Apple純正充電器(USB-C電源アダプタ)のサイズ・重量・充電性能まとめ

Apple純正の充電器（USB-C電源アダプタ）には、現行で販売されているものだと全7種類あります。

• Apple 20W USB-C電源アダプタ
• Apple 30W USB-C電源アダプタ
• Apple デュアルUSB-Cポート搭載35Wコンパクト電源アダプタ
• Apple デュアルUSB-Cポート搭載35W電源アダプタ
• Apple 67W USB-C電源アダプタ
• Apple 70W USB-C電源アダプタ NEW
• Apple 96W USB-C電源アダプタ
• Apple 140W USB-C電源アダプタ

Apple 67W USB-C電源アダプタは、Apple 70W電源アダプタの登場によりAppleではラインアップから消えています。

「iPhone充電器はApple純正充電器を使いたい」とiPhoneやiPad、MacBook Air/Proで使用する充電器としてApple純正の充電器の購入を検討されている方もいらっしゃるかと思います。

ただ、Appleユーザーにとって身近にある充電器であるにもかかわらず、意外にもサイズや重量、充電性能といった仕様についての情報が少なかったりします。サイズ・重量などの詳しい仕様はApple公式サイトにも記載がありません。

そこで、上記7種類のApple純正充電器（USB-C電源アダプタ）のサイズ・重量・充電に関する仕様を、実物を用いて確認しました。

他の充電器との比較や追加購入などでApple純正充電器の情報をお探しの方に役立てていただける内容となっておりますので、ぜひ参考にしてください。

サイズ・重量・充電性能の確認方法

Apple純正充電器のサイズ・重量は、Apple公式には公表されていません。よって本記事でご紹介しているサイズ・重量はすべて実測値になります。

サイズの確認方法

サイズの計測にはACEMETERのデジタルノギスを使用しました。小数点第二位は四捨五入しました。

折りたたんだ状態のプラグはわずかに突起しているのですが、今回のサイズ測定においては無視しました。ただし、プラグを折りたためないApple 20W USB-C電源アダプタはプラグ込みのサイズを計測しています。

重量の確認方法

重量の計測には、高い精度で計測できるBonvoisinの電子はかり（XXX-8）を使用しました。小数点第二位は四捨五入しました。

充電性能の確認方法

USB-Cポートを搭載するApple純正充電器は、急速充電規格「USB Power Delivery（USB PD）」に対応しています。USB充電チェッカー「ChargerLAB POWER-Z KM002C」を用い、USB PDの「PDO」を確認しました。

【参考】USB PDで充電するとき、USB PD充電器と充電されるデバイスの間でやりとりされる「PDO（Power Date Objects）」のリストを参照して、どのアンペア数・ボルト数の組み合わせで電力供給するかが決められます。

Apple純正充電器(USB-C電源アダプタ)の見分け方

Apple純正充電器は、本体に記載のある「〇W」との表示から何Wの充電器かを見分けられます。

Macでは、 Optionキーを押しながら画面上部にあるAppleロゴをクリック、「システム情報」＞「電源」と進んだところで、「何Wで充電器と接続されているか」と「充電器の製品名」を確認できます。

