【レビュー】スマートロック「Sesame(セサミ) mini」を導入!使ってみて感じたメリットとデメリット

自宅とは別に仕事部屋を借りたことをきっかけに、仕事部屋のスマートホーム化を進めているところです。フィリップスのスマート照明「Hue(ヒュー)」の導入から始まり、リンクジャパンのスマートリモコン「eRemote mini」での家電操作、ついにはアレクサなどのAIアシスタントによる操作に対応したロボット掃除機「ルンバ」とダイキンの空気清浄機まで買い揃えてしまいました。

そしてこの度、かねてから狙っていたスマートロックを購入。アプリや音声での施錠・解錠はもちろんのこと、GPSを活用しての自動解錠であったり、出先から施錠・解錠したりロック状態を確認できたりと……とにかく便利過ぎます!

僕が購入したのは、スマートロックでは有名で人気のある「Sesame(セサミ)mini」という製品。サムターンに覆いかぶせるように設置し工事は不要。両面テープで固定するだけなので、かんたんに設置できます。

今回の記事では、そんな「Sesame mini」を導入して感じたメリットとデメリットをご紹介。そしてセサミを便利に使うためのちょっとしたコツについても紹介しています。「スマートロックの導入を検討している」あるいは「スマートロックに興味がある」という方は、ぜひ参考にしてみてください!

目次

スマートロック 「Sesame(セサミ) mini」

スマートロックのSesameには、「Sesame mini」と「Sesame」の2種類あります。Sesame miniは2019年に発売された新製品で、Sesameは旧モデル。

Sesame miniは従来のSesameよりコンパクトで、ギアの耐久性が3倍、Bluetooth通信距離が10%拡大、電池持ちも10%増加とのことで、全体的にパワーアップしています。記事執筆時点ではどちらも同じくらいの価格。旧モデルを購入するメリットが見当たらないので、僕は新製品のSesame miniを購入しました。

そしてSesame miniと一緒に用意しておきたいものが、専用の「Wi-Fiアクセスポイント」です。

詳しくは後ほどご紹介しますが、これを用意することで出先からロック状態を確認したり、施錠・解錠できたりします。Sesame miniとWi-Fiアクセスポイントセットで2万円弱と、決して安くはありませんが、鍵の施錠・解錠は毎日行うもの。実際使っているからこそ分かりますが、価格以上のリターンを感じられますよ!

Sesame miniでできること

「で、Sesame miniでなにができるの?」ということろをまとめました。

どうでしょう。なかなか便利だと思いませんか?屋外にいても鍵のロック状態を確認できるので、「あれ、カギ閉めたっけ?」と心配することもなくなります。帰ってきてドアの前に来れば自動的に解錠してくれる「手ぶら解錠」やiPhoneをノックして解錠する「ノック解錠」も便利。

一時的にカギをシェアできる「シェア機能」
一時的にカギをシェアできる「シェア機能」

時間や日時を指定して一時的に施錠・解錠の権限を他の人に与えられる「シェア機能」も使いどころがありそうです。別れた恋人に合鍵を返してもらう必要もありません。

なお、再度書いておきますが、専用アクセサリーの「Wi-Fiアクセスポイント」は一緒に購入しておくことを強くおすすめします。これがないと、セサミとはBluetooth接続のみとなり物理的に近づかないと操作できません。Wi-Fiアクセスポイントがないと、上で紹介した機能の一部が使えないので、ぜひ一緒に用意しておきましょう。

「我が家のドアに設置できるか」問題

セサミはドアのサムターンに覆いかぶせるかたちで設置します。上から被せて両面テープで貼り付けるだけなので、特別な工事や工具は一切不要。

セサミの裏側にはサムターンを挟む機構があり、その機構はさまざまなサムターンのサイズ・形に対応するため厚さ・高さ調節が可能となっています。仮にサムターンのサイズ・形に合わなくても、サポートに連絡すれば3Dプリンタで対応するアダプタを作成してくれるとのこと。ほとんどのサムターンに対応するはずなので、まずは試してみましょう!

スマートロック 「Sesame mini」レビュー

それではSesame miniのレビューに入っていきます。すべてがパーフェクト!というわけではないものの、その便利さは「もっと早く導入すればよかった」と後悔するほどです!

