今回ご紹介するのは、20000mAhバッテリー・最大65WのType-Cポートを搭載するモバイルバッテリー、「CIO SMARTCOBY TRIO 65W」です。
スマホを複数回フル充電できる十分なバッテリー容量と、65W + 30Wの合計95Wのパワフルな出力。スマホだけでなくノートPCも充電できるパワフルなモバイルバッテリーです。
20000mAhと大容量ということもあり、それなりのサイズ・重量があります。それでも20000mAhクラスのモバイルバッテリーとしては小さく軽いですし、これだけのバッテリー容量があれば出先でもバッテリー残量を心配せずに済むという安心感があります。
詳しくはレビュー内でご紹介していますが、充電性能は申し分ないですし、それでいて持ち運びしやすいサイズ感が魅力のモバイルバッテリーです。モバイルバッテリーをお探しの方はぜひ参考にしてみてください!
- 20000mAhと持ち運びしやすくかつ安心なちょうどいいバッテリー容量
- Type-Cポートが65W + 30Wの合計最大95Wに対応
- 最大65Wの入力に対応し本体を高速に充電できる
- 本体を充電しながら同時に接続デバイスを充電できるパススルー充電に対応
- バッテリー残量を1%単位で確認できる
- ドットタイプのLEDが若干見づらい
- ホコリ・指紋汚れが目立つ(ブラック)
CIO SMARTCOBY TRIO 65Wの仕様・急速充電規格
まずは「どんなモバイルバッテリーなの?」ということ仕様についてまとめました。対応する急速充電規格についてもチェックしています。
仕様
CIO SMARTCOBY TRIO 65Wの仕様は以下のとおりです。
製品名 | CIO SMARTCOBY TRIO 65W |
---|---|
バッテリー容量 | 20,000 mAh |
搭載ポート | Type-C x 2 Type-A x 1 |
Type-C1入力 | 5V⎓3A / 9V⎓3A / 12V⎓3A / 15⎓3A / 20V⎓3.25A(最大65W) |
Type-C1出力 | 5V⎓3A / 9V⎓3A / 12V⎓3A / 15⎓3A / 20V⎓3.25A(最大65W) PPS:3.3-6.0V⎓3A / 3.3-11V⎓5A |
Type-C2出力 | 5V⎓3A / 9V⎓3A / 12V⎓3A / 15⎓3A / 20V⎓3.25A(最大65W) PPS:3.3-21.0V⎓3.25A |
Type-A出力 | 5V⎓2.4(最大12W) |
USB合計出力 | 合計最大95W |
パススルー充電 | 〇 |
サイズ | 約150.5 x 72.5 x 26 mm |
重量 | 約410 g |
カラー | ブラック/ホワイト |
パッケージ内容 | CIO SMARTCOBY TRIO 65W 取扱説明書 |
製品ページ | Amazon |
仕様についての主なポイントは以下の3点。
- 20000mAhバッテリーを搭載
- Type-Cポートは最大65Wの入出力に対応
- USBポートの合計出力は最大95W
Type-Cポートの入出力がともに最大65Wに対応するので、ノートPCへの充電もカバーしてくれますし、本体への充電も高速です。65W以上のType-C充電器を使えば、たったの1.6時間でフル充電が完了します。
高い出力ワット数に対応するモバイルバッテリーのほとんどは、入力ワット数も高く本体を高速に充電できます。「最大65Wも必要ない」という方にとっても大きなメリットがあります。
カラーバリーエーションはブラックとホワイトの2色あります。私はブラックを購入しました。
パッケージ内容はCIO SMARTCOBY TRIO 65W本体と取扱説明書の2点のみ。Type-Cケーブルは付属されていないので、手持ちのものを使用するか別途用意する必要があります。
CIO SMARTCOBY TRIO 65Wには、60Wを超える充電が可能な5A対応Type-Cケーブルがいいでしょう。おすすめは以下でご紹介しています。
対応する急速充電規格
USB充電チェッカーを用いて、CIO SMARTCOBY TRIO 65Wの各USBポートが対応する急速充電規格をチェックしました。
USBポート | 対応する急速充電規格 ※ |
---|---|