Apple 20W USB-C電源アダプタ

サイズ

• サイズ：約57.6 x 42.3 x 27.3 mm（プラグ込み）

重量

• 重量：約58.0 g

USB PDのPDO

• PDO：5V⎓ 3A、9V⎓2.22A（最大20W）
• USB PDのリビジョン：2.0

Appleデイバイスとの互換性

引用：Apple公式サイト（Apple 20W USB-C電源アダプタ）

Apple 30W USB-C電源アダプタ

サイズ

• サイズ：約56.0 x 56.0 x 28.5 mm

重量

• 重量：約105.8 g

USB PDのPDO

• PDO：5V⎓ 3A / 9V⎓3A / 15V⎓2A / 20V⎓1.5A（最大30W）
• USB PDのリビジョン：2.0

Appleデイバイスとの互換性

引用：Apple公式サイト（Apple 30W USB-C電源アダプタ）

Apple デュアルUSB-Cポート搭載35Wコンパクト電源アダプタ

サイズ

• サイズ：約49.4 x 49.4 x 28.0 mm

重量

• 重量：約104.1 g

USB PDのPDO

• PDO：5V⎓ 3A / 9V⎓3A / 15V⎓2.33A / 20V⎓1.75A（最大35W）
• USB PDのリビジョン：3.0

Appleデイバイスとの互換性

引用：Apple公式サイト（Apple デュアルUSB-Cポート搭載35Wコンパクト電源アダプタ）

Apple デュアルUSB-Cポート搭載35W電源アダプタ

サイズ

• サイズ：約56.0 x 56.0 x 28.6 mm

重量

• 重量：約115.6 g

USB PDのPDO

• PDO：5V⎓ 3A / 9V⎓3A / 15V⎓2.33A / 20V⎓1.75A（最大35W）
• USB PDのリビジョン：3.0

Appleデイバイスとの互換性

引用：Apple公式サイト（Apple デュアルUSB-Cポート搭載35W電源アダプタ）

Apple 67W USB-C電源アダプタ（Appleでは販売終了）

サイズ

• サイズ：約74.0 x 74.0 x 28.6 mm

重量

• 重量：約198.1 g

USB PDのPDO

• PDO：5V⎓ 3A / 9V⎓3A / 15V⎓3A / 20V⎓3.27A（最大65W）
• USB PDのリビジョン：2.0

「Apple 67W USB-C電源アダプタ」という名前ですが、PDO上は最大65Wとなります。

Appleデイバイスとの互換性

引用：Apple公式サイト（Apple 67W USB-C電源アダプタ）

Apple 70W USB-C電源アダプタ

サイズ

• サイズ：約65.0 x 65.0 x 28.6 mm

重量

• 重量：約164.9 g

USB PDのPDO

• PDO：5V⎓ 3A / 9V⎓3A / 15V⎓3A / 20V⎓3.4A（最大68W）
• USB PDのリビジョン：3.0

「Apple 70W USB-C電源アダプタ」という名前ですが、仕様上は最大68Wとなります。

Appleデバイスとの互換性

引用：Apple公式サイト（Apple 70W USB-C電源アダプタ）

Apple 96W USB-C電源アダプタ

サイズ

• サイズ：約80.0 x 80.0 x 28.6 mm

重量

• 重量：約293.5 g

USB PDのPDO

• PDO：5V⎓ 3A / 9V⎓3A / 15V⎓3A / 20V⎓4.7A（最大94W）
• USB PDのリビジョン：2.0

「Apple 96W USB-C電源アダプタ」という名前ですが、PDO上は最大94Wとなります。

Appleデイバイスとの互換性

引用：Apple公式サイト（Apple 96W USB-C電源アダプタ）

Apple 140W USB-C電源アダプタ

サイズ

• サイズ：約96.2 x 75.1 x 28.5 mm

重量

• 重量：約277.6 g

Apple 96W USB-C電源アダプタの重量より軽くなっていますが誤りではありません。

USB PDのPDO

• PDO：5V⎓ 3A / 9V⎓3A / 15V⎓3A / 20V⎓4.7A / 28V⎓5A（最大140W）
• USB PDのリビジョン：3.1

100Wを超える充電に対応するAppleデバイスは、MacBook Pro 16インチ（2023 / 2021）のみです。最大140Wで充電するには「Apple USB-C – MagSafe 3ケーブル」が必要です。

