今回ご紹介するのは、最大100WのUSB充電器と電源タップが合体した2-in-1充電器、「UGREEN DigiNest Pro」です。
最大100WのType-Cポートを含む4つのUSBポート、3個口のコンセントを搭載。USBポートでスマホからノートPCを充電しながら、コンセントにモニターやスピーカー、プリンターなどの家電を接続できるパワフルな仕様を持ちます。
充電が必要になるものは何かと多いですよね。UGREEN DigiNest Proは、充電のためのUSBポート不足とコンセント不足を一気に解消してくれる便利な製品。デスクの上に置いておくのにぴったりです。興味のある方はぜひチェックしてみてください!
UGREEN DigiNest Proの仕様と特徴
UGREEN(ユーグリーン)はいわゆる中華メーカーなのですが、USB充電器など電源関連の製品を多く出していて、高いコストパフォーマンスで有名です。
まずは、UGEEN DigiNest Proの仕様をご紹介しましょう。
UGREEN DigiNest Proの仕様
製品の仕様は以下のとおりです。
製品名 | UGREEN DigiNest Pro |
---|---|
入力 | 100-125V ~ 50 / 60Hz |
搭載ポート | USB Type-C x 3 USB Type-A x 1 ACコンセント x 3 |
USB Type-C1/C2出力 | 5V=3A / 9V=3A / 12V=3A / 15V=3A / 20V=5A (最大100W) 【PPS】3.3-21V=3A |
USB Type-C3出力 | 5V=3A / 9V=2.5A / 12V=1.88A(最大22.5W) 【PPS】3.3-5.9V=3A、3.3-11V=2A |
USB Type-A出力 | 4.5V=5A / 5V=4.5A / 5V=3A / 9V=2A / 12V=1.5A(最大22.5W) |
AC出力 | 定格電力1250W |
サイズ | 約125 x 73 x 52 mm |
重量 | 約600 g |
AC電源ケーブル長 | 約1.8 m |
パッケージ内容 | UGREEN DigiNest Pro本体 取扱説明書 |
価格(税込) | 12,980円 |
仕様についてポイントをまとめると、
- Type-C1/C2ポートは最大100W
- Type-C3ポートは最大22.5W
- 3つのACコンセントを搭載(定格電力1250W)
- 約1.8mのAC電源ケーブル
この4点になりますね。
パッケージ内容は本体と取扱説明書のみです。USBケーブルは別売で別途用意する必要があります。
USBポート同時使用時の振り分け
UGREEN DigiNest Proは、3つのType-Cポート、1つのType-Aポートの合計4つのUSBポートを搭載します。
それぞれのUSBポートの最大ワット数は同時使用数によって異なります。
ポート使用数 | Type-C1 | Type-C2 | Type-C3 | Type-A |
---|---|---|---|---|
1ポート | 100W (PD) | ─ | ─ | ─ |
─ | 100W (PD) | ─ | ─ | |
─ | ─ | 22.5W (PD) | ─ | |
─ | ─ | ─ | 22.5W (SCP) | |
2ポート | 65W / 30W (PD) | 30W / 65W (PD) | ─ | ─ |
65W (PD) | ─ | ─ | 22.5W (SCP) | |
─ | 65W (PD) | 22.5W (PD) | ─ | |
─ | 65W (PD) | ─ | 22.5W (SCP) | |
─ | ─ | 5V/2.1A | 5V/2.1A | |
3ポート | 45W / 30W (PD) | 30W / 45W (PD) | 22.5W (PD) | ─ |
45W / 30W (PD) | 30W / 45W (PD) | ─ | 22.5W (SCP) | |
65W | ─ | 5V/2.1A | 5V/2.1A | |
─ | 65W (PD) | 5V/2.1A | 5V/2.1A | |
4ポート | 45W / 30W (PD) | 30W / 45W (PD) | 5V/2.1A | 5V/2.1A |
単ポート使用時は最大100Wするので、USB PD充電に対応するあらゆるデバイスを急速充電できます。
