGPSモデルどっちを選ぶべき?おすすめと違いを比較

セルラーモデルでApple Watchでできることの幅が広がります!

理由1:iPhoneから離れられる

「常にiPhoneを携帯しているからGPSモデルでいい」という人がいます。それは決して間違いではないのですが、私はセルラーモデルを使い始めてから「iPhoneから離れられる」というメリットを感じています。

Apple Watchセルラーモデルのメリット
iPhoneから離れられるメリット

セルラーモデルならiPhoneがなくても大事な電話を見逃すことはないですし、LINEメッセージの送受信もできます。私は近所に買い物に出かける程度であれば、iPhoneは自宅に置いていきます。

いざiPhoneから離れてみると、開放感を感じるというか身軽になったような気がするんですよね。セルラーモデルのおかげで、iPhoneといい感じの距離感を保つことができていると感じています。

GPSモデルを検討されている方は、いちど「iPhoneから離れられる」という視点からセルラーモデルのメリットを考えてみてください。

理由2:事故など万が一のときの頼りになる

私は趣味でバイクに乗ります。ひと気のない山道を走ることもあるのですが、もしそんなシチュエーションで単独事故を起こしてしまったら。身動きがとれず手の届く範囲にiPhoneがなかったら。

悪い想像をするのは気が進みませんが、これは普通にあり得る話です。Apple Watchのセルラーモデルを装着していれば、例えiPhoneが近くになくても助けを呼べます。

私の場合はバイクですが、怪我をして動けないという状況は車や自転車、ジョギングなどでも考えられます。

車で事故に遭って身動きがとれなくなってしまう可能性もあるでしょう。そんなピンチときに手の届く範囲にiPhoneがあるとは限りません。

他にもサーフィンなどのマリンスポーツで沖に流されてしまった。登山中にiPhoneを谷に落としてしまった。電波が届く環境ならこのような場合でも身に付けているApple Watchで電話できるのは心強いと思いませんか?

セルラーモデルを身に付けていると、万が一のときにはいつでも身に付けているApple Watchで誰かに連絡をとれるという安心感があります。

まとめ:Apple WatchはセルラーモデルとGPSモデルの違いとどっちがおすすめか

本記事では、Apple WatchはセルラーモデルとGPSモデルどっちを選ぶべきかというテーマで、それぞれの違い、私がセルラーモデルを選ぶ理由についてご紹介させていただきました。

「iPhoneと離れることはない」という場合はGPSモデルでOKです。

セルラーモデルを選ぶとなると価格も上がりますし、さらにキャリアのオプションサービスに加入すれば385円〜から550円の月額料金もかかってきます。

ただセルラーモデルを愛用する筆者としては、ぜひセルラーモデルを検討してほしいですね!

Apple Watchセルラーモデルのメリット
  • iPhoneが近くになくてもApple Watch単体でモバイル通信・電話通話できる。
  • iPhoneと離れられることで、iPhoneとほどよい距離感を保つことができる。
  • 万が一の事故などの緊急事態のときに、手首に装着したApple Watchで助けを呼べる安心感がある。

セルラーモデルとGPSモデルどちらを選ぶかは、上のメリットに魅力を感じるかどうかです。

自分の使い方に当てはめてみて、魅力を感じなければGPSモデルでOK、魅力を感じるならぜひセルラーモデルを検討してみてください!

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この記事の著者

Apple製品まわりのガジェットを中心にレビューしているガジェット専門家。元家電量販店員で元スマホ販売員。レビュー記事では「で、実際のところはどうなの?」と言うことを大事にしています。
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