Appleデイバイスとの互換性

引用：Apple公式サイト（Apple 140W USB-C電源アダプタ）

Apple純正充電器(USB-C電源アダプタ)のサイズ・重量・充電性能まとめ

製品名	サイズ	重量	PDO
20W USB-C電源アダプタ	約57.6 x 42.3 x 27.3 mm（プラグ込み）	約58.0 g	5V⎓ 3A、9V⎓2.22A（最大20W）
30W USB-C電源アダプタ	約56.0 x 56.0 x 28.5 mm	約105.8 g	5V⎓ 3A / 9V⎓3A / 15V⎓2A / 20V⎓1.5A（最大30W）
デュアルUSB-Cポート搭載35Wコンパクト電源アダプタ	約49.4 x 49.4 x 28.0 mm	約104.1 g	5V⎓ 3A / 9V⎓3A / 15V⎓2.33A / 20V⎓1.75A（最大35W）
デュアルUSB-Cポート搭載35W電源アダプタ	約56.0 x 56.0 x 28.6 mm	約115.6 g	5V⎓ 3A / 9V⎓3A / 15V⎓2.33A / 20V⎓1.75A（最大35W）
67W USB-C電源アダプタ	約74.0 x 74.0 x 28.6 mm	約198.1 g	5V⎓ 3A / 9V⎓3A / 15V⎓3A / 20V⎓3.27A（最大65W）
70W USB-C電源アダプタ	約65.0 x 65.0 x 28.6 mm	約164.9 g	5V⎓ 3A / 9V⎓3A / 15V⎓3A / 20V⎓3.4A（最大68W）
96W USB-C電源アダプタ	約80.0 x 80.0 x 28.6 mm	約293.5 g	5V⎓ 3A / 9V⎓3A / 15V⎓3A / 20V⎓4.7A（最大94W）
140W USB-C電源アダプタ	約96.2 x 75.1 x 28.5 mm	約277.6 g	5V⎓ 3A / 9V⎓3A / 15V⎓3A / 20V⎓4.7A / 28V⎓5A（最大140W）

Apple純正の充電器を選ぶ6つの理由

サードパーティ製充電器には、Apple純正充電器よりもコンパクトで軽量なものが多く、またコストパフォーマンスや機能に優れるものがたくさんあります。

といってもApple純正充電器を選ぶ理由がないわけではありません。あえて選ぶ理由になり得るメリットがあります。

1. USB-Cの規格を遵守した仕様

USB-C（USB Type-C）には、USB PD以外の急速充電規格に対応していてはダメという規格上のルールがあります。

しかし実際のところ、Quick ChargeなどのUSB PD以外の急速充電器規格に対応するものは多くあり、規格違反の状態が当たり前のようになっているのが実情です。USB PD以外の急速充電規格に対応すうことで使用に問題が出てくることはほとんどありませんが、なかには規格違反が気になる方もいらっしゃるかと思います。

その点、Apple純正充電器(USB-C電源アダプタ)は、USB PD以外の急速充電規格には対応しておらず、USB-Cの規格が遵守された仕様となっています。

2. これ以上ないほどの信頼性の高さ

Apple充電充電器は他のサードパーティ製充電器と比較しても価格が高く、決してコストパフォーマンスがいいとは言えません。

しかし、「きちんと安全にAppleデバイスを充電できる」という点においては、Apple純正充電器に勝るものはないと考えています。

「Apple製だから」ということだけでは信頼性の高さの根拠にはなりませんが、Appleデバイスの付属充電器として世界中の多くのユーザーに使われていますし、よくある分解動画を見ても、高性能・高品質の部品が使われていたりで「Appleはきちんとしてるな」と思わせてくれるポイントがいくつもあります。

「初期不良の少なさ」も個人的に感じているところです。私はレビューのために多いときには月に10製品以上の充電器を購入するのですが、そのなかでたまに初期不良に当たることがあります。

精密機械ですので初期不良は仕方ないと思っているのですが、Apple純正充電器の初期不良は私自身が体験したことも見聞きしたこともありません。初期不良の件数はゼロでないにしても、非常に少ないのは確かでしょう。

3. 安定した動作

安定した動作もApple純正充電器を選ぶ理由になります。

多くのサードパーティ製の充電器を試すなかで、

• ケーブルを接続しても充電が開始されないことがある
• 充電と切断が断続的に繰り返される
• 複数デバイスを充電しているとき、ケーブルの抜き差しによって充電の瞬断が発生する

このような挙動が見られる充電器がたくさんあります。「充電の瞬断」は特に多いですね。ケーブルを挿しても実は充電されていなかった、なんてことも結構あります。

Apple純正充電器では上のような挙動は見られません。ケーブルを挿したのに充電が開始されていなかった、なんことはないですし、2ポートを搭載する「Apple デュアルUSB-Cポート搭載35W電源アダプタ」でも充電の瞬断は発生しません。

