今回ご紹介したいのは、Ankerのカード型紛失防止タグ「Eufy Security SmartTrack Card」です。サイフに収まるカード型で、Ankerの「Eufy Security」アプリまたはAppleの「探す」アプリから居場所を確認できる便利なアイテム。
カード型でない「Eufy Security SmartTrack Link」はすでに販売されており、私も別記事でレビューさせていただきましたが、同シリーズの「カード型を待ってた!」という方も多いのではないでしょうか。
- Eufy Security SmartTrack Cardでできること
- Eufy Security SmartTrack Linkとの違い
- Apple「探す」アプリと「Eufy Security」アプリの違い
- Eufy Security SmartTrack Cardの使い方
本記事では上の4点についてご紹介しています。興味のある方はぜひチェックしてみてください!
- カード型の紛失防止タグでサイフやカードケースに入れられる
- 紛失した場所をマップ上で確認できる
- 音を鳴らして場所を探せる
- 持ち物から離れたときに通知してくれる「置き忘れ防止機能」
- Appleの「探す」アプリ・「探す」ネットワークに対応
- 拾ってくれた人に連絡先やメッセージを表示できる
- 最大6人でEufy Security SmartTrack Cardを共有できる
- 電池交換ができない(内蔵電池は最大3年)
- 紛失防止タグとしては価格が高め
Eufy Security SmartTrack Cardでできること
まずは、「Eufy Security SmartTrack Cardでなにができるの?」というところをご紹介します。
カード型の紛失防止タグ
Eufy Security SmartTrack Cardの最大の特徴は、 「カード型」の紛失防止タグというところです。
サイズは約85 x 54 x 2.4 mmと、クレジットカード(85.6 x 53.98 x 0.76 mm)とほぼ同じサイズ。
Eufy Security SmartTrack Cardの厚さは2.4 mmと超薄型。クレジットカードの厚さが0.76 mmなので、およそ3枚分の厚さとなります。
クレジットカードやキャッシュカードのサイズは統一されています。厚さの目安を知りたい方は、手元のカードを3枚重ねてみてサイフに入るかどうかを確認してみるといいでしょう。
たいていのサイフには入ってくれるかと思います。ただ上でも書いたようにカード3枚分くらいの厚みがあるので注意です。なおAnkerによると、クレジットカードなどのICカード・磁気カードと一緒に入れても干渉することはないとのこと。カード型だからこそ、さまざまなものに収納できます。
一方で同じシリーズのEufy Security SmartTrack Linkはキーホルダー型で、ストラップやカラビナを取り付けられるホールが設けられています。
これはこれで便利なのですが、厚みや形状的にサイフやカードケースへの収納に向いていません。無理やり押し込んでおくことはできないくはないものの、サイフやカードケースにはEufy Security SmartTrack Cardのようなカード型が便利です。
付属のクリップで固定することができる
Eufy Security SmartTrack Cardには両面テープ付きのクリップが付属されています。
Eufy Security SmartTrack Card本体に貼り付けて、下のように固定することが可能です。
個人的にはこのような使い方はあまりないかもと思っているのですが、一応こんなこともできるということで。
100均で両面テープを買ってきて、カメラケースやパソコン、書類ケースなどに貼り付ける使い方もありですね。工夫次第でいろいろなところに貼れそう。
音を鳴らして持ち物を探せる
「あれ、サイフどこに置いたっけ?」ときには、Ankerの「Eufy Security」アプリもしくはAppleの「探す」アプリから音を鳴らして探せます。
Eufy Security SmartTrack Cardが発する音を録音してみました。
耳に入りやすい音で音量も十分。同じ空間にいればまず気付きます。違う部屋に置いていても、音を鳴らしながら探し回ればすぐに見付けられるはずです。
持ち物の位置を確認
サイフやバッグなど紛失したくないものに取り付けておくことで、Ankerの「Eufy Security」アプリもしくはAppleの「探す」アプリから位置を確認できます。
Eufy Security SmartTrack Cardの位置は、Bluetoothで接続でペアリングしたスマホの位置情報が利用されています。Bluetooth接続が切れた場所 = 紛失した場所としてアプリ上で確認できる、という仕組みです。
持ち物の位置は、iPhoneユーザーの方はAnker「Eufy Security」アプリまたはApple「探す」アプリから、Androidスマホユーザーの方はAnker「Eufy Security」アプリから確認できます。
Appleの「探す」ネットワークに対応
Eufy Security SmartTrack Cardは、Appleの「探す」ネットワークに対応します。
日本中、世界中のAppleデバイス(iPhone・iPad・Mac)によって張り巡らされた「探す」ネットワークを通じて、持ち物の場所を確認できる仕組み。