2つのType-Cポートを同時に使用したときは最大65W + 最大30Wという振り分けになります。最大65Wあれば13インチクラスのノートPCを充電できるので、「ノートPCに加えてスマホあるいはタブレットを同時充電したい」という方にも対応できる充電性能です。
対応する急速充電規格
UGREEN DigiNest Proの対応する急速充電は以下のとおりです。
USBポート | 対応する急速充電規格 |
---|---|
Type-C1/2 | USB PD 3.0 / PPS Fast Charge Protocol Smart Charge Protocol Adaptive Fast Charging Quick Charge 3.0 Apple 2.4A |
Type-C3 | |
Type-A | Fast Charge Protocol Smart Charge Protocol Quick Charge 3.0 Pump Express+ 2.0 Apple 2.4 |
スマホベンダー系の急速充電規格を含め、主要どころの急速充電規格に対応していますね。
本来USB PDに対応する充電器は、USB PDの規格上、他の急速充電器規格に対応していてはいけないことになっています。そうではないUSB PD充電器はザラにありますし、特に使用には問題ないため個人的には気にしていませんが、気になる方はご注意ください。
一緒にUSB PDのPDOについてもチェックしてみました。
このとおり、20V/5Aの最大100Wに対応します。USB PDのオプションである「PPS」にも対応します。
UGREEN DigiNest Proレビュー
それでは本題のレビューに入っていきます。外観から充電性能、実際に使ってみて気になったことなどについて書いていきます。
外観・サイズ・重量
▲ USBポートの左に並ぶボタンはUSBとコンセントの電源ボタン。電源供給のオン/オフを切り替えられます。「節電ボタン」とも言われますが、一般的な電源タップにもよく付いているやつですね。
▲ 背面側にコンセント挿し込み口が2つ配置されています。3ピンタイプに対応した挿し込み口ですが、一般的によく見る2ピンタイプも使用できます。
▲ さらに上部にひとつコンセント挿し込み口が配置されています。こちらは2ピンタイプですね。
▲ 側面に大きく「100」と描かれています。
▲ 底面に製品の仕様、PSEマークなどが表示されています。両脇にあるのは滑り止めようのゴム足ですね。
▲ AC電源ケーブルは直付けで抜き差しはできません。負荷がかかる箇所ですが、かなり頑丈そうなつくりです。
▲ AC電源ケーブルの長さは約1.8mと長め。太く硬さもあり頑丈という意味では安心ですが、扱いづらいと感じてしまう可能性があります。といっても100WのUSB充電器と電源タップですから、個人的にはこれくらいしっかりしたケーブルのほうが安心感がありますね。
▲ 重量を量ってみると約600gでした。重量的にもサイズ的にも持ち運びには不向きです。
▲ サイズは約125 x 73 x 52 mmと大きく、設置場所の環境によっては使いづらく感じ手しまう可能性がありますね。ただ、なんとなく佇まいがかっこいい。
外観やデザインで気になったのは、サイズが大きいという点と、AC電源ケーブルが横側面から伸びているという点。大きめのサイズはパワフルな性能から仕方ないのかなと思いますが、AC電源ケーブルは背面に配置して欲しかったですね。
▲ 上のように置いたとき、AC電源ケーブルの位置的にまっすぐおけないなんですよね。ケーブルが硬めなこともあり、どうしても引っ張られてななめになってしまいます。細かいところですが、個人的にちょっと気になります。
頼もしい100W Type-Cポート
UGREEN DigiNest Proが搭載するType-Cポートは最大100Wに対応。
▲ 上ではMacBook Pro 16インチを充電しています。
▲ USB電流・電圧チェッカーで確認してみると、約90Wで充電できていました。MacBook Pro 16インチは最大140W充電が可能なのですが、最大100Wあれば十分な速度で充電できます。
▲ こちらではUSB PD充電に対応するASUSのゲーミングノートPCを充電しています。
▲ 約92Wで充電できています。このノートPCには200Wの電源アダプタが付属されています。そのアダプタを使わなくても、ゲームのプレイ中など高負荷な状態でなければ最大100WのUSB給電で十分な速度で充電できます。
▲ 電源アダプタが付属されているノートPCであれば、もちろんのことコンセントから電源をとることもできます。背面の挿し込み口は3ピンに対応、変換アダプタをかまさずとも直接接続できます。