「間違いない」という意味では、Apple純正充電器がベストでしょう。

4. 発熱の少なさ

これも個人的に感じている、Apple純正充電器を選ぶ大きなメリットです。

試しに、あえて負荷をかけるためにMacBook Pro 16インチをApple 67W USB-C電源アダプタで充電し、充電開始から約50分後の表面温度を測ってみました。

結果は上のとおりで約58℃となっています。発熱はあるものの触れても温かいと感じるレベルの発熱です。

同じ65Wクラスのサードパーティ製の充電器では、ピーク時には80℃近くにも表面温度が上昇するものも。これくらいになってくると数秒間触れるとやけどするレベルです。

一般的に充電器の表面積が大きくなるほど放熱しやすくなります。「Apple純正の充電器は大きいから不便だ！」と言われることが多いですが、ある程度の表面積があるぶん発熱しにくいというメリットがあります。

5. 海外用のプラグに取り替えられる

Apple純正充電器(USB-C電源アダプタ)は、プラグ部分を取り外して海外用のプラグに交換できます。

「Appleワールドトラベルアダプタセット」は、北米、日本、中国、英国、欧州、韓国、オーストラリア、香港、ブラジルでの充電に対応します。手持ちのApple純正充電器のプラグ部分を交換して使用します。

Appleワールドトラベルアダプタセットは、20W USB-C電源アダプタおよびデュアルUSB-Cポート搭載35Wコンパクト電源アダプタには対応していません。

電源アダプタの延長ケーブルを利用できる

「充電器のサイズが大きいせいで電源タップに挿せない」「コンセント挿し込み口の場所の関係で使いづらい」ということはないでしょうか。

Apple純正充電器なら専用の「電源アダプタ延長ケーブル」を用意することでこれらを解決できます。

プラグ部分を取り外して電源アダプタ延長ケーブルを接続します。これで電源タップにも挿せますし、長さが1.8 mあるのでコンセント挿し込み口が遠くても置きたい場所までもってこれます。

これ、なかなか便利なんですよね。コストはかかりますが他のApple純正充電器に付け替えることができるのでひとつ持っておくと重宝します。

こちらの記事もおすすめです！

Apple純正充電器(USB-C電源アダプタ)のよくある質問

Apple純正充電器はどこで買えますか？

Apple公式サイトやAppleストアにはポイント還元がありませんが、Amazonなどで購入すればポイント還元があります。

ポイント還元はないよりはあったほうがいいに決まっています。もらえるものはもらっておきましょう。

またApple純正充電器はできる限り「正規販売店」で購入することをおすすめします。Amazonやビックカメラ.com、ヨドバシ.comはAppleの正規販売店です。

楽天市場やYahoo!ショッピングもポイント還元がありますが、Apple製品を扱っているほとんどの販売店は正規販売店ではありません。タイミングによっては定価よりも高い価格で販売されていることもあり、「ポイント還元があるから買ったのに、トータルではそんなにお得じゃなかった」ということも。

その点、正規販売店ではいくら品薄状態になったとしても定価以上に価格が上がることはなく、安心して買い物できます。

関連記事

iPhoneの純正充電器はどこで買える？損しない買い方を解説

iPhoneの充電にiPadやMacBookのApple純正充電器を使ってもいいですか？

問題ありません。USB PDに対応するApple純正充電器は、充電器・充電デバイス間の通信により適切な電力が供給される仕組みになっています。仮にApple 140W USB-C電源アダプタでiPhoneを充電しても大丈夫です。

iPhoneやiPad、MacBookの充電にはApple純正充電器を使ったほうがいいですか？

Apple純正充電器でもサードパーティ製充電器でも、どちらでも問題ありません。Apple純正充電器なら信頼性の高さや発熱の少なさ、動作の安定性などのメリットがあり、サードパーティ製ならコンパクトさや軽量さ、コスパの良さなどのメリットがあります。

それぞれに良さがありますので、目的や予算に応じて自分に合った充電器を選ぶといいでしょう。

関連記事

iPhoneの充電器は純正のほうがいいの？メリット・デメリットを解説