基本的にスマホとのペアリング接続が切れた場所=紛失した場所となりますが、「探す」ネットワークを利用できるEufy Security SmartTrack Cardなら、紛失後に持ち物が移動してしまっても、「探す」ネットワークによって最新の位置を確認できます。
なおEufy Security SmartTrack Cardの「探す」ネットワークを利用できるのは、「探す」アプリを利用できるiPhone・iPadのみ。Androidスマホでは利用できません。
置き忘れを防止する通知機能
Eufy Security SmartTrack Cardには、持ち物が離れたときに携帯しているスマホにその旨を通知してくれる機能がされています。
このように、持ちのものと離れたときに通知してくれます。飲食店に持ち物を置き忘れてしまった。自宅に持ち物を忘れてしまった。そんなときでも、置き忘れたことに早く気付くことができます。
スマホを鳴らして探す
Eufy Security SmartTrack Cardのボタンを2度押しすると、スマホのAnker「Eufy Security」アプリを介してスマホを鳴らしてくれます。
スマホを探し回ることがよくある、という方には非常に便利な機能。スマホを鳴らす機能はAirTagにはありません。
この機能は個人的にもすでに愛用しているEufy Security SmartTrack Linkでよく使っていて、つい最近もこの機能を使って車内で紛失したスマホをラクに見付けることができました。
いざ紛失しないとなかなか出番がない紛失防止タグですが、スマホを鳴らす機能や置き忘れ防止の通知機能で普段から活躍してくれます。
複数アカウントでの共有
Anker「Eufy Security」アプリには、「デバイス共有」という複数アカウントで同じ持ち物を共有できる機能があります。例えば家族と共有しているカードキーのケースに一緒にEufy Security SmartTrack Cardも入れておけば、自分以外に家族も位置を確認でき便利ですよね。
この機能もAirTagには対応しておらず、Eufy Security SmartTrack Cardを選ぶ理由になるところです。
Eufy Security SmartTrack Link・AirTagとの違いは?
Eufy Security SmartTrack CardとEufy Security SmartTrack Link、AirTagの違いをまとめました。
製品名 | Eufy Security SmartTrack Card | Eufy Security SmartTrack Link | Apple AirTag |
---|---|---|---|
対応OS | iOS/iPadOS/Android | iOS/iPadOS/macOS/watchOS ※セットアップにはiOS/iPadOSデバイスが必要 | |
Apple「探す」アプリ | 〇 | 〇 | 〇 |
Apple「探す」ネットワーク | 〇 | 〇 | 〇 |
持ち物を探す | 〇 | 〇 | 〇 |
正確な位置を見つける | ─ | ─ | 〇 |
スマホを鳴らして探す | 〇 | 〇 | ─ |
NFC | ─ | ─ | 〇 |
電池寿命 | 最大3年 電池交換不可 | 最大1年 電池は交換可能(CR2032) | 1年以上 電池は交換可能(CR2032) |
耐水性能 | IPX4等級 (生活防水) | IP67等級 (最大水深1メートルで最大30分間) | |
サイズ | 約85 x 54 x 2.4 mm | 約 37 x 37 x 6.5 mm | 直径:31.9 mm 厚さ: 8.00 mm |
重量 | 約12.4g | 約10 g | 11 g |
価格(税込) ※Amazonでの価格 | 3,990円 | 2,990円 | 1個入り:3,896円 4個入り:13,031円(1個あたり約3,257円) |
製品ページ | Amazon Anker公式 | Amazon Anker公式 | Amazon Apple公式 |
ポイントをまとめると、Eufy Security SmartTrack Card/Linkは、
- iPhoneだけでなくAndroidスマホに対応する。
- 「正確な位置を見つける」機能に未対応。
- AirTagでは未対応のスマホを鳴らして探せる。
- NFCが内蔵されていない。
- AirTagのNFCは、タグを識別したり拾った人が持ち主の情報を確認するのに使用する。
- Eufy Security SmartTrack Card/Linkの背面には、拾った人が読み込めるQRコードが表示されている。
- 電池交換が不可(Eufy Security SmartTrack Card)
このようになります。
Eufy Security SmartTrack CardとEufy Security SmartTrack Linkの主な違いは、サイズと形状、重量です。できることは同じです。ただEufy Security SmartTrack Cardは、電池交換ができないことには注意です。
ちなみにAirTagのみが対応する「正確な位置を見つける」機能とは、持ち物までの距離と方向を表示してくれる機能(iPhone 11シリーズ以降)。
便利な機能ではあるのですが、実際のところあまり出番がない機能ではあります。というのは、たいていは音を鳴らせば見つかるから。さらに正確な場所を見つける機能はBluetooth圏内でしか機能しないので、Bluetooth圏内にあるなら音を鳴らせば見つかります。
Anker「Eufy Security」アプリとApple「探す」アプリの違いは?
