今回ご紹介するのは、Anker(アンカー)のコンパクトなUSB-C充電器「Anker 313 Charger (Ace, 45W)」です。
USB PD/PPSに対応する最大45WのUSB-Cポートを搭載し、ほぼすべてのスマホ・タブレットをフルスピードで充電可能。さらにコンパクト&軽量で持ち運び用途にも向いています。
コンパクトで持ち運びしやすく、でもパワフルなUSB-C充電器を探している。まさにこのようなかたにぴったりなUSB-C充電器です。
- この記事で分かること
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- Anker 313 Charger (Ace, 45W)の特徴と仕様
- 対応する急速充電規格など充電性能の詳細
- 充電時の発熱について
- 他の45WクラスUSB-C充電器との比較
- 使ってみて良かった点、気になった点
本記事では上記に注目してレビューしています。コンパクトでパワフルなUSB-C充電器をお探しの方はぜひチェックしてみてください!
- 最大45WのUSB PD充電に対応、あらゆるデバイスを急速充電できる。
- PPS充電(5A)にでGalaxyの超急速充電に2.0に対応。
- コンパクトで軽量、さらに折りたたみ式プラグで持ち運びに最適。
- 負荷をかけても発熱が少ない。
- 45WクラスのUSB-C充電器のなかではコスパに優れる。
- 皮脂汚れが目立ちやすい。
- 四角いフォルムでポケットへの収まりが悪い場合がある。
- ノートPCの充電メインだとパワー不足。
Anker 313 Charger (Ace, 45W)の特徴・仕様
Anker 313 Charger (Ace, 45W)は、4月25日発売されたばかりのAnkerの新製品。まずはその特徴と仕様をご紹介します。
特徴
Anker 313 Charger (Ace, 45W)の特徴は以下のとおりです。
- 急速充電規格「USB Power Deliery(USB PD)」に対応するUSB-C充電器
- 最大45Wの出力に対応
- PPS(Programmable Power Supply)充電に対応しGalaxyやGoogle Pixel、Xperiaなどの対応スマホを効率よく高速に充電できる
- GaN(窒化ガリウム)・折りたたみ式プラグ採用で持ち運びしやすいサイズ感
- 過電圧保護やショート防止、温度管理などの各種安全機能を搭載
最大45Wに対応するので、ほぼすべてのスマホ・タブレットをフルスピードで充電OK。MacBook Airといった13インチクラスのノートPCも充電可能です。
仕様
Anker 313 Charger (Ace, 45W)の仕様
製品名 | Anker 313 Charger (Ace, 45W) |
---|---|
外観 | |
入力 | 100-240V ~ 1.87A 50-60Hz |
搭載ポート | USB-C x 1 |
急速充電規格 | USB PD 3.1 / PD-PPS |
USB-C出力 | 5.0V⎓3.0A / 9.0V⎓3.0A / 15.0V⎓3.0A / 20.0V⎓2.25A(最大45W) |
PPS出力 | 3.3V-11V⎓5A /3.3V-16V⎓3A /3.3V-21V⎓2.25A |
折りたたみ式プラグ | 〇 |
サイズ | 約41 x 38 x 35 mm(プラグ含まず) |
重量 | 約69 g |
カラー | ブラック(A2677111) |
パッケージ内容 | Anker 313 Charger (Ace, 45W) 取扱説明書 18か月保証(条件ありで+6か月) |
価格(税込) | 3,890円 |
販売ページ | Anker公式 Amazon |
充電性能についてはこのあと詳しくご紹介していますが、Galaxyスマホユーザーにとっては「5AのPPS充電に対応」という仕様が嬉しいポイントになるでしょう。PPSの仕様が「3.3V-11V⎓5A」に対応するので、Galaxy S23シリーズが対応する45Wの超急速充電2.0が可能です。
対応する急速充電規格
USB充電チェッカーを使用し、Anker 313 Charger (Ace, 45W)が対応する急速充電規格を確認しました。
- Anker 313 Charger (Ace, 45W)が対応する急速充電規格
