今回ご紹介したいのは、持ち運びに便利なUSBポート搭載電源タップ「Anker 511 USB Power Strip」です。最大30WのUSBポートを含む合計3つのUSBポートに加え、2口のコンセント挿し込み口を搭載。最大5つのデバイスを同時に充電できる便利な充電器です。
30Wクラスの充電器ではコンパクト・軽量なものがたくさんありますが、2口のコンセント挿し込み口を搭載するものはそう多くありません。「出掛けた先でスマホやノートPCなどを充電することが多い」という方はAnker 511 USB Power Stripがハマるはず。ぜひチェックしてみてください!
- 3ポート搭載USB充電器と2口の電源タップの2-in-1充電器
- コンパクト・軽量で持ち運びしやすい
- 最大30WのUSB-Cポートでスマホ・タブレットを急速充電できる
- 負荷をかけても発熱が少ない
- 30WクラスのUSB充電器と比較すると大きく重い
- 持ち運びを前提すると電源ケーブルが長すぎる(1.5 m)
Anker 511 USB Power Stripの仕様・スペック
▼横方向にスワイプして回転させられます。
Anker 511 USB Power Stripの仕様をまとめました。
製品名 | Anker 511 USB Power Strip |
---|---|
入力 | 100-125V ~ 50 / 60Hz 10A (定格電力1000W) |
搭載ポート | USB-C x 1 USB-A x 2 AC挿し込み口 x 2 |
USB-C1/C2出力 | 5V=3A / 9V=3A / 15V=2A / 20V=1.5A(最大30W) |
USB-A出力 | 5V=2.4A(最大12W) |
合計出力(USB) | 最大30W |
合計出力(AC) | 最大1000W |
AC電源ケーブル長 | 1.5 m |
サイズ | 約130 x 30 x 28 mm |
重量 | 約229 g |
カラー | ホワイト(A9127521) |
パッケージ内容 | Anker 511 USB Power Strip 取扱説明書 最大30か月保証(24か月保証、条件付きで+6か月) |
価格(税込) | 4,990円 |
USBポートは最大30WのUSB-C、最大12WのUSB-Aが2つの合計3つ搭載されています。複数のUSBポートを同時に使用したときの振り分けは以下のとおりです。
使用ポート数 | USB-C | USB-A1 | USB-A2 | 合計 |
---|---|---|---|---|
1ポート | 30W | ─ | ─ | 30W |
─ | 12W | ─ | 12W | |
─ | ─ | 12W | 12W | |
2ポート | 20W | 10W | ─ | 30W |
20W | ─ | 10W | 30W | |
─ | 合計12W | 12W | ||
3ポート | 20W | 合計10W | 30W |
USB-Cポートは単ポート使用時で最大30W、複数ポート同時使用時で最大20Wとなります。USB-Aポートと一緒に使用したときは30Wから20Wの充電となりますが、20Wあればスマホやタブレットを急速充電できるパワーがあります。必要十分でしょう。
また、電源タップによって異なりますが、だいたいは定格電力が1500Wのものが一般的です。Anker 511 USB Power Stripでは1000Wとなりますが、コンセントは2口しかないですし、消費する電力が大きいドライヤーや掃除機などを接続しない限りは困ることはないでしょう。こちらも必要十分です。
外観・デザイン
パッケージ内容はAnker 511 USB Power Strip本体と取扱説明書のみ。充電時に必要になるUSBケーブルは別売です。
外装はプラスチック素材です。Ankerロゴの周辺には波のようなユニークな加工が施されています。シンプルなデザインながらおしゃれです。
円い部分はボタンではなくLEDランプです。通電すると上のように白く点灯します。
充電器の先端部分にUSBポートが配置されています。
USBポートの間隔は狭めですね。干渉することはありませんが、抜き差ししづらさは若干あります。とはいえ使用に問題が出てくるほどではありません。コンパクトなサイズを考えるとこれは仕方ないですね。
コンセントの挿し込み口は充電器の両サイドに1つずつ配置されています。
こちらが反対側です。
