僕はM1 MacBook Proをメインマシンにしています。出先でもデスクの上でも活躍してくれる高性能なM1チップ搭載で、性能的には不満はありません。4Kビデオの編集も楽ラク、十分過ぎます。
ただ、メインマシンとして使うにあたって物足りないのが、搭載ポート数。M1 MacにはThunderboltポートが2つしか搭載されておらず、外部ディスプレイやポータブルSSDなどの周辺機器を接続するとあっという間に塞がってしまいます。
本記事では、そんなM1 Macのポート不足問題を解決してくれる「Thunderbolt 4ドック(ドッキングステーション)」をご紹介します。もちろんM1 MacだけでなくIntel Macでも使用できるドックです。「拡張性の低さ、ポート不足に悩んでいる」という方はチェック必須です!
M1 Macのポート不足問題
M1 Macのポート不足問題。M1 MacBookを外に持ち出して軽く作業するぐらいであればさほど困りませんが、デスクでがっちり作業したいという場合では2ポートはさすがに厳しい……。
USB-Cハブなどでやり繰りしてもいいのですが、複数の周辺機器を接続すると電力不足で動いてくれないことがありますし、なによりUSB-CハブではThunderboltアクセサリーが使用できません。
- MacBookの充電
- 外部ディスプレイへの映像出力
- USBメモリやポータブルSSD/HHDなどの接続
- 有線キーボード・有線マウスの接続
- USBマイクやオーディオ関連の周辺機器
- SDカードの読み込み
- 複数のThunderboltアクセサリーの同時使用
これらのことを複数同時に行うとなると、やはりUSB-Cハブでは間に合いません。
僕が実現したかったのは、Thunderboltディスプレイと2台のThuderboltポータブルSSDの同時使用。この場合、物理的にThunderboltポートが3つ必要になりますが、残念ながらM1 Macに搭載されているのは2つだけ。
そこで今回ご紹介するThunderbolt 4ドックというわけです。
ちなみに、M1 MacBook Proに2つのThunderboltポータブルSSDを接続してみると、電力不足で1つしか動作してくれませんでした。
このへんの問題もThunderbolt 4ドックがあれば万事解決です。
OWC社の最強Thunderbolt 4ドック
で、僕が購入したThunderbolt 4ドックがOWC社の製品。
Thunderbolt 4に対応した高性能なドックだけあって安くない価格ではあるのですが、Thunderbolt 4という最新規格対応で数年先まで最前線で活躍してくれるだろうということで奮発しました。
OWC社 Thunderbolt 4ドックのスペック
OWC Thunderbolt 4ドックは合計11ポートを搭載。
OWC Thunderbolt 4ドック | |
搭載ポート(合計11ポート) | ・PC接続用Thunderbolt 4ポート(最大90WのPD充電)・Thunderbolt 4ポート × 3(最大40Gbps)・USB-Aポート × 3(裏面、USB 3.2 Gen 2×1、最大10Gbps)・USB-Aポート × 1(前面、USB 2.0)・SDカードスロット(UHS-II対応)・3.5mmヘッドフォンジャック(入出力対応)・ギガビット対応イーサネット |
ディスプレイへの出力 | 2台の4Kディスプレイまたは1台の5K/6K/8Kディスプレイ |
サイズ | 7.4 x 19.8 x 2.6 cm |
重量 | 400 g |
パッケージ内容 | Thunderbolt 4ドック本体Thunderbolt 4ケーブル(0.8mm)電源アダプタ&電源ケーブル |
Thunderbolt 4ドックで、1つのThunderoboltポートをこれだけも拡張できます。ドックがあればポート不足とは無縁です。
HDMIポートは搭載されておらず、USB-C未対応の外部ディスプレイに接続したい場合は別途アダプタや変換ケーブルが必要になります。必要に応じて用意しましょう。
最大3つのThunderboltポートを同時使用
僕はこのThunderbolt 4ドックに、以下を常時接続しています。
- LANケーブル
- LG UltraFine 5K Display(Thunderboltディスプレイ)
- Sumsung X5(Thunderbolt対応ポータブルSSD)× 2
Thunderboltディスプレイに5K出力しながら、さらにThunderbolt対応ポータブル2台を接続。このドックがあれば最大3つのThunderboltアクセサリーを同時使用できます。
前面のTunderboltポートはパソコン接続用。ここにMacBookを接続すれば、ドックに接続されているすべての機器にアクセスでき、さらに90WのPD充電でMacBookを充電してくれます。至れり尽くせりですね!
そして前面に配置されていることで抜き差ししやすく、ここでもMacBookとの相性の良さを感じます。
Thunder 4ドックを通すと転送速度が落ちる?
ドック使用時に気になったのは、「ドックを通すことで、高速なThunderbolt対応ポータブルSSDの読み込み・書き込み速度が落ちないか?」ということ。Macアプリ「AmorphousDiskMark」を使って、M1 MacBook Proに直挿ししたときの速度と、ドックを介したときの速度を調べてみました。
結果は下のようになりました。ちなみに計測に使用したポータブルSSD「Samsung X5」の速度は読み込みが2,800mb/秒、書き込みが2,300mb/秒(理論値)です。
ドックを介しても読み込み速度には影響なし。書き込み速度に多少の影響はあるものの、支障があるレベルではありません。僕は4Kビデオの編集をポータブルSSD上でよく行うのですが、問題なく動作してくれています。
それにしてもThunderbolt対応ポータブルSSDの速度は非常に速いですね。数GBのデータもあっという間。高画質ビデオのような大容量のデータを扱う方におすすめですよ。
Mac以外での活用
M1 Macと相性がいいThunderbolt 4ドックですが、Mac以外のデバイスでも活用できます。
Thunderboltポート搭載のiPad Proなら、Macと同じように複数のThunderboltアクセリーを同時使用できます。上はThunderboltアクセサリー3つに、有線キーボードを接続しています。
Thunderbolt 4は下位互換性があるので、Thunderbolt未対応のiPad Pro 11(第2世代)も問題なく動作してくれます(第3世代はThunderboltポート搭載)。ただしこの場合、ドックに接続されたThunderboltポータブルSSDは認識してくれません。
ASUSのゲーミングパソコンに接続してみました。このパソコンもUSB-CポートもThunderbolt未対応なので、ポータブルSSDは認識してくれませんでした。ディスプレイへは問題なく出力できています。
MacBook Air/Pro、iMac、Mac Miniのお供にどうぞ!
Thunderbolt 4ドックは価格の高さがネックになりやすいのですが、個人的にも非常に満足度が高く、思い切って買ってよかったと思っています。
特にMacBook Air/Proとの相性は抜群です。ポート不足は解消されますし、90WのPD充電で外に持ち出すときはいつでも充電満タン。クラムシェルモードでの使用とも相性がいいでしょう。ポート不足に悩まされるのはM1 iMac、M1 Mac miniも同じです。ぜひチェックしてみてください!
同社のThunderbolt 4ドックには以下の製品もあります。
搭載ポートは減りますが、Thunderbolt 4ポートが4つ搭載されているのは同じです。上の製品よりも価格が安いので、Thunderboltポートを増やしたいだけであればこっちでOKです。
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