今回ご紹介するのは、3ポートを搭載するUSB充電器「CIO NovaPort TRIO 65W」です。
最大67WのType-Cポートを搭載するUSB充電器で、単ポートならMacBook Air/Proを充電できるほどの高い充電性能を備えます。ノートPCを充電しない方でも、スマホやタブレットを2台同時に急速充電できるメリットがあります。
さらに3ポート搭載・最大65WクラスのUSB充電器ではトップクラスにコンパクト・軽量であることもポイントです。
持ち運びしやすい65WクラスのUSB充電器をお探しの方はチェックです!
CIO NovaPort TRIO 65Wの特徴と仕様
↓ 左右にスワイプ・ドラッグして回転させられます
まずは、CIO NovaPort TRIO 65Wの特徴・仕様を見ていきます。
特徴・仕様
製品名 | CIO NovaPort TRIO 65W |
---|---|
型番 | CIO-G65W2C1A-N |
搭載ポート | Type-C x 2 Type-A x 1 |
Type-C1/C2出力 | 5V⎓3A / 9V⎓3A / 9V⎓3A / 12V⎓3A / 15V⎓3A / 20V⎓3.35A(最大67W) |
Type-C1/C2 PPS出力 | 3.3-11V⎓5A |
Type-A出力 | 5V⎓3A / 9V⎓2A / 12V⎓1.5A(最大18W) |
合計出力 | 最大65W(複数ポート使用時) |
サイズ | 約59 x 43 x 28 mm |
重量 | 約92 g |
カラー | ブラック/ホワイト |
パッケージ内容 | CIO NovaPort TRIO 65W 取扱説明書 |
製品名に「65W」とありますが、届いた製品をチェックしたところType-Cポートの最大出力は「最大67W」のようです(実際に65以上で充電できていました)。
カラーバリエーションは「ホワイト」と「ブラック」の2色あり、私はホワイトを購入しました。
パッケージ内容は本体と取扱説明書のみ。Type-Cケーブルは付属されておらず手持ちのケーブルを使用するか別途用意する必要があります。
CIO NovaPort TRIO 65Wには、60Wを超える充電が可能な5A対応のType-Cケーブルがおすすめです。お持ちでない方は以下の記事もあわせてご確認ください。
対応する急速充電規格
USB充電チェッカーを使って、CIO NovaPort TRIO 65Wの仕様をチェックしてみました。
USBポート | 急速充電規格 |
---|---|
Type-C1/C2 | USB PD 3.0 / PPS Adaptive Fast Charging Fast Charge Protocol Quick Charge 4+(下位互換あり) Apple 2.4A |
Type-A | Adaptive Fast Charging Fast Charge Protocol Pump Express+ 2.0 Quick Charge 3.0 Apple 2.4A |
USB PD 3.0のPPS充電にも対応しています。GalaxyやXperia、Goolge Pixelなどの一部のPPS充電対応スマホはこの恩恵を受けられます。
あわせてUSB PDのPDOもチェックしました。
確かに最大67W(20V=3.35A)に対応していますね。取扱説明書や本体には最大67Wとあるのですが、公式ページに表示されている仕様と異なるのはマイナスポイント。細かいところではあるものの、信頼性に関わる話です。
複数ポート使用時の振り分け
複数ポート使用時における電力の振り分けられ方をまとめました。
使用ポート数 | Type-C1 | Type-C2 | Type-A |
---|---|---|---|
1ポート | 最大67W | ─ | ─ |
─ | 最大67W | ─ | |
─ | ─ | 最大18W | |
2ポート | 45W + 20W or 30W + 30W or 20W + 20W ※ 接続デバイスに応じて最適な電力を供給 | ─ | |
最大45W | ─ | 最大18W | |
─ | 合計最大15W | ||
3ポート | 45W | 合計最大15W |
CIO NovaPort TRIO 65Wは、接続デバイスに応じて適切な電力を供給してくれる「NovaIntelligence」に対応。Type-Cポートに2台のデバイスを接続したとき、デバイスに応じて45W + 20W、30W + 30W、20W + 20Wいずれかの組み合わせで充電されます。
ただし、NovaIntelligenceが機能するのは2つのType-Cポートを使用したときのみ。Type-C2ポート・Type-Aポートを同時に使用したときは最大15Wとなる点には注意してください。
CIO NovaPort TRIO 65W レビュー