Sesame miniの取り付け

さて、ある意味いちばん重要なSesame miniの取り付けです。取り付け風景をこと細かにご紹介させていただこうと思いましたが、サムターンのサイズ・形状はさまざまなので公式サイトを頼ります。

Sesame miniの付属品のなかに、予備の3M両面テープとSesame本体を持ち上げるマウント、サムターンを挟む部分を調節するときに使用するドライバーがあります。

Sesame miniの付属品

僕の場合はサムターンが低く、Sesame miniを被せるとサムターンに届かない状態でした。そこでSesame mini裏側のツマミの高さを調節。付属のドライバーを使ってネジを外し、ツマミの高さを最大にしました(低・中・高の3段階に調節できる)。

Sesame mini 取り付け完了
取り付け完了!
Sesame miniのツマミ
ツマミの高さがギリギリだが、問題なく使えている

ちょっとギリギリのような気もしますが、問題なく使えているのでこれでよしとします。Sesame miniの取り付けのコツをまとめておきましょう。

  • Sesame miniの取り付け位置は、サムターンの回転軸と合わせる
  • 両面テープで貼り付ける前に、サムターンが回ってくれるか確認する
  • 貼った両面テープが剥がれないように、アルコールなどで汚れを拭き取る

どう調節しても取り付けできない場合は、サポートにメールで相談できます。

Sesame mini アダプタ作成を依頼できる
合わない場合はサポートに相談すれば対応してくれる

上は製品に同梱されている案内用紙です。「ぜひ使って欲しい!」というメーカーの想いが伝わってくるようで好印象ですね!

なお、サムターンが2箇所ある「ダブルロック」の場合、Sesame miniを2台用意する必要があります(Wi-Fiアクセスポイントも2台必要)。今回Sesame miniを設置したのは仕事部屋なのですが、ダブルロックの自宅は1台のみ設置しています。

Sesame mini ダブルロック
ダブルロックの場合はSesameとWi-Fiアクセスポイントを2セット用意する必要がある

ゆくゆくはSesameを2台用意しようと考えていますが、今はとりあえずこれで運用しています。

Sesame miniのセットアップ・使い方

無事Sesame miniを取り付けできたら、以下の流れでセットアップしていきます。

  1. 電池の絶縁シートを引っ張って取り除く
  2. セサミアプリをダウンロード
  3. アカウントを作成しセサミアプリにログイン
  4. ロック(施錠)の位置とアンロック(解錠)の位置を設定する
  5. Wi-Fiアクセスポイントを設置して外から操作できるように設定する

Sesame miniのセットアップ

Sesame miniを貼り付けたままでも、電池交換できるような使用になっています。

Sesame miniの電池交換
電池交換は取り付けたままできる(CR123A×2本)

購入時は電池がセットされている状態ですので、絶縁シートを引っ張って取り除いておきましょう。電池持ちは約510日と長いので、電池交換の必要が出てくるのは一年以上先ですね。ちなみに電池の型式は「CR123A(2本)」です。

絶縁シートを抜いたら、スマホにセサミアプリをインストールしましょう。

セサミアプリのログインには「Googleアカウント」「Facebookアカウント」を使用できますが、「セサミアカウント」を作成することをおすすめします。Google、FaceBookアカウントだと、後からパスワードの設定が必要になり面倒なので。

施錠した状態と解錠した状態をSesame miniに覚えさせる
施錠した状態と解錠した状態をSesame miniに覚えさせる

絶縁シートを抜くと自動的にペアリングモードになるので、セサミアプリから選択できるようになります。該当のSesame miniを選択し、サムターンを回してロック(施錠)の位置とアンロック(解錠)の位置を設定します。

最後にセサミアプリをタップして施錠・解錠できるかを確認しておきましょう。

Wi-Fiアクセスポイントのセットアップ

次に「Wi-Fiアクセスポイント」のセットアップです。Sesame miniのセットアップと同様、そう難しいものではありません。

Sesame miniのWi-Fiアクセスポイント
Wi-Fiアクセスポイント(USBアダプタは別途用意)

Wi-FiアクセスポイントとSesame miniはできるだけ近い場所に設置しましょう。公式ページによると、「4m以内に設置してください」とのこと。

なお、Wi-Fiアクセスポイントは2.4GHz対応(5GHzには非対応)ですので、事前にスマホを2.4GHzのWi-Fiに接続しておきましょう。また、USBアダプタは別途用意する必要があります。僕はiPhoneに付属されていた5W充電器を使用しています。

あとはセサミアプリからWi-Fiアクセスポイントを登録してあげればOK。これでどこにいてもSesame miniを操作できるようになります。

Sesame miniを使い始めて便利だと感じる点

Sesame miniを使い始めてもっとも便利だと感じるのは、「出先からロック状態を確認できる」ということですね。「カギ閉めたっけ?」というときには、セサミアプリからロック状態を確認、万が一閉め忘れていたら遠隔で施錠できちゃいます。どこにいてもロック状態を確認でき操作できるわけですから、安心感が違います。

