今回ご紹介するのは、「Anker 747 Charger (GaNPrime 150W)」という合計最大150Wに対応する超パワフルなUSB PD充電器です。
最大100WのUSB-Cポートを3つと、最大22.5WのUSB-Aポートを1つの合計4ポートを搭載。ノートPCなど大型デバイスを含む複数台を同時に急速充電できます。
Anker 747 Chargerは、Anker独自の新しい充電技術が使われたAnker GaNPrimeシリーズにラインアップされている充電器のひとつ。プラグ一体型の充電器ではもっともパワフルで、GaNPrimeシリーズなかでは長男坊のような製品です。
価格は14,990円(税込、記事執筆時点)と安くないものの、これから数年にわたって最前線で活躍してくれるほどの充電性能があります。
本記事ではAnker 747 Chargerの外観やサイズ、重量に加えて他の充電器のサイズ・重量比較、また充電性能についてもチェックしています。
特にノートPC用の充電器をお探しの方で、この製品が気になっている方は多いはず。そのような方の参考となる内容となっておりますので、ぜひ最後までご覧いただければ幸いです!
Anker 747 Charger (GaNPrime 150W) レビュー
以下の点に注目してレビューしています。
- Anker 747 Chargerの仕様紹介
- 外観、サイズ、重量
- 他の100Wクラス充電器とのサイズ・重量比較
- 充電性能をチェック
- 充電時の発熱について
Anker GaNPrimeとは?
Anker GaNPrimeシリーズについては、Anker公式動画が分かりやすいかと思います。
別記事のAnker GaNPrimeシリーズでもご紹介していますが、特徴をまとめると以下のようになります。
- 複数デバイスを同時に急速充電可能な高い充電性能
- GaN(窒化ガリウム)採用で高出力なのにコンパクト
- デバイスに応じ最適な電力を送る「PowerIQ 4.0」
- 接続デバイスの温度監視頻度が向上、より安全性が向上した「ActiveShield 2.0」
「同時急速充電という、新常識」といううたい文句のとおり、合計100Wを超える高い充電性能が最大の魅力です。
Anker 747 Chargerの仕様をチェック
製品名 | Anker 747 Charger (GaNPrime 150W) |
---|---|
搭載ポート | USB-C × 3 USB-A × 1 |
USB-C1/C2/C3出力 | 5V=3A / 9V=3A / 15V=3A / 20V=5A(最大100W) PPS:3.3-11V=5A(筆者調べ) |
USB-A出力 | 4.5V=5A / 5V=4.5A / 5V=3A / 9V=2A / 12V=1.5A(最大22.5W) |
合計出力 | 最大150W |
入力 | 100-240V ~ 2.3A 50-60Hz |
折りたたみ式プラグ | 〇 |
サイズ | 約68 x 61 x 31 mm |
重量 | 約232 g |
カラー | ブラック(A2340N11) |
パッケージ内容 | Anker 747 Charger (GaNPrime 150W) 取扱説明書 最大30か月保証(24か月保証、条件付きで+6か月) |
価格(税込) | 14,990円 |
Anker 747 Chargerの仕様についてまとめました。
合計出力は最大150Wですが、単ポート使用時は最大100Wとなります。
ポート使用数における電力振り分けは以下のとおり。
同時使用数 | ポートごとの電力振り分け |
---|---|
単ポート | USB-C1/C2/C3:最大100W USB-A:最大22.5W |
2ポート | USB-C (2ポート):合計最大150W USB-C2/C3 + A:合計122.5W(100W+22.5W) USB-C1 + A:合計最大24W |
3ポート | USB-C1 + C2 + C3:合計最大150W USB-C2/C3 + (USB-A + C1):合計最大124W(100W+24W) USB-C2 + C3 + A:合計最大150W |
4ポート | 合計最大150W |