それではCIO NovaPort TRIO 65Wのレビューに入っていきましょう。ここでは以下の点に注目してレビューしています。
- 外観・デザイン
- サイズ・重量
- 充電性能
- 他社製3ポート・最大65WのUSB充電器との比較
外観・デザイン
このとおり、「CIO」のロゴがあるだけのシンプルなデザイン。シルバーに光るロゴがアクセントとなって高級感あります。
ホワイトでも完全な真っ白ではなく、オフホワイトというかクリーム色というか、わずかに黄色が入ったカラーです。
外装はプラスチック素材ですね。細かなでこぼこの加工が見られ、USB充電器としてはあまり見ないユニークな質感です。手触りがいいですし、指紋汚れが目立つこともなくいい感じ。
個人的にベタベタした指紋・皮脂汚れが気になっちゃうので、汚れが目立ちにくい質感は気に入りました。ただ若干滑りやすいのですが、使用に問題があるほどではありません。
2つのType-Cポート、Type-Aポートが並びます。どちらがType-C1ポート・Type-C2ポートかが分かりづらいですが(上部C1)、デザイン面ではなにも表示のないほうがいい気がしてきました。ミニマルなデザインが好みの方にはハマるのではないでしょうか。
3つのUSBポートにUSBケーブルを挿すとこんな感じ。間隔にはゆとりがあり使いにくさはありません。
CIO NovaPort TRIO 65Wは折りたたみ式プラグを採用、コンパクトに持ち運べます。持ち運ぶなら折りたたみ式プラグは必須です。
底面には充電に関する使用とPSEマークが表示されています。
外観とデザインについてですが、CIO NovaPort TRIO 65Wのユニークな質感が気に入りました。きっとこれが気に入る方は多いのではと思います。細かなでこぼこ加工のおかげで安っぽさは一切ないですし、なにより汚れが目立ちにくい。
手元にブラックがないので、ブラックも同様に汚れが目立ちにくいかどうかは分かりません。ただ私のように気になるのであればホワイトを選んでおけば間違いないでしょう。
サイズ・重量
続いては、CIO NovaPort TRIO 65Wのサイズ・重量についてみていきます。
CIO NovaPort TRIO 65Wのサイズは約59 x 43 x 28 mmとなっており、このとおり非常にコンパクトなサイズ感です。
MacBook Pro 13インチ・14インチに付属されているApple 67W USB-C電源アダプタと並べてみるとそのコンパクトさが分かります。
このサイズ差があって両者とも最大67Wという充電性能は同じ。それどころかCIO NovaPort TRIO 65Wは3ポート搭載ですから、「どっちを持っていく?」という場面で迷う方はいないでしょう。
このサイズなら、コンセントが連なる電源タップでも使いやすいですね。また出先での充電でも、コンセントまわりの環境を気にせず使用できるかと思います。
重量も約95 gと軽く(公称では約92 g)、持ち運びに困ることはありません
同じ3ポート・65WクラスのUSB充電器3つのサイズ・重量を比較してみました。
製品名 | サイズ | 重量 |
---|---|---|
CIO NovaPort TRIO 65W | 約59 x 43 x 28 mm | 約92 g |
Anker 735 Charger (GaNPrime 65W) | 約66 x 38 x 29 mm | 約132 g |
UGREEN Nexode 65W | 約66 x 39 x 29 mm | 約122 g |
体積を計算してみると、差はわずかではあるものの、CIO NovaPort TRIO 65Wの勝利。どのUSB充電器もコンパクト・軽量ですが、そのなかでもCIO NovaPort TRIO 65Wはもっとも小さく軽量です。
特に重量についてはずば抜けていますね。手に持ったときの体感重量もずいぶんと違います。記事内の「他社製USB充電器との比較」で充電性能の違いを比較していますので、そちらもご確認ください。
最大67WとノートPCを急速充電できる充電性能
CIO NovaPort TRIO 65Wは、コンパクト・軽量なUSB充電器ながら最大67Wに対応するパワフルなType-Cポートを備えます。
上ではM2 MacBook Airを充電しています。
USB充電チェッカーで充電ワット数を確認してみると、約65Wで充電できていました。M2 MacBook Airではこのワット数がマックス。フルスピード充電できている状態です。
上ではMacBook Pro 16インチ(M1 Max)を充電しています。約67Wで充電できていました。
充電開始時 | 30分経過 | 60分経過 | |
---|---|---|---|
MacBook Pro 16インチのバッテリー残量 | 8% | 44% | 77% |
※ ディスプレイを閉じスリープ状態で計測しています。 |