大型・中型デバイスを同時に急速充電できる
続いて、複数ポート同時使用時におけるワット数や挙動をチェックしてみます。上でもご紹介しましたが、複数ポート同時使用時は以下のような振り分けになります。
ポート使用数 | Type-C1 | Type-C2 | Type-C3 | Type-A |
---|---|---|---|---|
1ポート | 100W (PD) | ─ | ─ | ─ |
─ | 100W (PD) | ─ | ─ | |
─ | ─ | 22.5W (PD) | ─ | |
─ | ─ | ─ | 22.5W (SCP) | |
2ポート | 65W / 30W (PD) | 30W / 65W (PD) | ─ | ─ |
65W (PD) | ─ | ─ | 22.5W (SCP) | |
─ | 65W (PD) | 22.5W (PD) | ─ | |
─ | 65W (PD) | ─ | 22.5W (SCP) | |
─ | ─ | 5V/2.1A | 5V/2.1A | |
3ポート | 45W / 30W (PD) | 30W / 45W (PD) | 22.5W (PD) | ─ |
45W / 30W (PD) | 30W / 45W (PD) | ─ | 22.5W (SCP) | |
65W | ─ | 5V/2.1A | 5V/2.1A | |
─ | 65W (PD) | 5V/2.1A | 5V/2.1A | |
4ポート | 45W / 30W (PD) | 30W / 45W (PD) | 5V/2.1A | 5V/2.1A |
▲ 上ではM2 MacBook AirとiPad Pro 12.9インチを充電しています。
▲ それぞれ約62W・約28Wで充電されていました。最大65W + 最大30Wの仕様とどおりですね。大型・中型デバイスを同時に急速充電できるわけですから心強い!
そこにさらにiPhone 12 Pro Maxを接続してみました。
▲ すると約21Wで充電されていました。フルスピード充電できています。3ポート同時使用時は最大45W + 最大30W + 最大22.5Wという振り分けですので、ノートPC + タブレット + スマホを一気に同時に充電できてしまいます。
複数ポート同時使用するときに知っておきたいのは、ケーブルの抜き差しによって充電の瞬断が発生すること。これは電力を再分配されるためなのですが、充電が一瞬止まったあと瞬時に充電が再開されるため使用には支障ありません。
コンセント不足を解消できる
UGREEN DigiNest Proには3つの挿し込み口が用意されています。
▲ 定格電力は1250Wで一般的に販売されている電源タップと同じくらい。ドライヤーや電気ポットなど使用電力の大きいものでない限り、ほとんどの家電を接続できます。モニターやプリンター、ライトなど、デスク周りで使う電化製品であればほぼカバーできるかと思います。
▲ このように別のUSB充電器を接続して拡張させることも。これならUGREEN DigiNest Pro本体のUSBポートが埋まってしまっても対処できますね。
▲ 手元にある大きめのUSB充電器「Appler 140W USB-C電源アダプタ」「Anker 737 Charger (GaNPrime 120W)」「Anker 747 Charger (GaNPrime 150W)」の3つを接続しています。
かなり不格好ですが、よほど大きい充電器でない限り干渉して挿せない、なんてことはないかと思います。
UGREEN DigiNest Proのコンセントにはほぼ文句はありませんが、できることならAC電源ケーブルの反対側のサイド部分に挿し込み口が欲しかったな、と思いますね。ただこれはどこにどのように設置するか、というところにもよるかもしれません。
UGREEN DigiNest Proレビューまとめ
本記事ではUGREEN DigiNest Proをご紹介させていただきました。最大100WのType-Cポートを含む4つのUSBポート、3つのコンセントを搭載する非常にパワフルな2-in-1充電器です。
デスクの上に置いておけば、USBポート不足とコンセント不足を一気に解消してくれます。別のUSB充電器を接続してUSBポートを拡張させることもでき、充電に関しては困ることはほぼないのではないでしょうか。
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