Type-C1 | USB PD 3.0 / PPS(3.3-6.0V⎓3A / 3.3-11V⎓5A) Fast Charge Protocol Quick Charge 4+ Apple 2.4A |
Type-C2 | USB PD 3.0 / PPS(3.3-21.0V⎓3.25A) Fast Charge Protocol Adaptive Fast Charging Quick Charge 4+ Apple 2.4A |
Type-A | Apple 2.4A |
※ 筆者調べ。USB電流チェッカーでの結果です。 |
USB PD 3.0、そしてUSB PD 3.0のオプションであるPPS充電に対応していますね。急速充電にはさまざまな規格が存在しますが、基本的にはUSB PDがメインになるかと思います。
USB PDのPDOについても確認してみました(Type-C2)。商品ページや製品本体に表示されているものと相違ありません。
同時充電時の電力振り分け
CIO SMARTCOBY TRIO 65Wには、Type-Cポートが2つ、Type-Aポートが1つの合計3つのUSBポートが搭載されています。複数ポートを同時に使用したとき、各USBポートの最大ワット数は以下のようになります。
- Type-C1 + C2:30W + 65W(合計最大95W)
- Type-C1/C2 + A:65W + 12W(合計最大77W)
- Type-C1 + C2 + A:18W + 65W + 12W(合計最大95W)
2つのType-Cポートを同時に使用したときに30W + 65Wの合計最大95Wで充電できるのはありがたいですね!ノートPCを急速充電しながら、同時にスマホの急速充電も可能です。
CIO SMARTCOBY TRIO 65Wレビュー
ということで、CIO SMARTCOBY TRIO 65Wのレビューに入っていきます。以下の点に注目してご紹介していきます。
- 外観・デザイン
- サイズ・重量
- 充電性能
- パススルー充電
外観・デザイン
まずは外観・デザインからチェックしてきましょう。
CIOのブランドロゴのみが配置された、非常にシンプルなデザインとなっています。
外装はシリコン素材で肌触りがよく、グリップ感もいい感じ。
CIOのブランドロゴとエッジ部分には、光沢のある加工がなされています。シンプルながら高級感のあるデザインです。
2つのType-Cポートに挟まれるようにType-Aポートが配置されています。「IN/OUT」の表記があるように、出力+入力に対応するのはType-C1ポートのみとなります。
USBポートのある反対側に、製品の仕様やPSEマークなどが表示されています。
ドットタイプのLEDランプがバッテリー残量を教えてくれます。1%単位で確認できるので便利ですし、シンプルな本体デザインと合っています。
バッテリー残量はサイドにあるボタンを押すか、充電するデバイスを接続することで表示されます。
CIO SMARTCOBY TRIO 65W本体を充電中は上のような表示になります。
外観・デザインについては概ね満足していますが、「ブラックはホコリや指紋汚れが目立ちやすい」という印象を受けました。気になる方はホワイトを選んだほうがよさそうです。
また、ドットタイプのLEDランプが私にとっては若干見づらいですね。18%が81%に見えたりして、パッと見て一瞬分からないことがあります。といっても致命的なものではありません。
サイズ・重量
続いては、サイズ・重量について見ていきます。
CIO SMARTCOBY TRIO 65Wのサイズは約150.5 x 72.5 x 26 mm、重量は410 gです。縦横のサイズはiPhone 12 Pro Max(160.8 x 78 mm)よりもひとまわり小さい感じ。
iPhone 14・iPhone 14 Plusと並べてみました。上はモックアップとなりますが、サイズは実物と同じ。もしお手元にあればサイズをイメージしていただきやすいかと思います。
10.9インチのiPad(第10世代)とのサイズ比較です。
13.3インチのM2 MacBook Airとのサイズ比較。CIO SMARTCOBY TRIO 65Wは最大65Wで充電性能は高いですし、20000mAhとバッテリー容量も十分。持ち運ぶ機会の多いいわゆるモバイルノートPCとの相性は抜群です。