コンセント挿し込み口の周辺には何もないので、サイズの大きい充電器を接続しても干渉することはありません。ただ上のように不格好にはなってしまいますが、出先で一時的に使用するぶんには問題ないでしょう。ただ常設したい場合は注意が必要ですね。
LEDライトがある反対側に製品の仕様とPSEマークなどが表示されています。
電源ケーブルの長さは1.5 mで充電器本体に直付けです。抜き差しはできません。持ち運ぶことを前提にすると電源ケーブルの長さはもうちょっと短くてもいいかも、と思いましたが、さまざまな使い方に対応するには1.5 mがちょうどいいのかもしれません。
電源ケーブルはきしめん状に平べったく、もっとも太い部分で約7.4 mmでした。USBポート搭載電源タップということもあってそれなりに太さがあります。といっても扱いにくさはないですし、電源タップのケーブルが細いとそれはそれで耐久性の面で心もとないですからね。
付属の結束バンドで充電器本体と一緒に電源ケーブルも結束できます。1.5 mと長く太めの電源ケーブルですが、このようにすれば持ち運びには困りません。
持ち運びしやすいサイズと重量
Anker 511 USB Power Stripのサイズは約130 x 30 x 28 mmとなっています。
3ポート搭載のUSB充電器と2口の電源タップが一体となっていることを考えると、コンパクトなサイズにまとめられています。
Anker 511 USB Power Stripの公称重量は約229 gとなっていますが、スケールで量ってみると約223 gでした。軽くはありませんが、持ち運びに困ることはない重量です。
USB充電器と電源タップをこのサイズ感で持ち運べるのは便利。旅行や出張時のお供として持ち出せば、きっと大活躍してくれるはずです。
ただ、30WクラスのUSB充電器と比較すると、Anker 511 USB Power Stripはかなり大きめです。
上はコンパクト・軽量な充電器「Anker 511 Charger (Nano 3, 30W)」です。この2つの充電器を比較するのはフェアではありませんが、「電源タップ機能はたまにしか使わない」という方は、このようなUSB充電器を選んだほうが持ち運びに便利ですね。
「電源タップ機能をどれくらい使うか」がポイントになります。
対応する急速充電規格をチェック
続いては、Anker 511 USB Power Stripの充電性能をチェックしていきます。
Anker公式ページをみるとUSB-Cポートは急速充電規格「USB Power Delivery(USB PD)」に対応とありますが、USB充電チェッカーで確認してみるとその他の急速充電規格にも対応しているようです。
USBポート | 対応する急速充電規格 |
---|---|
USB-C | Apple 2.4A Quick Charger 4+(下位互換あり) Adaptive Fast Charging(Samsung) Fast Charge Protocol(Huawei) USB Power Delivery 3.0、PPS |
USB-A | Apple 2.4A |
USB-CポートはUSB PDのほかにQuick Chargeなどその他の急速充電規格にも対応していました。USB-C規格のルール上、本来はUSB PD以外の急速充電規格への対応は規格違反となります。使用に問題はないので個人的には気にしていませんが、気になる方は注意してください。
続けてUSB PDのPDO(Power Data Object)も確認しました。
本体記載の仕様と相違ありません。商品説明ページに記載はありませんでしたが、USB PD 3.0のPPS(Programmable Power Supply)充電にも対応しているようです。
PPS充電は効率よく充電できるUSB PD 3.0のオプション機能のことです。効率よく充電できることで発熱を抑えられたり高速に充電できたりといったメリットがあります。
Xperia 1 IIIを充電してみると、確かにPPS充電が行われていました。XperiaやGalaxy、Google Pixelなど、PPS充電に対応するデバイスではこの恩恵を受けられます。
最大のUSB-Cポートでスマホ・タブレットを急速充電
Anker 511 USB Power StripのUSB-Cポートは最大30Wの充電に対応。ほとんどのスマホ・タブレットを急速充電できるパワーがあります。