急速充電規格「USB PD 3.0・PPS充電」に対応
USB電流・電圧チェッカーを使って、Anker 747 ChargerのUSB-Cポートが対応する急速充電規格を確認してみました
USB PD 3.0に加えて、Apple 2.4AやQuick Charge 4+、Adaptive Fast Charging(AFC)、Fast Charge Protocol(FCP)などに対応しているようです。
- USB PD 3.0
- Quick Charge 4+
- Adaptive Fast Charging
- Fast Charge Protocol
- Smart Charge Protocol
- Pump Express+ 2.0
USB PD 3.0のPDについて確認してみました。
Anker 747 Chargerの製品ページには「PPS規格対応」としか書かれておらず、PPSの仕様については記載がなかったのですが、3.3=11.0V/5.0AのPPS充電に対応します。
PPS充電に対応するので、GalaxyやXperia、Google Pixelなどの一部のAndroidスマホをお持ちの方はその恩恵を受けられます。
外観・サイズ・重量
まずは、Anker 747 Chargerの外観・サイズ・重量についてご紹介していきます。
サイズは約68 x 61 x 31 mmとなっています。このサイズで最大150Wに対応するとは驚きです。
Ankerによると、「一般的な140Wの充電器と比較して、約40%の小型化を実現」とのこと。そもそも140W充電器が一般的じゃないなのでイメージしにくいですが、Appleの「140W USB-C電源アダプタ」と比べると以下に小さいかが分かります。
プラグは持ち運び用途に便利な折りたたみ式です。
プラグがある面には、製品の仕様、そしてPSEマークなどが表示されています。
キッチンスケールで重量を量ってみると230 gと表示されました。公称では「約232 g」ですので、公称値どおりの重量です。
サイズはコンパクトですが、重量はそこそこあります。
「最大150Wの充電器を持ち運べる」と考えれば軽いことには間違いないのですが、持ち運びする際に重さが気になってしまう場合もあるかもしれません。
壁のコンセントに挿してみました。そこそこの重量があるAnker 747 Chargerですが、自重で抜けてしまうということはありません。
充電性能については後ほどご紹介しますが、充電性能的には「これひとつあれば何もいらない」と言っていいでしょう。スマホやタブレットからノートPCの充電までひとつでこなしてくれます。
Anker 747 Chargerは高出力な上に4ポートを搭載します。複数の充電器を持ち歩いている方なら、これひとつで対応できるので荷物を減らせます。
100Wクラスの充電器とサイズ・重量比較
複数ポートを搭載する100Wクラスの充電器とサイズ・重量比較してみました。
製品名 | 単ポート出力/合計出力 | サイズ | 重量 |
---|---|---|---|
Anker 747 Charger (GaNPrime 150W) | 最大100W/最大150W | 約68 x 61 x 31 mm | 約232 g |
Anker PowerPort III 2-Port 100W | 最大100W/最大100W | 約69 x 69 x 31 mm | 約216 g |
UGREEN Nexode PD充電器 100W | 最大100W/最大100W | 約68 x 68 x 33 mm | 約230 g |
MATECH Sonicharge 100W Pro | 最大100W/最大100W | 約61 x 61 x 32 mm | 約 196 g |
重量については「MATECH Sonicharge 100W Pro」が有利ですが、4製品とも似たようなサイズ感・重量ですね。
複数ポートを搭載する100Wクラスの充電器のサイズ感・重量を維持しながら、合計最大150Wの出力を実現している。
こう考えていいのではないでしょうか。そもそもですが、比較した充電器もかなり小さい部類です。
最近の充電器の進化はスゴい!