大容量モバイルバッテリーなのでそれなりにサイズ・重量がありますが、個人的には20000mAhくらいが気軽に持ち運べるギリギリのライン、という感覚。25000mAhクラスになるとちょっと気軽には持ち出せないので、20000mAhくらいがバランス的にちょうどいいと思います。
スケールに乗せてみると、約393 gと表示されました。公称の約410 gよりも少し軽いですね。個体差と言える範囲でしょう。
最大65WのType-Cポートであらゆるデバイスを急速充電
続いては、CIO SMARTCOBY TRIO 65Wの充電性能をチェックしていきます。さまざまなデバイスをType-Cポートに接続、どれくらいのワット数で充電できているかを確認しました。
iPhone 12 Pro Maxを充電
iPhone 12 Pro Maxでは約22Wで充電できていました。
Xperia 1 IIIを充電
Xperia 1 IIIでは約25Wと高速に充電できていました。
iPad・iPad Proを充電
iPad(第10世代)では約27Wで充電できていました。これはiPad(第10世代)のフルスピード。付属のApple 20W USB-C電源アダプタよりも高速に充電できます。
iPad Pro 12.9インチ(第5世代)では約37Wで充電できています。
- iPad(第8世代以降)
- iPad mini(第5世代以降)
- iPad Air(第3世代以降)
- 11インチ/13インチiPad Air(M2)
- 10.5インチiPad Pro
- 11インチiPad Pro(第1世代以降)
- 11インチiPad Pro(M4)
- 12.9インチiPad Pro(第2世代以降)
- 13インチiPad Pro(M4)
M2 MacBook Airを充電
M2 MacBook Airでは約63Wで充電できていました。上ではMagSafe 3ケーブルを使用して充電していますが、Type-Cポートでも同等のワット数で充電できます。
このワット数はM2 MacBook Airのフルスピード。M2 MacBook Airは30分の充電で最大50%充電できる急速充電に対応しています。その超高速な急速充電ができている状態です。
60Wを超える充電には5Aに対応するType-Cケーブルが必要です。試しに3AのType-Cケーブルで充電してみると以下のようになりました。
充電ワット数が下がっていますね。これでも十分高速に充電できていますが、最大65Wの充電性能を最大限に活かすなら5Aに対応したType-Cケーブルを用意しましょう。
スイッチを充電
ニンテンドースイッチでも試してみると、約15Wで充電できていました。これはスイッチ付属の充電器と同じ程度のワット数。出先でも付属充電器と同等の速度でスイッチを充電できます。
上ではCIO SMARTCOBY TRIO 65WのType-C1ポートをモバイルモニターに接続、Type-C2ポートをスイッチに接続し、TVモードで動作している状態です。65W + 30Wの合計最大95Wに対応するCIO SMARTCOBY TRIO 65Wならこんなこともできちゃいます。
合計最大95W対応で2台を同時に急速充電
続いて、2つのType-Cポートを同時に使用したときのワット数もチェックしました。
上ではM2 MacBook AirとiPad(第10世代)を同時充電しています。それぞれ約27W + 約63Wで充電できており、2台同時にフルスピードで急速充電できています。
コンセントのない環境で、USB充電器を使わずに、これだけのワット数で充電できるのですから非常にパワフルなモバイルバッテリーですよね。特にノートPCを持ち歩く方にとっては非常に心強いのではないでしょうか。
ただ 「Type-C1/C2ポートのどっちが65Wでどっちが30Wだっけ?」と迷う場面があります。
単ポート使用時はどちも最大65Wとなるのですが、2ポート同時使用時は上のように振り分けられます。これを覚えておかないと、充電性能をフルに発揮できません。
USBポートの周りにマークがついていれば分かりやすいんですけどね。細かいところですが、「これは迷ってしまうかも」と気になりました。
