本記事でご紹介するのは、iPad(第10世代)向けのApple純正キーボードケース「Magic Keyboard Folio」です。実際に使ってみたので、外観やサイズ、重量、使い心地などをレビューします。
検討中の方はぜひ参考にしてください!
iPad(第10世代)向け「Magic Keyboard Folio」
製品名 | Magic Keyboard Folio |
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発売日 | 2022年10月26日 |
キー配列 | 日本語(JIS)、英語(US)、英語(UK)、中国語(拼音)、中国語(注音)、韓国語、スペイン語 |
ファンクションキー | 14のファンクションキー |
トラックパッド | 〇(Multi-Touchジェスチャ対応) |
接続 | Smart Connector |
充電 | iPadからの給電で充電不要 |
キックスタンド | 〇(無段階) |
キーボードの取り外し | 〇(ケース単体しても使用可能) |
対応iPad | iPad(第10世代) |
重量(筆者調べ) | 約585 g |
カラー | ホワイト |
価格(税込) | 38,800円 |
製品ページ | Apple公式 Amazon |
Magic Keyboard Folioに対応するのは、同時に発表・発売されたiPad(第10世代)のみ。現状ではiPad(第10世代)専用キーボードです。
- マグネット式のSmart Connector接続でかんたんに脱着可能
- 充電・ペアリング設定不要でラク
- 14のファンクションキー搭載
- トラックパッド(タッチパッド)搭載
- 角度調節できるキックスタンド
- キーボード部分を取り外し可能
- 選べるキーボード配列
非常に多機能なApple純正キーボードケースです。ただ、その価格は38,800円(税込)とキーボードとしてお高め。高く感じるのは円安の影響もあるかと思いますが、この価格設定に購入を躊躇する方は多いはずです。
買うべき?それもとも他の選択肢を検討すべき?と悩まれている方の参考になればと思います。
Magic Keyboard Folio レビュー
今回購入したのは「日本語(JIS)」配列のMagic Keyboard Folioです。キーボード配列はお好みに応じて選べます。選べるカラーはホワイトのみです。
外観をチェック
まずは、Magic Keyboard Folioの外観をチェックしていきます。
Magic Keyboard Folioの背面部分とキーボード部分は完全に分離する構造となっています。
iPadの背面に接触する部分には、手触りのいいマイクロファイバー素材が敷かれています。細部を含め高級感を感じられるのは、さすがApple純正アクセサリーといったところ。
iPad背面にマグネットでくっつきます。iPadの側面は露出した状態となり、全面を保護することはできないので注意です。
背面にキックスタンドを開くと、上のように自立させられます。
続いてはキーボードを見ていきます。
私は普段から使い慣れている日本語(JIS)配列を選択しました。
キーボード上部には、ディスプレイの輝度調節、音量調節などが可能な14のファンクションキーが並びます。
トラックパッドのサイズを測ってみると、縦が約5.5cm、横幅が約10cmでした。不足ない十分なサイズ。広々と使えます。
iPadの側面にある、円い端子が3つ並ぶSmart Connectorをキーボードとくっつけて装着します。マグネットで誘導されるので、細かい位置合わせは不要。ある程度近づければ勝手にくっついてくれます。
Magic Keyboard Folioはマグネットで装着されてるので、かんたんに取り外すことができます。
キックスタンドが便利
Magic Keyboard Folioのキックスタンドがなかなか便利。
キーボードを取り外した状態でも自立させられるので、「レシピ動画を見るためにキッチンに持っていきたい」といった場面にも便利ですね。
一応、上のようにして縦置きすることもできます。ただ角度が90度になることと、ちょっとした衝撃でパタンと倒れてしまうことから実用的ではないと印象です。
キックスタンドがあるぶん、どうしてもある程度の奥行きのスペースが必要になります。スペースがなく角度をつけられない場面が出てくる可能性があります。
あと、膝上に置いて作業するのは厳しいですね。一応できなくはないですが、ノートPCのようにヒンジがないのでまったく安定しません。数分作業するくらいであればこれも我慢できますが、長時間の使用はキツイです。
Magic Keyboard Folioの重量について
気になるMagic Keyboard Folioの重量について。
キッチンスケールにiPad(第10世代)を載せてみると、約520gと表示されました。ガラスフィルムを貼っているので、公称値よりも少し重くなっています。
Magic Keyboard Folioの重量を量ってみると、約585gでした。
主役のiPad(第10世代)より重い……。
合計の重量は約1.1kgとなりました。軽めのノートPC並みの重量です。
