今回ご紹介するのは、10000mAhバッテリーを搭載するモバイルバッテリー「Anker Power Bank (10000mAh, 30W)」です。
USB Power Delivery(USB PD)による最大30WのUSB-Cポートを搭載。スマホからタブレットまでのデバイスを急速充電できるパワフルなモバイルバッテリーです。
そして特徴的なのがバッテリー残量がひと目で分かるディスプレイです。
分かりやすく使い勝手がいいですし、ガジェット好きの私にとっては興味を惹かれるポイント。
本記事ではAnker Power Bank (10000mAh, 30W)の仕様や充電性能、外観など網羅的に特徴をご紹介していますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください!
- バッテリー残量を1%単位で確認できるディスプレイを搭載
- 最大30WのUSB-Cポートを含む合計3つのUSBポートを搭載
- 普段使いにちょうどいい10000mAhクラスのモバイルバッテリー
- コンパクトで持ち運びしやすい
- 明るい屋外だとディスプレイの視認性が落ちる
- 複数ポート使用時は合計最大24Wとなる
- 入力(本体の充電)は最大18Wとなりフル充電に約2時間20分かかる
Anker Power Bank (10000mAh, 30W)の仕様・スペック
Anker Power Bank (10000mAh, 30W)の仕様をまとめました。
製品名 | Anker Power Bank (10000mAh, 30W) |
---|---|
外観 | |
バッテリー容量 | 10000 mAh |
搭載ポート | USB-C x 2、USB-A x 1 |
USB-C入力 | 5V⎓3A/ 9V⎓2A / 12V⎓1.5A(最大18W) |
USB-C出力 | 5V⎓3A / 9V⎓3A / 10V⎓2.25A / 12V⎓2.5A / 15V⎓2A / 20V⎓1.5A(最大30W) |
合計出力 | 24W(複数ポート使用時) |
サイズ | 約99 x 52 x 26 mm |
重量 | 約220 g |
カラー | ブラック ※ ホワイト/ブルー/パープル/グリーンは順次発売予定 |
パッケージ内容 | Anker Power Bank (10000mAh, 30W) USB-C to Cケーブル 専用収納ポーチ 取扱説明書 |
価格(税込) | 5,990円 |
製品ページ | Amazon Anker公式 |
カラーバリエーションはブラック/ホワイト/パープル/グリーンの5色あります。ブラック以外は順次発売予定とのこと。
私が購入したタイミングではブラックしか選択肢はありませんでしたが、他のカラーも魅力的ですね!外観については後ほどご紹介しています。
パッケージ内容は上の4点です。USB-C to Cケーブルと専用の収納ポーチが付属されています。
光沢加工で高級感のある外観
続いてAnker Power Bank (10000mAh, 30W)の外観をみていきましょう。
外装はプラスチック素材となっており、ロゴがある面には光沢のある加工が施されています。
上はLEDライトを当てている様子です。光が当たると見え方が大きく変わります。
この光沢のある加工は、最近のAnker製モバイルバッテリー・充電器にも見られます。モバイルバッテリーはいつも持ち歩くものですから、充電性能には関係のないデザインや質感も意外と大事なポイントです。
Anker Power Bank (10000mAh, 30W)は合計3つのUSBポートを搭載します。10000mAhクラスのモバイルバッテリーで3ポートを搭載するものはなかなかありません。だいたい1ポートか2ポート。複数デバイスを同時に充電することが多いのならAnker Power Bank (10000mAh, 30W)を選ぶ理由になります。
USB-Cポートの感覚は若干窮屈ですが、ケーブルの抜き差しのしづらさはなく使用には問題ありません。
側面にあるボタンを押すとディスプレイが点灯しバッテリー残量を確認できます。
裏側に製品の仕様やPSEマークなどの各種マークが表示されています。
Anker Power Bank (10000mAh, 30W)の外観・デザインについてですが、気に入る方は多いのではと思います。プラスチッキーな安っぽさは一切ないですし、所有感を満たしてくれる高級感があります。
それにバッテリー残量を表示してくれるディスプレイも、外観の要素として大きいですね。次世代感というか、他のモバイルバッテリーにはない魅力があります。
ひと目で充電の状態が分かるディスプレイ
Anker Power Bank (10000mAh, 30W)には、バッテリー残量を確認できるディスプレイが搭載されています。1%単位で具体的なバッテリ残量を確認できますし、視覚的にも分かりやすいデザインです。
デバイスを接続すると、バッテリ残量とともに充電可能な残り時間も表示してくれます。
この表示はモバイルバッテリー本体を充電している際にも表示され、「あとどれくらいの時間で本体をフル充電できるか」を確認できます。
モバイルバッテリー本体のボタンを2度押しして、イヤホンなどの小型デバイスの充電に適した「低電流モード」に切り替えられます。