続いて、アプリの違いをまとめました。
アプリ | Anker「Eufy Security」アプリ | Apple「探す」アプリ |
---|---|---|
持ち物を探す | 〇 | 〇 |
Apple「探す」ネットーワーク | ─ | 〇 |
スマホを鳴らす | 〇 | ─ |
置き忘れ通知 | 〇 (Androidのみ) | 〇 |
紛失モード | 〇 | 〇 |
持ち主の情報の設定 | 〇 | ─ |
デバイス共有 (複数アカウントでの情報共有) | 〇 (最大6つのアカウント) | ─ |
対応OS | iOS/iPadOS/macOS | iOS/iPadOS/watchOS/Android |
AndroidスマホはAnker「Eufy Security」アプリにしか対応しませんが、iPhoneはどちらにも対応します。iPhoneでは2つのアプリが共存した状態で使えるので、用途にあわせて使い分けるといいでしょう。
Eufy Security SmartTrack Cardの使い方【iPhone/Android】
Eufy Security SmartTrack Cardのセットアップ方法・使い方をご紹介します。
ここではiPhoneを使用していますが、基本的にAnker「Eufy Security」アプリのセットアップ方法・使い方は同じです。
Apple「探す」アプリに追加する
iPhoneの場合は、Apple「探す」アプリから持ち物にEufy Security SmartTrack Cardを追加します。
「探す」アプリを開き下部にある「持ち物を探す」をタップします。次に右上の「+」をタップし、さらに「その他の持ち物を追加」をタップ。すると上のように「持ち物を探索中…」と表示されるので、Eufy Security SmartTrack Cardのボタンを音が鳴るまで約2秒間押し続けます。
音が鳴るまで長押しすると、アプリ側で認識され「接続」ボタンが表示されます。
「接続」をタップし、持ち物の名前を設定、「続ける」をタップします。
次に持ち物の絵文字を設定しておきます。この絵文字はマップ上に表示されるものになるので、分かりやすいものがいいでしょう。絵文字を選択後「続ける」をタップすると、他人の追跡に使わないでね、という説明書きが表示されます。「同意」をタップしてセットアップ完了です。
Anker「Eufy Security」アプリに追加する
次にAnker「Eufy Security」アプリにも追加していきます。iPhoneユーザーの方はApple「探す」アプリのみでの使用も可能ですが、スマホを鳴らす機能など一部の機能は「Eufy Security」アプリのみが対応します。「探す」アプリに加えて「Eufy Security」アプリにも追加しておきましょう。
まずは、iPhoneユーザーの方はApp Storeから、Androidユーザーの方はGoogle PlayからAnker「Eufy Security」アプリをダウンロード・インストールします。
- Eufy Security(Apple Store)
- Eufy Security(Google Play)
Anker「Eufy Security」アプリを利用するには、Ankerの無料アカウントが必要になります。メールアドレスやパスワードなど必要事項を入力し、アカウントを作成します。特に迷うところはないかと思います。
Anker「Eufy Security」アプリを開きログインしたら、右上の「+」ボタンをタップし、次の画面で「SmartTrack Card」をタップします。
次に設置場所を選択します。基本的にはデフォルトでOKです。Anker「Eufy Security」アプリはAnkerのセキュリティカメラなどにも対応するので、その関係で設置場所を選択できるようになっているのかと思います。
「次へ」をタップすると、Eufy Security SmartTrack Card本体のボタンを長押ししてくださいとの案内が表示されるので、その案内に従ってボタンを長押しすると、ペアリングが開始されます。
さらに「次へ」をタップし、持ち物の名前と種類を選択したらセットアップ完了です。
ボタンロック機能
Anker「Eufy Security」アプリから、Eufy Security SmartTrack Cardのボタンをロックし誤作動しないよう設定できます。