MacBook Pro 16インチには最大140WのUSB充電器が付属されており、それと比べると充電速度は落ちますが、1時間で約70%も充電できれば十分です。
最大67Wですから、スマホ・タブレットならほぼすべてのデバイスを急速充電できますね。最大5AのPPS充電に対応するので、Galaxyスマホの超急速充電もカバーできます。
PPS充電に対応するXperia 1 IIIを充電してみると、約22Wで充電できており、きちんとPPS充電が機能していることを確認しました。
複数デバイス充電時の挙動をチェック
気になるのは接続デバイスに応じて最適な電力を供給してくれる「NovaIntelligence」機能。複数デバイスを同時に充電したときの挙動をチェックしてみます。
iPhone 12 Pro Max + Xperia 1 III
iPhone 12 Pro MaxとXperia 1 IIIを同時充電してみると、どちらも約22Wで充電できていました。パワフルなUSB充電器ですから、スマホを2台同時に急速充電するくらい余裕です。
M2 MacBook Air + iPhone 12 Pro Max
ノートPC + スマホを同時充電したい場面にはよく遭遇します。M2 MacBook Airでは約43W、iPhone 12 Pro Maxでは約19Wで充電できています。
M2 MacBook AirにはApple 30W USB-C電源アダプタが付属するのですが、同時充電においてもこれだけ高速に充電できるのですから十分です。
iPad(第10世代)+ iPad Pro 12.9インチ(第5世代)
iPadの2台同時充電も大丈夫ですね。iPad(第10世代)は約27W、iPad Pro 12.9インチ(第5世代)は約28Wで充電できています。
65WクラスのUSB充電器でありがちなのが、2ポート同時使用時に20W + 45Wで振り分けられてしまうパターン。これだけと2台を効率よく充電できません。その点CIO NovaPort TRIO 65Wはデバイスに応じて賢く電力が振り分けられます。
iPhone 12 Pro Max + Type-A
最後にType-Aポートとの組み合わせをチェックします。
上ではType-C1ポートでiPhone 12 Pro Maxを充電、Type-AポートでAirPodsを充電しています。約22WでiPhone 12 Pro Maxを急速充電できていますね。
iPhone 12 Pro MaxをType-C2ポートに挿し替えると、充電ワット数が約7Wに低下しました。このようにType-C2ポート + Type-Aポートの組み合わせは出力が低下してしまうのでご注意ください。
USBケーブルの抜き差しで充電の瞬断が発生する
これは複数ポートを搭載するUSB充電器ならほぼそうなのですが、USBケーブルを抜き差しするなどして電力配分が変化するときに充電の瞬断が発生してしまいます。
ただ速やかに充電が再開されるため、特に使用には問題ありません。私が確認する限りでは、充電が再開されないといったことはありませんでした。
それなりの発熱あり
MacBook Pro 16インチを充電中に、CIO NovaPort TRIO 65Wの表面温度を計測してみました(充電開始してから約40分後)。
あくまでも簡易的な計測ですが、かなり高温です。数秒間触れられないレベルで高温です。CIO NovaPort TRIO 65Wは外装がプラスチックのせいか、放熱に弱い印象を受けました。
同じ条件でAnker 735 Charger (GaNPrime 65W)の発熱を確認してみました。
放熱性はAnker 735 Charger (GaNPrime 65W)のほうが優秀ですね。というか、優秀すぎます(そのぶん高価ですが)。発熱が気になる方はあわせてチェックしてみてください。
レビューまとめ:これは買ってOK!どの面を見ても優秀なUSB充電器
本記事ではコンパクトで軽量、さらに最大67WのType-Cポートを搭載する「CIO NovaPort TRIO 65W」をご紹介させていただきました。
デザイン・質感・充電性能とどの面を見ても優秀で、「これは買ってOK」という結論です。
ノートPCのような大型デバイスを長時間充電するとそれなりに発熱するものの、だいたいのデバイスは1時間もあれば次第に充電ワット数とともに温度も下がってくるので問題ないかと思います。
ノートPCを充電したいという方だけでなく、スマホ + タブレットを同時充電したいという方にもおすすめです。どのような組み合わせでも賢く電力分配してくれるため、ひとつ持っておけばあらゆるデバイスの充電に活躍してくれるはずです。
- 最大67WのType-Cポート搭載でパワフル
- 3つのUSBポートで複数台を同時に急速充電できる
- NovaIntelligence機能で賢く電力分配
- 65Wクラスでは最小・最軽量クラス
- USBポートの組み合わせによっては出力が低下する
- 長時間の充電時に発熱がある