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- USB Power Delivery 3.0 / PPS
- Adaptive Fast Charging(Samsung)
- Fast Charge Protocol(Huawei)
- Smart Charge Protocol(Huawei)
- Quick Charge 4+(下位互換あり)
- Apple 2.4A
商品ページや公式ページには「USB PDとPPSに対応」としか書かれていませんが、Quick Chargeなどその他の急速充電規格にも対応していました。
USB-Cの規格上、本来であればUSB PD以外の急速充電規格への対応は規格違反となります。ただ機能や安全性に問題があるわけでないこともあって個人的には気にしていませんが、気になる方はご注意ください。
続いて、USB PDのPDO(Power Data Object)を確認しました。
PDOとは、USB PDに対応するUSB充電器と充電デバイスとの間でやりとりされる電流・電圧の組み合わせリストのことです。PDOから適当な組み合わせが選択されUSB PDによる急速充電が開始されます。
PDOを確認してみましたが、商品説明や充電器本体に表示されている仕様と相違ありませんでした。5AのPPS充電にもしっかり対応していることを確認できました。
Anker 313 Charger (Ace, 45W)レビュー
それではレビューということでより詳細なところをみていきます!
パッケージ内容
パッケージ内容はAnker 313 Charger (Ace, 45W)本体と取扱説明書のみとなります。
USB-Cケーブルは付属されていないので、お持ちでない場合は別途用意する必要がありますのでご注意ください。
USB-Cケーブルをお探しなら、やわらかシリコン素材採用で扱いやすい「Anker PowerLine III Flow」がおすすめ。最大100Wの充電に対応、5AのPPS充電も可能です。
Galaxy S23シリーズの充電などで5AのPPS充電を行いたい場合は、「100Wに対応」や「5Aに対応」とうたわれたUSB-Cケーブルが必要です。詳しくは別記事の「100Wに対応するUSB-Cケーブル」でご紹介しています。
外観・デザイン
続いてはAnker 313 Charger (Ace, 45W)の外観・デザインをみていきます。
外観は非常にシンプルですね。外装はプラスチック素材ですが、シルキーな質感で安っぽさはありません。
ただブラックということもあって皮脂汚れが付着しやすいと感じました。どうしてもベタベタとテカってきてしまいます。現時点で選べるカラーはブラックのみ。ぜひホワイトなど汚れが目立ちにくいカラーも展開して欲しいところです。
電源プラグは折りたたみ式。充電器本体がコンパクトでも、プラグを折りたためるかどうかで持ち運びしやすさが大きく変わってきます。
電源プラグがある面に製品の仕様やPSEマークなど各種マークが表示されています。
コンパクトで軽量、持ち運びしやすいサイズ感
Anker 313 Charger (Ace, 45W)のサイズは約41 x 38 x 35 mmと持ち運びしやすいサイズ感となっています。
このサイズ感なら持ち運ぶことはありません。バッグの小さめのポケットにも楽ラク収まってくれるでしょう。
iPadに付属されているApple 20W USB-C電源アダプタ、MacBook Airに付属されているApple 30W 電源アダプタとのサイズ比較です。いずれもAnker 313 Charger (Ace, 45W)のほうがコンパクトです。
重量を確認してみると、実測で70.36 gでした。公称値どおりと言っていいでしょう。
Anker 313 Charger (Ace, 45W)スマホやタブレット、13インチクラスのノートPCのお供にするのにぴったりなUSB-C充電器です。20Wクラス・30Wクラスではさらにコンパクトで軽量なものもありますが、45Wクラスではトップクラスのコンパクトさです。
最大45W対応であらゆるデバイスを急速充電
最大45WのUSB PD充電、さらには5AのPPS充電に対応するAnker 313 Charger (Ace, 45W)なら、あらゆるデバイスを急速充電できます。
