今回ご紹介するのは、「Innergie C6 Duo」という2つのUSB-Cポートを搭載する充電器です。急速充電規格「USB PD」に対応し、合計最大63WとノートPCも充電できるパワフルな充電器。
Innergie C6 Duoは、複数デバイスを同時に急速充電したい方、ノートPCを充電したい方におすすめです。
Innergie(イナジー)は、本社を台湾に置く電源メーカー「デルタ電子」が展開するブランドです。太陽光のパワコンで有名らしいのですが、個人的には「パソコンのAC電源アダプタでよく見るメーカー」というイメージがあります。設立50年以上の歴史をもつ実績のある老舗メーカーとのこと。
電源関連の製品は、特にメーカー・ブランドの信頼性が重要です。万が一のことがあっては大変です。その点、有名なメーカーが展開するInnergieは安心です。
それではレビューに入っていきましょう!
\ Innergie C6 Duoを使ってみた感想 /
Innergie C6 Duoの仕様・外観
まずは、Innergie C6 Duoの仕様・外観を見ていきます。
Innergie C6 Duoの仕様
Innergie C6 Duoの仕様は以下のとおりです。
製品名 | Innergie C6 Duo |
---|---|
入力 | AC 100-240V / 1.6A 50-60 Hz |
搭載ポート | USB-C × 2 |
USB-C出力 | 5V/3A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/3A |
PPS出力 | 5V-11V/3A |
単ポート使用時 | 最大60W |
2ポート同時使用時 | 最大45W + 18W 最大30W + 最大30W 合計最大63W |
サイズ | 56 × 47 × 30 mm |
重量 | 140 g |
メーカー保証 | 2年 |
価格 | 5,990円(税込) |
搭載するUSB-Cポートは、最大60WのPD充電に対応とパワフル。ノートPCといった、PD充電に対応する大型デバイスへの充電が可能です。
USB PD 3.0の「PPS」による充電にも対応し、Androidスマホの一部といったPPS充電対応デバイスは恩恵を受けられます。
PPS(Programmable Power Supply)とは、流動的に電圧・電流を細かく調節し、効率よく充電してくれる機能のことです。
2ポート同時使用時は、接続されたデバイスに応じて最大45W + 18W、最大30W + 最大30Wと電力を振り分けてくれます。
複数ポート同時使用とき、ポートごとに決められたワット数でしか充電できない充電器がほとんど。この点はInnergie C6 Duoの大きな強みです!
外観・パッケージ内容
外箱には製品の特徴や仕様が書かれていました。しっかりめにパッケージされています。
パッケージされていたのはInnergie C6 Duo本体と取扱説明書のみ。
- Innergie C6 Duo
- 取扱説明書
UBS-Cケーブルは付属されていないので、必要な場合は別途用意する必要があります。
無駄のないシンプルなデザイン。サイドにある「Innergie」ロゴは目立たず、さりげなく配置されています。
折りたたみ式プラグが採用されており、持ち運び時には折りたたんでおけます。
「PSE」マークもしっかりあります。
重量をスケールで量ってみると、約138 gでした(公称は140 g)。
サイズは56 × 47 × 30 mmとなっており、60Wクラスの充電器で特別コンパクト、というわけではないものの、持ち運びには困らないレベルです。スリムなフォルムなので、上のようにコンセント差し込み口が連なる電源タップでの使用も問題ないでしょう。
Innergie C6 Duo レビュー
それではレビューに入っていきます。
ノートPCを充電できるほどの充電性能
Innergie C6 Duoは、最大60Wに対応するUSB-Cポートを備えます。
15インチ、16インチクラスのノートPCとなるともうちょっとワット数の高い充電器を用意しなければいけませんが、13インチ・14インチクラスのノートPCを充電するななら60Wで必要十分。
M2 MacBook Airを充電してみると、20V/3A(60W)でネゴシエーションされ、58W前後で充電されていました。
M2 MacBook Airでは、60Wの充電器を使用すれば、30分ほどで50%充電できる高速充電が行えます。
また、問題なくPPS充電できるかを確認するために、Innergie C6 DuoでXperia 1 IIIを充電してみました。
リアルタイムに電圧が細かく動き、問題なくPPS充電できていました。24W前後と非常に高速に充電できています。
同時充電時はスマートに電力振り分け
複数ポートを搭載する充電器は、同時充電時においては「このポートは最大●W」「こっちのポートは最大▲W」とポートごとに最大ワット数が決められているものがほとんど。
その点Innergie C6 Duoは、どちらのポートにどのデバイスを接続しても、最大45W + 最大18W、最大30W + 最大30Wと自動的に最適な電力を振り分けてくれます。
どっちのポートにどのデバイスを接続しなくちゃいけない、ということを考えずに済むのでラクです。
M2 MacBook AirとiPhone 12 Pro Maxを同時に充電してみると、より電力が必要なM2 MacBook Air側に45W(20V/2.25A)が振り分けられていました。
M2 MacBook Airを異なるほうのUSB-Cポートに差し替えてみても、挙動は同じ。つまり、より電力が必要になるほうを充電器が判断してくれているようです。これは賢い!
なお、未使用のUSB-Cポートはケーブルを挿しっぱなしにせず抜いておくようにしましょう。たとえデバイスが接続されていない状態でも、ケーブルが挿さっていれば電力が分配されてしまうようです。
コンパクトなサイズ、でも普通
Innergie C6 Duoのサイズは、56 × 47 × 30 mmとコンパクト。折りたたみ式プラグ採用ということもあって、持ち運びに困ることはないサイズ感です。
ただ、「とにかくコンパクトさを重視したい」という方には向いていない印象です。
手元にある60Wクラスの充電器を並べてみました。どれもコンパクトな充電なのですが、こうやって並べてみるとInnergie C6 Duoは「普通」ですね。むしろ他の充電器よりも大きめ。
製品名 | Anker PowerPort III 3-Port 65W Pod | Anker Nano II 65W | UGREEN 65W | Anker PowerPort III 65W Pod | Innergie C6 Duo |
ワット数 | 最大65W | 最大65W | 最大65W | 最大65W | 最大63W |
サイズ | 約68 × 45 × 33 mm | 約44 × 42 × 36 mm | 約66 × 40 × 31 mm | 約66 × 38 × 29 mm | 56 × 47 × 30 mm |
重量 | 約121 g | 約112g | 約130 g | 約130 g | 140 g |
製品ページ | Amazon | Amazon | Amazon | Amazon | Amazon |
MacBook Airに付属される「Apple 30W USB-C電源アダプタ」と並べてみました。だいたい同じくらいのサイズ感です。Innergie C6 Duoは特別コンパクトではないものの、決して大きくはありません。
重量も140 gと、他社の60Wクラスの充電器と比べると重めです。とはいえ、大きな差はないのですが、コンパクトさと軽量さにこだわりたい方が選ぶ充電器ではないな、と感じました。
特別コンパクトではないけれど、持ち運びに困るレベルではありません。
Innergie C6 Duoレビューまとめ
Innergie C6 Duoを使っていて、良かった点と気になった点をまとめました。
\ Innergie C6 Duoを使ってみた感想 /
充電性能の高さだけで言えば、他メーカーの充電器も含め優秀な充電器はたくさんあります。しかし、スマートな電力振り分けに対応するものは少なく、ここがInnergie C6 Duoの大きな強みと言えそうです。
何も考えず空いているUSB-Cポートに挿せばいいのでラク!
そして、安心して選べるメーカー、ブランドということもポイントです。60Wクラスの充電器をお探しの方は、ぜひチェックしてみてください!