単ポート使用時は最大100W
Anker 747 Charegerでは、単ポートでは最大100Wでの充電が可能です。
最大100WのUSB PD充電に対応するASUSのゲーミングノートPCを充電してみると、約82Wで充電できていました。
MacBook Pro 16インチを充電してみると、約85Wで充電できていました。MagSafe 3ケーブルを使っての充電も同じくらいのワット数で充電できていました。
WindowsノートPCを含め、USB PD充電に対応するノートPCが増えてきています。Anker 747 Chargerなら、そのような大型デバイスの充電をこなしてくれます。
超パワフル!あらゆるデバイスを同時に急速充電
続いて、複数のデバイスを同時に充電したときにどれくらいのワット数で充電できているかを確認してみました。
iPad Pro 12.9・MacBook Airを同時充電
- M2 MacBook Air:約64W(フルスピード)
- iPad Pro 12.9インチ:約33W(フルスピード)
Anker 747 Chargerほどの充電性能があれば、ノートPC + タブレットの同時充電なら楽勝ですね。M2 MacBook Air・iPad Pro 12.9インチを同時にフルスピード充電できています。
iPhone・iPad Pro 12.9・MacBook Airを同時充電
- M2 MacBook Air:約46W
- iPad Pro 12.9インチ:約33W(フルスピード)
- iPhone 12 Pro Max:約21W(フルスピード)
M2 MacBook AirとiPad Pro 12.9インチ、さらにiPhoneの合計3台を接続してみると、上のようなワット数となりました。M2 MacBook Proでは約46Wとワット数が落ちていますが、これでも30W USB-C電源アダプタ(8コアGPU搭載M2 MacBook Airに付属)よりも高速に充電きるワット数です。
ノートPC・タブレット・スマホを一緒に持ち運ぶ方にとっては非常に便利です。
MacBook Air・MacBook Pro 16を同時充電
- M2 MacBook Air:約64W(フルスピード)
- MacBook Pro 16インチ:約69W
上ではM2 MacBook AirとMacBook Pro 16インチを同時に充電しています。こんなことができるのは最大150Wに対応するAnker 747 Chagerだからこそです。
気になっていた発熱を確認してみた
パワフルな充電器と聞いてどうしても気になるのは、充電時の発熱。M2 MacBook AirとMacBook Pro 16インチを同時に充電し、充電中の表面温度を確認してみました。
充電開始30分後に表面温度を確認すると、約55.9℃と表示されました。最大レベルに負荷をかけているためそれなりに熱くなりますが、これはまだマシなほう。もっと高温になる充電器も珍しくありません。
それに、充電速度が速いAnker 747 Chargerの場合、接続デバイスの充電も速く完了します。ほとんどのデバイスはフル充電が近づくと充電速度も落ちるため、高温になっている時間も限られます。
Anker 747 Chargerには、接続デバイスの温度を監視、必要に応じて出力をコントロールしてくれる機能が備わっています(ActiveShield 2.0)。安全性には問題なし。特に気にする必要はないでしょう。
まとめ:Anker 747 ChargerはノートPC + αを充電する方におすすめ
Anker 747 Chargerほどの充電性能を充電器となると、スマホやタブレットの充電がメインだという方にとってはオーバースペックです。
Anker 747 Chargerは、ノートPC + αのデバイスを同時に充電したい方におすすめです。
- ノートPCからスマホ、タブレットまで複数デバイスを同時に充電したい。
- 複数の充電器をひとつにまとめて荷物を減らしたい。
このような方にぴったりですね!
- 単ポートで最大100Wに対応、ノートPCを充電できる
- 4ポート搭載で最大150Wに対応、あらゆるデバイスを同時に急速充電できる
- USB PD 3.0のPPS充電に対応
- 100W越えクラスの充電器と比較しコンパクト
- スマホやタブレットの充電がメインだとオーバースペックに可能性がある
- USB-Cケーブルが別売(60W超の充電には5Aケーブルが必要なので注意)
- 14,990円(税込)と安くない価格
「自分の使い方だとオーバースペックかも?」という方は、同じAnker GaNPrimeシリーズの「Anker 737 Charger (GaNPrime 120W)」をチェックしてみてください。
また、MagSafe 3コネクタを搭載するMacBook Pro 16インチをお持ちの方は、USB PD 3.1対応で単ポートで最大140Wの充電が可能な「Anker 717 Chager(140W)」もおすすめです。付属のApple 140W USB-C電源アダプタと同じ充電性能を持ちながらコンパクト&軽量です。
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