Anker 313 Charger (Ace, 45W)なら、M2 MacBook Air付属のApple 30W USB-C電源アダプタよりも高速に充電できます。持ち運び用途でなくても普段使いから活躍してくれます。
iPad(第10世代)では約24Wで充電できてました。これはフルスピードで充電できている状態です。最大何ワットほどで充電できるかは、そのデバイスによって異なります。
iPad Pro 12.9インチ(第5世代)では約37Wとさらに高速に充電できています。こちらもフルスピード充電できている状態です。最大45Wという仕様を見ても、iPadと相性のいい充電器でしょう。
20W以上のUSB PDに対応するUSB-C充電器を使えば、iPhone 8以降を30分の充電で最大50%バッテリー残量を回復できます。iPhone充電器として選ぶのもありです。
PPS充電に対応するXperia 1 IIIを充電してみると、問題なくPPS充電が行われていました。USBチェッカーを確認すると、5AでPPS充電できています。
スイッチも問題なく充電できていますね。14Wと充電ワット数が低いように思えますが、スイッチ付属充電器と同じくらいのワット数です。
最近ではスマホやタブレット、ノートPC以外にもUSB PD充電できるものが増えてきました。45Wあれば小型・中型デバイスのほとんどをフルスピードで充電できるはずです。
充電時の発熱をチェック
続いてはAnker 313 Charger (Ace, 45W)の発熱をチェックしました。コンパクトなUSB充電器は、表面積の狭さからどうしても熱くなってしまう傾向があります。
Anker 313 Charger (Ace, 45W)でMacBook Pro 16インチを充電、45Wで充電を継続したときの表面温度を計測した結果が以下になります。
表面温度のピークは約70℃でした。充電を開始してから約45分後の表面温度で、これ以上温度が上がることはありませんでした。
あえて負荷を掛けている状態なので触れるとそれなりに熱いものの、発熱はしっかり抑えられていると言っていいでしょう。コンパクトなUSB-C充電器では80℃を超えるものがザラにあります。
Anker 313 Charger (Ace, 45W)には温度監視などの安全機能も搭載されています。負荷をかけた状態で使用しても安心して使用できます。
Anker 313 Charger (Ace, 45W)と他の充電器を比較
コンパクトで軽量、Anker 313 Charger (Ace, 45W)は魅力的ですが、45Wクラスでは他にも魅力的なUSB-C充電器があります。
ここでは「他と比べてどうなの?」というところをご紹介します。
45Wクラスの充電器6製品と比較
比較したのは、Anker 313 Charger (Ace, 45W)を含む以下の6つのUSB-C充電器。
それぞれの仕様をまとめました。
製品名 | Anker 313 Charger (Ace, 45W) | Anker PowerPort Atom III 45W Slim | Anker Nano II 45W | UGREEN Nexode Mini 45W | CIO NovaPort DUO 45W | Anker 523 Charger (Nano 3, 47W) |
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外観 | ||||||
搭載ポート | USB-C x 1 | USB-C x 1 | USB-C x 1 | USB-C x 2 | USB-C x 2 | USB-C x 2 |
USB-C最大 | 45W | 45W | 45W | 45W | 45W | 45W |
PD-PPS | 〇(5A) | ✕ | 〇(3A) | 〇(5A) | 〇(4.05A) | 〇(3A) |
サイズ | 約41 x 38 x 35 mm | 約84 x 50 x 20 mm | 約41 x 38 x 35 mm | 約49 x 39.5 x 39.5 mm | 約45 x 36 x 29 mm | 約53 x 35 x 35 mm |
重量 | 約69 g | 約85 g | 約68 g | 約95 g | 約78 g | 約87 g |
価格(税込)※1 | 3,890円 | 2,790円 | 3,990円 | 2,999円 | 4,378円 | 4,941円 |