ポケット内などで圧迫されたときに、意図せずボタンが押され音が鳴ってしまうのを防ぐ設定です。デフォルトではEufy Security SmartTrack Cardを追加してから12時間後に自動的にオンになるとのこと。基本的にオンでいいかと思いますが、オフに設定することもできます。
デバイスの共有
家族で同じ持ち物を共有するには、Anker「Eufy Security」の「デバイスの共有」から共有したい人のアカウント追加します。
Apple「Eufy Security」アプリを開き「デバイス共有」をタップし、次に「メンバーを追加する」をタップします。
メンバーの種類として閲覧に加えて設定も変更できる管理者と、閲覧のみのゲストがあります。いずれかを選択し「次へ」をタップ。共有したいデバイスを選択した状態で「次へ」と進みます。
デバイスを共有したい人のメールアドレスを入力し「送信」をタップ。さらに「確認」をタップします。
共有先の人がAnker「Eufy Security」アプリをインストール・ログインしている状態であれば、上のような通知が届きます。「はい」をタップしてデバイス共有の設定は完了です。
デバイス共有機能を利用するには、Anker「Eufy Security」アプリとログインのための無料アカウントが必要です。上で入力したメールアドレスにその旨の案内が届くので、共有先の人にアプリをインストールし無料アカウント作成してもらいましょう。
Anker「Eufy Security」アプリの「紛失モード」の使い方
いざ紛失してしまった!というときに、Anker「Eufy Security」アプリから「紛失モード」をオンにし、さらに拾ってくれた人に持ち主の情報を表示させることができます。
Anker「Eufy Security」アプリの「紛失モード」をタップし、次の画面でオンにします。さらに拾ってくれた人に見せたい名前・メールアドレス・電話番号・メッセージを入力。名前やメールアドレスなどは任意で入力しなくても大丈夫です。
Eufy Security SmartTrack Cardの背面にQRコードがあり、これを拾い主に読み取ってもらうことで持ち主の情報を確認してもらうことができます。
QRコードを読む込みブラウザを開くと、上のように表示されます。
QRコードの位置が分かりづらいので、心配な方はテプラかなにかで「スマホでQRコードを読み込んで!」などと本体に貼ってしまうのもありかと思います。あとは一緒にメモを挟みこんでおくのもいいかもしれません。
電池交換できない
Eufy Security SmartTrack Cardは電池交換できません。内蔵電池がなくなれば、もう処分するほかありません。電池は最大3年もつものの、使い捨てとなるとちょっともったいないような気もします。
AppleのAirTagやキーホルダー型のEufy Security SmartTrack Linkでは電池交換が可能なので、これが気になる方はこちらをチェックしてみてもいいでしょう。
電池交換できないのはEufy Security SmartTrack Cardの薄さを考えると仕方ないですね。どう見ても電池やバッテリーが収まるスペースがありません。
Eufy Security SmartTrack Cardレビューまとめ
本記事では、Ankerのカード型紛失防止タグ「Eufy Security SmartTrack Card」をご紹介させていただきました。
AirTagを購入した当時はサイフに入れておきたいと思っていたのですが、収まりが悪く断念していました。カードサイズのEufy Security SmartTrack Cardなら難なく収納できます。この「カード型である」ことがEufy Security SmartTrack Cardの最大の魅力です。
またAppleの「探す」ネットワークに対応することも魅力ですね!iPhoneユーザーが多いですから、いざ紛失してしまったときに、見つかる可能性がぐっと上がります。
Eufy Security SmartTrack Cardが気になっている方は多いはず。本記事が参考になれば幸いです。
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