「iPadOS 13.4」では、iPadにマウスやトラックパッドを接続できるようになりました。テキストの選択やブラシなどのツールを使用する画像編集などでは、タッチ操作よりも断然マウスやトラックパッドのほうが操作しやすく便利です。
その他にも進化したポイントがあります。それが、今回ご紹介したい「ライブ変換」です。マウスやトラックパッド接続に対応したことが注目されていて、その影に埋もれがちな可能。ですが、これがまた非常に便利な機能なのです。
「ライブ変換は全iPadユーザーに活用してほしい機能だ!」と言っても過言ではないと思っています。キーボードやマウスを接続して「パソコンライクに使いたい人」には特におすすめの機能です。
iPadOSに実装された「ライブ変換」
通常、入力した文字を変換するには、「スペースキー」を押して変換する必要があります。「ライブ変換」では、スペースキーを押さずとも、自動的に、リアルタイムに入力した文字が変換されていきます。
なお、「ライブ変換」機能を使うには、「設定」>「一般」>「ハードウェアキーボード」>「ライブ変換」をオンにする必要があります。
※外部キーボードを接続すると、設定項目に「ハードウェアキーボード」が表示されるようになります
入力した文字がリアルタイムに変換されていく
実際に見ていただいたほうが早いですね。これが「ライブ変換」です。
このように、入力した文字が自動的に変換されていきます。スペースキーを押して変換する必要がないため、スピードを落とさずにサクサクと入力できます。このサクサク変換されていく感覚がまた快感なんですよね。使い始めは慣れが必要なのですが、いったん慣れてしまえば、操作が少いぶんスピーディーで快適。
実は、このライブ変換はMacユーザーからするとお馴染みの機能。MacOSにライブ変換が導入されたのが、確か2015年にリリースされた「El Capitan(エルキャピタン)」のときでしたので、それなりに歴史がある機能です。
僕自身はMacユーザーということもあって、ライブ変換は普段から愛用しています。「この機能がiPadでも使えれば、もっとiPadが使える場面が増えるのに」と思っていたので、僕にとってアップデートは大変嬉しいですね!最高です!
使い込むことで変換精度が上がっていく
ライブ変換の変換精度はなかなかなものです。これも実際に見ていただいたほうが早いかもしれませんね。
念のため言っておきますが、変換のためのスペースキーは一度も押していません。一箇所「漢字」と入力したいところが「感じ」と変換されてしまっていますが、それでも変換精度はなかなか。すごくないですか?
ライブ変換は文脈から最適な漢字やカタカナに変換してくれるので、短い単語の変換よりも長文の変換のほうが得意です。打ち始めは間違った漢字に変換されても、文字入力を続けていくと正しい漢字に変換されていきます。
変換精度は完璧とは言えませんが、かなり高いレベルだと感じます。最初は我慢しなければいけない部分もありますが、ライブ変換を使い込めば使い込むほど、学習し変換精度が上がっていきます。
「ユーザ辞書」を活用することで、さらに便利に
ライブ変換と一緒に活用したい機能が、「ユーザ辞書」です。例えば個人名やよく使う業界用語といった、正しい漢字に変換されにくい単語を「ユーザ辞書」に登録しておけば、ライブ変換を使用するときにもそれが反映されます。
ライブ変換は「ハードウェアキーボード」のみに対応
現状、ライブ変換は「ハードウェアキーボード(外部キーボード)」のみに対応します。画面上に表示させて使う「ソフトウェアキーボード」には対応していません。
今後のiPadOSアップデートで、ソフトウェアキーボードでもライブ変換を使用できるようになる可能性はあります。ただ、ライブ変換はハードウェアキーボーでこそ活躍してくれる機能なので、「ソフウェアキーボードでも必要な機能か」と問われれば微妙なところですね。ソフトウェアキーボーでの長文入力は、そもそもしんどいので……。
iPadの「ライブ変換」はオンがおすすめ!慣れると戻れない
上でも書きましたが、ライブ変換はMacユーザーにとってはお馴染みの機能です。僕はこのようにブログを書いたりします。 「入力ソフトにはこだわりたい」とATOKを使ってみたりしましたが、結局ライブ変換の快適さを忘れられず戻ってきました。
iPadでこのライブ変換が使えるようになったのは、僕にとって嬉しいニュースでした。以前から「ついにiPadにもライブ変換が搭載されるかも?」という噂がありましたが、見送られ続け、やっとここで搭載してくれました。
使い手によっては、ライブ変換を使い始めたうちは、どんどんと変換されていく感覚を「気持ち悪い」と感じてしまうかもしれません。僕もそうでした。「おーすごい!でも、なんだか気持ち悪い」という感じ。ライブ変換は設定でオフにすることもできますが、ぜひしばらく我慢して使ってみることをおすすめします。使っていくつちに学習し変換精度も向上、慣れれば病みつきになること間違いありません。