Sesame miniのオートロック機能
閉め忘れ対策に有効な「オートロック機能」

セサミアプリにはオートロック機能(5秒〜最大4分で設定できる)があり、これをオンにしておけばより安心。ただし、締め出しには注意です。

GPSによる位置情報を活用しての「手ぶら解錠」もなかなか便利です。GPSで家の近くに帰ってきたことを確認→ドアの前に立ってBluetooth接続されると解錠、という仕組み。最終的にBluetooth接続が必要になるので、家の近くを通っただけで勝手に解錠されるということはありません。

ただ、iPhoneを3回ノックして解錠する「ノック解錠」については、精度が悪く使っていません。成功率は3回に1回くらいでしょうか。ここはちょっと残念ポイントですね。

Sesame miniをApple Watchで操作
セサミアプリはApple Watchからも操作できる

Apple Watchからも解錠できます。ポケットからiPhoneを取り出す必要もない!

Sesame miniの履歴
「履歴」から操作履歴を確認できる

Sesame miniを設置しておけば、ロック状態の履歴の確認できます(オーナー・マネージャーのみ)。施錠・解錠時にスマホに通知させることもでき、「あ、先に家族が帰ってきたな」なんてことも分かります。

セサミアプリのウィジェットを表示
セサミアプリをウェイジェットに表示させておけば素早くアクセスできる

セサミアプリをウィジェットに表示させておけば素早くアクセスできます。ぜひ設定しておきましょう。

アレクサでSesameを音声操作する
アレクサで音声操作もできるが、確認コードを言わないといけないので面倒

アレクサアプリと連携させ、音声で施錠・解錠させることもできます。ただその際は、セキュリティのための「確認コード」を設定、呼びかけ時に言わないといけないので面倒。それよりもウィジェットやApple Watchから操作してしまった方が楽なので、僕は音声での操作は使っていません。

Sesame mini IFTTTとの連携
IFTTTとの連携も可能だが、セキュリティ的な問題もある

自動化サービスIFTTT(イフト)と連携させれば、「確認コード」なしで解錠できますが……この場合、外から大声で「アレクサ、カギを開けて、トリガー!」と叫べば解錠できてしまうことになります。セキュリティ的にどうなの?という問題があるので、自己責任で設定するようにしましょう。

惜しい!使ってみて感じた残念ポイント

Sesame miniを導入して良かった点が圧倒的に多いのですが、残念ポイントも紹介しておきましょう。

  • 施錠・解錠時に若干のタイムラグがある
  • ノック解錠の精度が悪い(成功率は3回に1回くらい)
  • 複数人で同時にアクセスすると競合する

「手ぶら解錠」は概ねよく機能してくれています。解錠されるのはドアの前に立って2秒後くらいでしょうか。ただ100%ではなく5秒〜10秒くらい待たされることもあります。まぁそれでも精度が悪い「ノック解錠」を考えれば許容範囲内です。

あとSesameに複数人で同時にアクセスすると、セサミアプリに「Busy」と表示され操作できないことがあります。アプリを閉じて再度開いたり、しばらく待てば操作できるようになるのですが、ちょっとイライラしてしまうことがありますね。

スマートロック 「Sesame(セサミ) mini」レビューまとめ

いくつか惜しいポイントがあるものの、トータルとして見れば非常に満足して使っています。遠隔でのロック状態の確認や操作、そして「手ぶら解錠」機能での自動解錠が便利過ぎます。両手が荷物で塞がっているときなんかは、特に手ぶら解錠の恩恵を感じられますね。

僕もそうだったのですが、「スマートロック」というものに対して「何ができるのかよく分からない」「取り付けが面倒そう」とネガティブなイメージを持っている人も少なくないかもしれません。しかし、いざ使ってみると導入はかんたんですし、なにより便利なんです。

スマートロックなんてなくても困ることはありませんが、あれば便利なんですよね。こういう「なくても困らないけどあれば役に立つ」ものほど便利で面白かったりするんです。ぜひあなたもスマートロックの導入を検討してみてください。あまりの便利さに「もっと早く導入しておけば良かった」と後悔すること間違いなしです!

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この記事の著者

Apple製品まわりのガジェットを中心にレビューしているガジェット専門家。元家電量販店員で元スマホ販売員。レビュー記事では「で、実際のところはどうなの?」と言うことを大事にしています。
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