重量 | |
Magic Keyboard Folio | 約585 g |
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iPad(第10世代) | 477 g(Wi-Fiモデル) 481 g(Wi-Fi + Cellularモデル) |
合計重量 | 約1,062 g(Wi-Fiモデル) 約1,066 g(Wi-Fi + Cellularモデル) |
※ iPad(第10世代)の重量は公称で計算、Magic Keyboard Folioの重量は筆者調べ |
普段よく持ち歩いているM2 MacBook Airの重量は約1,222g。持ってみた感じ体感的にはiPad(第10世代)+ Magic Keyboard Folioと変わりません。
ちなみに、Magic Keyboard Folioの背面部分のみを量ると約296gでした。
キーボードを使用しないときは取り外しておけば軽くなりますが、背面部分のみでも300g近く重量があります。
Magic Keyboard Folioに軽さを求めてはダメです。
Smart Connector接続はやっぱりラク
重いと言っても、Magic Keyboard Folioだからこそ便利なことがあるのも事実。そのひとつが、Smart Connector接続です。
一般的なBluetoothキーボードだと、充電(もしくは電池交換)・ペアリング設定が必要です。一方でSmart Connector接続対応のMagic Keyboard Folioなら、くっつけるだけですぐに使い始められます。iPad本体から給電されるので充電は不要。とにかく楽チンです。
キーボードの打鍵感は気に入る人が多そう
キーボードの打鍵感は良好、気に入る人は多いと思います。個人的にも好みの打鍵感です。
シザー構造のキーボードでレスポンスはいいですし、浅めのキーストロークで指を滑らせるように軽快に打ち込んでいけます。
iPad Pro向けのMagic Keyboardと比べると、打鍵感はわずかに重め。M2 MacBook Air内蔵キーボードの打鍵感によく似ていますね。
一部のキーが小さくなっている点には注意ですが、キーボードについては文句なし。おそらく不満に感じる方はほぼいないはずです。
「トラックパッド搭載」がMagic Keyboard Folioを選ぶ理由になる
iPadをパソコンライクに使うなら、トラックパッドあるいはマウスがあったほうが捗ります。
テキストをコピペするような細かい操作は、タッチ操作よりもトラックパッド・マウスでポインタ操作したほうがラクです。トラックパッドなら、3本指で左右にスワイプしてアプリを切り替えたり、4本指で上にスワイプしてAppスイッチャーを開いたりといったジェスチャー操作も行えます。
トラックパッドの搭載が、Magic Keyboard Folioを選ぶ大きな理由になります。トラックパッドが必要ないのであれば、他のサードパーティ製キーボードケースやワイヤレスキーボードでいい、と思うくらい。
トラックパッドの使い心地は最高にいいですし、このレスポンス・操作性のようさはApple純正ならではです。「iPad(第10世代)をパソコンライクに使いたい、トラックパッドを使いたい」とうことなら、Magic Keyboard Folioで間違いありません。
コスパ重視の方にはおすすめしない
Magic Keyboard Folioの価格は38,800円(税込)です。はっきり言って高いですね。「コストパフォーマンスを重視したい」という方にはおすすめしません。ものがいいことは確かですが、割高感は否めません。
コスパ重視なら、サードパーティ製ワイヤレスキーボード・ワイヤレスマウスの組み合わせをおすすめします。ジェスチャー機能は使えませんが、iPadをパソコンライクに活用するには必要十分です。
Logicoolあたりが、iPad(第10世代)に対応するトラックパッド搭載キーボードケースを出してくれるはず。少し待って様子を見るのもありです。
まとめ:割高感はあるがトラックパッド搭載キーボードケースならこれ一択
本記事では、iPad(第10世代)向けMagic Keyboard Foliioをご紹介させていただきました。
トラックパッド搭載キーボードケースで言えば、現状選べるのはMagic Keyboard Folioのみ。「他に選択肢がない」と書くとネガティブに聞こえますが、完成度は非常に高く予算さえ合えばぜひおすすめしたいキーボードケースです。
最後に、Magic Keyboard Folioのメリットとデメリットをまとめす。
- Smart Connector接続で充電・ペアリング設定不要
- キーボード部分はマグネットでかんたんに取り外せる
- 角度調節可能なキックスタンドを搭載
- トラックパッド搭載でポインタ操作・ジェスチャー操作が可能
- 重量が重い(約585g)
- 価格が高い(税込38,800円)
iPadにおすすめのキーボードについては以下の記事でもご紹介しています。他の選択肢も検討したい方はこちらもあわせてチェックしてみてください!