低電流モードに切り替えるとディスプレイの左上に緑の点が表示されます。
便利なディスプレイの表示ですが、ちょっと気になった点もありました。
- 表示が暗めで晴れた屋外では見づらいと感じてしまう可能性がある。
- 光の反射具合によって視認性が著しく低下する。
- 表示がくっきりしておらずぼやけている。
- ボタンを押してから表示されるまで1秒ほどのタイムラグがある。
これらは致命的ではありませんが、個人的にはボタンを押してからのタイムラグが気になっちゃいますね。ボタンを押した瞬間にパッと表示してほしい。
あと晴れた屋外では見づらいのでご注意ください。光沢のある加工のせいで、光の当たり具合によっては手のひらで影を作ってあげないとほぼ見えません。
最大30W&2ポート搭載としては世界最小クラス
Ankerによると、Anker Power Bank (10000mAh, 30W)は「10000mAhかつUSB-Cポートを2つ備えた3ポート搭載で世界最小クラスのモバイルバッテリー」とのこと。
「世界最小クラス」というのはAnkerいわくですが、10000mAhクラスで最大30W&2つのUSB-Cポートを搭載するモバイルバッテリーはそもそも珍しく、記事執筆時点では本製品くらいではないでしょうか。
Anker Power Bank (10000mAh, 30W)のサイズは約99 x 52 x 26 mmです。このサイズなら持ち運びに困ることはないでしょう。毎日持ち運ぶバッグにも難なく収まってくれるはずです。
iPhone 13(146.7 x 71.5 x 7.65 mm)と並べてみました。iPhone 13のサイズはiPhone 14やiPhone 12とほぼ同じ。お手元にあれば大きさをイメージしやすいかと思います。
10.9インチのディスプレイを搭載するiPad(第10世代)とのサイズ比較です。10000mAhあればiPad(第10世代)を約1回フル充電できます。iPadのお供にするのもいいでしょう。
スケールで重量を計測してみると、約210 gでした。公称は「約220 g」ですので、ほぼ公称値どおりと言っていいでしょう。
重量については軽くもなく重くもなく「普通」という印象です。10000mAhクラスのモバイルバッテリーでは、なかには200 gをきるものもあり、軽さを重視するなら他の選択肢もありでしょう。
製品名 | Anker Power Bank (10000mAh, 30W) | CIO SMARTCOBY Pro 30W | Anker 523 Power Bank | CIO SMARTCOBY DUO 20W |
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外観 | ||||
バッテリー容量 | 10000 mAh | 10000 mAh | 10000 mAh | 10000 mAh |
搭載ポート | USB-C x 2 USB-A x 1 | USB-C x 1 USB-A x 1 | USB-C x 1 USB-A x 1 | USB-C x 2 |
USB-C出力 | 最大30W | 最大30W | 最大20W | 最大20W (合計最大40W) |
サイズ | 約99 x 52 x 26 mm | 約77 x 56 x 26 mm | 約153 x 72 x 16 mm | 約99.5 x 51.5 x 25 mm |
重量 | 約220 g | 約183 g | 約250 g | 約180 g |
製品ページ |
Amazon
Anker公式 | Amazon |
Amazon
Anker公式 | Amazon |
△ スマホでは横スクロールできます。
最大30W & 2つのUSB-Cポートが必要なければ、さらにコンパクトなモバイルバッテリーを選ぶ選択肢もあります。
特にCIO SMARTCOBY Pro 30Wは超コンパクトで軽量。サイズは約77 x 56 x 26 mmで、重量はたったの約183 gです。USB-Cポートはひとつのみですが、最大30Wに対応しパワフルなモバイルバッテリーです。
対応する急速充電規格をチェック
USB充電チェッカーを使い、Anker Power Bank (10000mAh, 30W)が対応する急速充電規格をチェックしました。
USBポート | 急速充電規格 |
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USB-C | USB PD 3.0 / PPS Quick Charge 4+(下位互換あり) Adaptive Fast Charging(Samsung) Fast Charge Protocol(Huawei) Super Charge Protocol(Huawei) Apple 2.4A |
USB-A | Quick Charge 3.0(下位互換あり) Adaptive Fast Charging(Samsung) Fast Charge Protocol(Huawei) Super Charge Protocol(Huawei) Apple 2.4A |
USB-Cの規格上、本来はUSB PD以外の急速充電規格への対応は規格違反となります。なので厳密に言うと、Anker Power Bank (10000mAh, 30W)はUSB-Cの規格違反状態の製品となります。