1Wあたりの体積※2 | 1.21 ㎤ | 1.87 ㎤ | 1.21 ㎤ | 1.70 ㎤ | 1.04 ㎤ | 1.38 ㎤ |
1Wあたりの重量 | 1.53 g | 1.89 g | 1.51 g | 2.11 g | 1.73 g | 1.85 g |
1Wあたりの価格 | 86.44円 | 62.00円 | 88.67円 | 66.64円 | 97.29円 | 105.13円 |
販売ページ | Anker公式 Amazon | Anker公式 Amazon | Anker公式 Amazon | Amazon | Amazon | Anker公式 Amazon |
※1 価格は記事執筆時点のものもになります。※2 3辺の長さを掛けた数値から算出しています。あくまでも目安となります。 |
△ スマホでは横スクロールできます。
コストパフォーマンスNo.1は「UGREEN Nexode Mini 45W」
Anker 313 Charger (Ace, 45W)とほぼ同性能でコストパフォーマンスに優れるのは「UGREEN Nexode Mini 45W」です。
2つのUSB-Cポートを搭載し、5AのPPS充電対応でGalaxyの超急速充電2.0にも対応。それで2,999円(税込)という価格は安い。
Anker 313 Charger (Ace, 45W)と比べるとやや大きめサイズとはなりますが、どちらもコンパクトであることには変わりありません。使い勝手にはほぼ差はないでしょう。
さらなるコンパクトさを求めるなら「CIO NovaPort DUO 45W」
45WクラスのUSB-C充電器でもっともコンパクト&軽量なのは「CIO NovaPort DUO 45W」となります。
お馴染みCIOの人気充電器です。明らかな差はないものの、2ポート搭載でこのサイズは小さい!さらなるコンパクトさ・軽さを求めるならチェックしておいて損はないでしょう。
ただPPS充電には対応するものの、その仕様はGalaxyの超急速充電2.0の要件を満たしていません。Galaxy S23シリーズなどPPS充電も重視したいという方はAnker 313 Charger (Ace, 45W)で間違いないでしょう。
携帯性そのままにさらに高い充電性能が必要な場合
最大45Wという充電性能は、スマホ・タブレットを充電するには十分ですが、ノートPCを充電するには力不足となる場合もあります。
Anker 313 Charger (Ace, 45W)と同じくらいのサイズ感でさらに高い充電性能があれば嬉しいということなら、オウルテック ウルトラスリムAC充電器(65W)がおすすめ。
Anker 313 Charger (Ace, 45W)のサイズが54.53 ㎤なのに対し、オウルテック ウルトラスリムAC充電器のサイズが45.68 ㎤とさらにコンパクト。にもかかわらず最大65Wとパワフルです。
ただし、PPS充電の仕様がちょっとユニーク(5.0V-21V⎓3.0A)なので注意。Xperia 1 IIIでは正常にPPS充電できていましたが、Galaxyでは機能しない可能性があります。
iPhoneやiPad、ノートPCを充電するならPPS充電の有無は関係ありません。「ノートPCもガンガン充電したい」という方にはオウルテック ウルトラスリムAC充電器がおすすめです。
Anker 313 Charger (Ace, 45W) レビューまとめ
今回はコンパクトでパワフルなUSB-C充電器「Anker 313 Charger (Ace, 45W)」をご紹介させていただきました。
最大45WのUSB PD対応で、5AのPPS充電にも対応。しかも45Wクラスではトップクラスのコンパクトさと軽さ。価格を考えてもコストパフォーマンスに優れるUSB-C充電器だと感じました。
弱点についてもあれこれ探しましたが、発熱も少なく気になる点はほぼありませんでした。皮脂汚れの付着が目立ちやすいことくらい。突き抜ける要素はありませんが、総合的に見て非常に優秀なUSB-C充電器です。
スマホとタブレットをフルスピードで充電でき、求められればノートPCも充電可能。持ち運び用途でUSB-C充電器のお探しの方はぜひチェックしてみてください!
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