iPadの寿命は?何年使えるのかを解説

iPadの寿命は?何年使えるのかを解説

今回は「iPadの寿命は?何年使える?」ということについて詳しく解説します。

せっかく買ったiPad、「最大で何年くらい使えるのか」は気になるところ。私は「iPadの寿命は販売終了から7年」が目安なると考えています。

目次

iPadの寿命は販売終了から7年

「何をもってiPadの寿命とするのか」によっても変わってきますが、私は「iPadの寿命は販売終了から7年」が目安になると考えています。

販売終了から7年で修理サービスが終了

Appleが販売店への供給を終了した日から7年以上経過した製品を「オブソリート製品」といいます。

オブソリート製品となった製品は、ハード的にもソフト的にも、Appleのサポートが完全に終了します。

オブソリート製品となると?
  • Appleの修理サービス、正規サービスプロバイダへの部品供給が完全に終了
  • 同時にセキュリティアップデートの配信も停止

オブソリート製品となれば、正規の方法で修理する方法はなくなります。セキュリティアップデートの配信もなくなるため、セキュリティ的なリスクも高まります。

iPadの寿命を考えたとき、オブソリート製品に指定されるまで、つまり販売終了から7年がいっぱいいっぱいのところでしょう。

発売から販売終了となるまでの期間はiPadモデルによって異なりますが、だいたい1〜3年ほど。発売時点からオブソリート製品となるまでは、発売からトータルで8〜10年ほどとなります。

確実に修理できるのは販売終了から5年

Appleが販売店への供給を終了した日から5年以上7年未満の製品を「ビンテージ製品」といいます。

ビンテージ製品だと、Appleの修理サービスや正規サービスプロバイダへの部品供給は継続されている段階。しかし実際には、「部品の在庫がなく修理できない」という事態がわりと起こります。

もしそうなれば、

  1. 非正規の修理店で修理してもらう
  2. 諦めて買い替える

この2択になりますね。

確実に修理できるのは販売終了から5年です。5年を過ぎビンテージ製品となれば、修理できないなどの理由でiPadを買い替えざるを得ない場合も十分考えられます。

iPadの寿命の前に「バッテリーの寿命」がくる

iPadに内蔵されているリチウムイオンバッテリーは「消耗品」です。放電と充電を繰り返すうちに最大で蓄えられる電力量が減っていきます。

これがいわゆる「バッテリーの劣化」ですね。

Appleによると、

iPadのバッテリーは、フル充電サイクルを1,000回繰り返した時に、本来の容量の最大80%を維持できるように設計されています。

引用:バッテリーのサービスとリサイクル(Apple)

とのこと。

フル充電サイクルは、バッテリーを合計で100%消費したときに1回とカウントします。

1日にバッテリーを70%消費すると仮定すると、0.7カウント/1,000回で約1429日、つまり約3.91年で1,000回に到達する計算になります。

バッテリー最大容量が80%程度となっても、バッテリー持ちの悪さを我慢すれば使い続けられます。個人的な感覚では、70%を切ってくるともうそろそろ限界……という感じでしょうか。

最終的にはバッテリーの劣化によりピーク電力が低下し、iPadの動作が極端に重くなったり、不安定になったりといったことが起こってきます。

ソフト的なiPadの寿命は?

オブソリート製品に追加されると修理サービスが終了するため、ハード的には、iPadの寿命は「販売終了から7年」と言えます。

「販売終了から7年」というのは、ソフト的でも同じです。

ソフト的にも販売終了から7年が寿命

販売終了から7年が経過し「オブソリート製品」に追加されると、Appleの修理サービスは完全終了、ハード的にはこのタイミングが寿命と言っていいかと思います。

オブソリート製品となると、セキュリティアップデートも事実上終了します。セキュリティ的なフォローが一切なくなるため、ソフト的にも「販売終了から7年」がいっぱいいっぱいのラインでしょう。

iPadOSのサポート期間は何年?

毎年6月頃に開催されるWWDCで新しいiPadOSが発表され、同年9月頃に正式リリースされる、というのがいつもの流れ。新しいiPadOSをサポートするモデルは発表時に判明します。

「iPadOSのサポート期間」はモデルによって異なりますが、だいたい「販売終了から5年」です。つまり「ビンテージ製品となるまで」ですね。

例えば2018年3月に発売され、2019年9月に販売終了となったiPad(第6世代)は、販売終了の5年後である2024年に最新iPadOSのサポート対象外となりました。同時にビンテージ製品に追加されています。

iPadOSのサポート対象外となっても、iPadの寿命としてはもうちょっと先。セキュリティアップデートがあるためしばらくは問題なく使用できます。

なお現在の最新iPadOSは、2024年9月に「iPadOS 18」です。参考に対応するモデルをご紹介しておきます。

iPadOS 18をサポートするモデル

iPadモデル世代
無印iPadiPad(第7世代以降)
iPad miniiPad mini(第5世代以降)
iPad AiriPad Air(M2)
iPad Air(第3世代以降)
iPad ProiPad Pro(M4)
iPad Pro 11インチ(第1世代以降)
iPad Pro 12.9インチ(第3世代以降)