上ではiPhone 12 Pro Maxを充電していますが、Anker 511 USB Power StripのUSB-CポートでiPhone 8~iPhone 14シリーズのモデルをフルスピードで充電できます。
iPad(第10世代)を充電してみると、約25Wで充電されていました。iPadの場合、30WでiPad Pro 12.9インチを除くモデルをフルスピード充電できます。
M1/M2 MacBook AirをApple 30W USB-C電源アダプタと同等の速度で充電できます。ノートPCによって異なりますが、30Wあれば13インチ・14インチクラスのノートPCも十分な速度で充電可能です。
USBポートの充電性能としては、そこそこといったところですが、スマホやタブレットなど小型・中型デバイスを急速充電するには十分です。
出先で大活躍の2つのコンセント
コンセントを搭載し電源タップとしても使えるAnker 511 USB Power Stripは、旅行や出張のお供として携帯すれば大活躍してくれること間違いなしです。
上ではゲーミングノートPCに給電しながらスマホを充電してます。このノートPCはUSB-Cポートからの充電にも対応していますが、ゲームのプレイ中など消費電力が大きくなる場面では付属の電源アダプタが必要になってきます。そういうときでもコンセント搭載のAnker 511 USB Power Stripがあれば対応できます。
上では、ゲーミングノートPCに給電しながら、Anker 511 USB Power Stripに140W充電に対応する「Anker 717 Charger」を接続、MacBook Pro 16インチを充電しています。別のUSB充電器を接続すれば、USBポートを拡張する感覚で活用できます。
個人的に多いのはカメラ周りのアクセサリーの充電。カメラのバッテリーやフラッシュの充電池の充電、撮影用ライへの給電など、コンセントが必要な場面が多くあります。このようにスマホと一緒に充電できちゃうのは非常に便利です。
負荷をかけたときの発熱をチェック
次にAnker 511 USB Power Stripの発熱をチェックしてみます。上でも登場したゲーミングノートPCに給電しながら、USB-CポートでMacBook Pro 16インチを充電、ピーク時の表面温度を計測しました。
なおMacBook Pro 16インチを充電するには最大30Wではパワー不足ですが、充電器に負荷をかけるためにあえてMacBook Pro 16インチを使用したました。
上は充電し始めてから35分後の表面温度です。65℃前後がピークでこれ以上温度は上がりませんでした。
それなりの発熱はあるものの、これくらいの発熱ならまったく心配なしですね。USB充電器のなかにはピーク時で70℃を超えるが普通にありますが、Anker 511 USB Power Stripではかなり発熱が抑えられています。
レビューまとめ:持ち運びに最適な2-in-1充電器
今回は最大30WのUSB充電器と2口の電源タップが一体となった2-in-1充電器、Anker 511 USB Power Stripをご紹介させていただきました。
仕事場やカフェ、旅行、出張に行くときのお供として大活躍してくれるでしょう。持ち運びしやすいサイズと重量で、気軽に持ち出せます。そういった携帯性や使い勝手、充電性能など、どの面を見てもネガティブな点は見当たりません。実際に使ってみて非常に優良な充電器だと感じました。
ひとつ注意したいのは、「電源タップとして使用することがどれほどあるか」ということ。電源タップとしての使用頻度が低い場合、USB充電器単体で購入したほうが便利な場合があることは注意してください。
なお、AnkerのUSB充電器・電源タップが一体となった製品には、ほかに最大65WのUSB-Cポートを搭載する「Anker 615 USB Power Strip」、最大100WのUSB-Cポートを搭載する「Anker 727 Charging Station」があります。
いずれも2口のコンセントを搭載することは同じですが、USB充電器としての性能が異なります。「USBポートでもノートPCを充電したい」という方は、さらにパワフルな上記の充電器もチェックしてみてください。
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