といっても使用に問題があるわけではないですし、同じ状態にあるモバイルバッテリーやUSB充電器がほとんど。私は気にしなくてもいいと思っていますが、気になっている方はご注意ください。
続いてUSB PDのPDO(Power Data Object)についても確認しました。
製品ページや本体に記載はありませんでしたが、USB PDのPPS(Programmable Power Supply)充電に対応することが確認できました。
PPS充電とは、効率よく高速に充電できるUSB PD 3.0のオプション機能のこと。GalaxyやGoogle Pixel、Xperiaなど一部のAndroidスマホは、このPPS充電に対応しています。
PPSの仕様は「3.3-11.0V ⎓ 2.75A」となっており、Galaxyの一部が対応する「超急速充電(25W)」要件を満たします。対応スマホをお持ちの方であれば、PPS充電の恩恵を受けられます。
最大30W対応でさまざまなデバイスを急速充電
最大30WのUSB-Cポートを搭載するAnker Power Bank (10000mAh, 30W)なら、あらゆるデバイスを急速充電できます。
iPhone 13を充電してみると、約23.7Wと高速に充電されていました。
iPhone 14シリーズ・iPhone 13シリーズは20Wを超える急速充電に対応しています。最大30W対応するAnker Power Bank (10000mAh, 30W)なら、すべてのiPhoneをフルスピードで充電可能です。
続いてiPad(第10世代)を充電してみると、こちらも約26.5Wと高速に充電できていることを確認できました。Anker Power Bank (10000mAh, 30W)を使えばiPad Pro 12.9インチ以外のiPadをフルスピードで充電できます。
上ではM2 MacBook Airを充電しています。30W付近で充電できていますね。MacBook Air付属のApple 30W USB-C電源アダプタと同等の速度で充電できます。
ただし、MacBook AirなどのノートPCメインの充電だと、Anker Power Bank (10000mAh, 30W)はバッテリー容量&パワー不足。別記事でMacBookにおすすめのモバイルバッテリーをご紹介していますので、こちらも参考にしてみてください。
2ポート同時使用時は最大24Wにパワーダウン
最大30Wで充電できるのは単ポート使用時のみ。複数ポートを同時に使用したときは合計最大24Wにパワーダウンします。
2つのUSB-CポートでiPhone 13とiPad(第10世代)を同時に充電してみると、それぞれ約12W、約11Wで充電されていました。このとき12W + 12Wで電力が振り分けられていますが、複数デバイスを同時に急速充電するにはパワー不足です。
10000mAhクラスのモバイルバッテリーで複数デバイスを同時に急速充電したいならCIO SMARTCOBY DUO 20Wがおすすめ。
USB-Cポートは最大20Wとなりますが、2つのUSB-Cポートを同時に使用しても出力が落ちません。20W + 20Wの合計最大40Wで充電できます。
本体の充電時に2時間以上かかる
あと気になったのは、Anker Power Bank (10000mAh, 30W)本体の充電に2時間以上の時間がかかることです。Ankerによるとフル充電に2時間20分かかるとのこと。
仕様を見ると出力は最大30Wですが、入力は最大18Wとなっており、実際に17W付近で充電されていました。
いかに本体を速く充電できるかは、モバイルバッテリーの使い勝手に大きく関わってくるポイントだと思っています。18Wでもそれなりに高速ではあるものの、入力も出力と同じ最大30Wに対応していればもっと便利なのに、と思ってしまいますね。この点は惜しい!
Anker Power Bank (10000mAh, 30W)レビューまとめ
本記事では、コンパクトでパワフル、そしてバッテリー残量を確認できるディスプレイを搭載したモバイルバッテリー「Anker Power Bank (10000mAh, 30W)」をご紹介させていただきました。
モバイルバッテリーを持ち出すときに具体的なバッテリー残量を確認できるのは便利ですし、充電可能な残り時間を確認できるのも便利。機能としてはシンプルですが使い勝手のいいモバイルバッテリーだと思いました。
ただ複数ポート同時使用時に出力が下がること、そして入力が最大18Wであることは残念ポイント。USB-Cポートがひとつでいいのなら他のモバイルバッテリーをおすすめします。
CIO SMARTCOBY Pro 30Wは、最大30WのUSB-Cポートを搭載しながらAnker Power Bank (10000mAh, 30W)よりもコンパクトで軽量。バッテリー残量を1%単位で確認することもできます。入力は最大20Wです。
Anker Power Bank (10000mAh, 30W)を選ぶかどうかは、USB-Cポートが2つ必要か、ディスプレイに魅力を感じるかがポイントになりそうです。
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