使用できないアプリがでてくる

ソフト的なiPadの寿命は、最長でセキュリティアップデートが止まる「販売終了から7年」ですが、そこに至るまでに使用できないアプリが出てくることがあります。

例えば「Netflix」アプリは、互換性の欄に「iPadOS 17.0以降が必要です」とあります。

Netflixアプリの互換性
「Netflix」アプリはiPadOS 17.0以降が必要

iPadOS 17以降ですから、無印iPadの場合はiPad(第6世代)以降が必要となりますね。このようにアプリによって「iPadOS 16以降」や「iPadOS 15以降」といったように要件があります。

iPadの動作になんら問題なくても、アプリ側のサポートから外れてしまうと、そのアプリの最新バージョンをインストールできません。

iPadの寿命はまだ先でも、よく使うアプリが使えないがために買い換えざるを得ない場合も考えられます。

まとめ:iPadの寿命は発売から8〜10年ほど

iPadの寿命には明確なものはありませんが、ハード的にもソフト的にもAppleのサポートが完全に終了する販売終了から7年、発売からだと8〜10年ほどとなります。

ただし、iPadの寿命がくる前にバッテリーの寿命がきます。ひとつのiPadを長く使いたい場合は、途中の新品バッテリーへの交換が前提となることは知っておきましょう。

よくある質問

iPadの寿命は何年くらい?

「何をもって寿命とするか」によりますが、最長はオブソリート製品に追加されるまでの「販売終了から7年」です。

オブソリート製品に追加されると、Appleの修理サービスと正規サービスプロバイダへの部品供給が完全に終了します。またセキュリティアップデートも事実上停止します。

オブソリート製品に追加されたとしても、ハード的に問題なければ使用し続けることはできるかと思います。しかし、セキュリティ的なリスクも高くなるため、特にネットに接続する場合は、新しいiPadへの買い換えをおすすめします。

iPadの買い替えタイミングは?

いくつかのタイミングあります。

  • バッテリーの劣化が気になってきたとき
  • 動作が重くなってきたとき
  • 最新iPadOSのサポート対象外となったとき
  • よく使うアプリのサポート対象外となったとき
  • 高額な修理費用が発生したとき

iPadの寿命を迎える前に買い替えられる場合がほとんどかと思います。

iPadはリセールバリューが下がりにくく、キレイな状態を保てれば高く売れます。寿命がまだまだ先でも、使用中のiPadを売却して新しいiPadに買い替えるのもありです。

歴代iPadの発売時期と販売終了時期を教えて

歴代iPadの発売時期と販売終了時期をまとめました。

モデル名発売時期販売終了時期
iPad (第1世代)2010年5月2011年3月
iPad 22011年4月2014年3月
iPad (第3世代)2012年3月2012年10月
iPad (第4世代)2012年11月2014年10月
iPad mini (第1世代)2012年11月2015年6月
iPad Air (第1世代)2013年11月2016年3月
iPad mini 22013年11月2017年3月
iPad mini 32014年10月2015年9月
iPad Air 22014年10月2017年3月
iPad mini 42015年9月2019年3月
iPad Pro (12.9インチ) (第1世代)2015年11月2017年6月
iPad Pro (9.7インチ)2016年3月2017年6月
iPad (第5世代)2017年3月2018年3月
iPad Pro (10.5インチ) (第1世代)2017年6月2018年10月
iPad Pro (12.9インチ) (第2世代)2017年6月2018年10月
iPad (第6世代)2018年3月2019年9月
iPad Pro (11インチ) (第1世代)2018年11月2020年3月
iPad Pro (12.9インチ) (第3世代)2018年11月2020年3月
iPad Air (第3世代)2019年3月2020年9月
iPad mini (第5世代)2019年3月2021年9月
iPad (第7世代)2019年9月2020年9月
iPad Pro (11インチ) (第2世代)2020年3月2021年4月
iPad Pro (12.9インチ) (第4世代)2020年3月2021年4月
iPad (第8世代)2020年9月2021年9月
iPad Air (第4世代)2020年10月2022年3月
iPad Pro (11インチ) (第3世代)2021年5月2022年10月
iPad Pro (12.9インチ) (第5世代)2021年5月2022年10月
iPad (第9世代)2021年9月2024年5月
iPad mini (第6世代)2021年9月2024年10月
iPad Air (第5世代)2022年3月2024年5月
iPad Pro (11インチ) (第4世代)2022年10月2024年5月
iPad Pro (12.9インチ) (第6世代)2022年10月2024年5月
iPad (第10世代)2022年10月販売中
iPad Pro (11インチ) (M4)2024年5月販売中
iPad Pro (12.9インチ) (M4)2024年5月販売中
iPad mini (A17 Pro)2024年10月販売中

ビンテージ製品は、販売終了から5年経過した製品。オブソリート製品は、販売終了から7年経過した製品となります。

上の表を見ていただければ、ビンテージ製品あるいはオブソリート製品となるまでのおおよの時期を推測できるかと思います。

寿命を迎えたiPadの処分方法は?

Apple Storeへの持ち込み、または宅配でのリサイクルが可能です。詳しくはApple公式サイトの「Apple製品のリサイクル」をご覧ください。

中古ショップやリサイクルショップに買い取ってもらう方法もありますが、すでに寿命を迎えたiPadであれば値段はつかないでしょう。

データが入った状態で処分せざるを得ない場合もあり得ます。よく分からないリサイクルショップに出すよりも、信頼できるAppleに引き取ってもらう方法が確実で安心です。

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この記事の著者

Apple製品まわりのガジェットを中心にレビューしているガジェット専門家。元家電量販店員で元スマホ販売員。レビュー記事では「で、実際のところはどうなの?」と言うことを大事にしています。
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