最大65WのType-C入力で本体を高速に充電
最大65Wの出力だけでなく、入力も最大65Wに対応するCIO SMARTCOBY TRIO 65Wは、20000mAhと大容量バッテリーを搭載しながら最短約1時間40分でフル充電が完了します。
価格帯の安い大容量モバイルバッテリーでは、フル充電に約10時間かかる、なんてのも普通にあります。モバイルバッテリー本体をどれほど高速に充電できるかは、使い勝手に関わる大事なポイントです。
CIO SMARTCOBY TRIO 65W本体を最短の1時間40分でフル充電するには、65W以上のType-C充電器を別途用意する必要があります。すでに持っていればそれを使ってもOKです。上では、最大65Wに対応するAnker 735 Charger (GaNPrime 65W)を使って本体を充電しています。
USB充電チェッカーで確認してみると、60Wを超えるワット数で充電できていることが分かります。
「最大65Wに対応するモバイルバッテリーなんて、スマホとタブレットの充電がメインの自分には必要ない」と方でも、モバイルバッテリー本体を高速に充電できる大きなメリットがあります。
パススルー充電対応で本体とデバイスを同時充電できる
CIO SMARTCOBY TRIO 65Wは、本体を充電しながら接続デバイスも同時に充電できるパススルー充電に対応しています。
Type-C充電器をType-C1ポートに接続、Type-C2ポートにiPad(第10世代)に接続しています。本体とiPadを同時に充電できている状態です。
iPad(第10世代)には約25Wで充電できていました。65WのType-C充電器を使ってパススルー充電しているので、余った電力で本体に蓄電されていることになりますね。
パススルー充電でM2 MacBook Airを充電してみると、約63Wで充電できていました。ただこのパターンだと、CIO SMARTCOBY TRIO 65W本体への充電はほぼ行われておらず、パススルー充電する意味がありません。本体の充電にまわす電力が余っていないからですね。
それでもスマホやタブレットの充電であれば、十分な速度で本体と接続デバイスを同時に充電できます。
20000mAhと十分なバッテリー容量
CIO SMARTCOBY TRIO 65Wは20000mAhと大容量のバッテリーを搭載します。スマホなら複数回フル充電できるほどのバッテリー容量。旅行や出張などのお出掛け時に持っていけば、スマホのバッテリー残量を気にせずに済みます。
ここでは、CIO SMARTCOBY TRIO 65WでM2 MacBook Airを充電したときに、どれくらい充電ができるのかをチェックしてみました。
経過時間 | 0分 | 30分 | 60分 |
---|---|---|---|
M2 MacBook Airのバッテリー残量 | 26% | 71% | 93% |
CIO SMARTCOBY TRIO 65Wのバッテリー残量 | 100% | 49% | 31% |
M2 MacBook Airを1時間充電し、バッテリー残量が26% → 93%となりました。その時点でCIO SMARTCOBY TRIO 65Wのバッテリー残量が31%でしたので、M2 MacBook Airの場合は1回分はフル充電できそうです。これだけ充電できれば十分でしょう!
まとめ:持ち運べる大容量・パワフルなモバイルバッテリー
今回はCIO SMARTCOBY TRIO 65Wをご紹介させていただきました。外観から充電性能のチェックまでひととおりレビューしましたが、率直に言って弱点が見当たりません。あえて言えば、ブラック色のホコリ・指紋汚れが目立ちやすいということくらい。
65W + 30Wで合計最大95Wに対応する充電性能は申し分ありません。そして20000mAhのバッテリー容量はあらゆる面でちょうどいいと感じます。これ以上コンパクトなモバイルバッテリーだとバッテリー容量が少なくなってしまいますし、25000mAhクラスになると持ち運びがツラくなってきます。
「持ち運びしやすい大容量モバイルバッテリー」「ノートPCを充電できるパワフルなモバイルバッテリー」をお探しの方は、ぜひCIO SMARTCOBY TRIO 65Wをチェックしてみてください!
こちらの記事もおすすめです!