本記事では「MacBookを急速充電するのに必要なワット数」についてご紹介します。
- この記事で分かること
MacBookを充電するのに、充電器、モバイルバッテリーはどれくらいのワット数に対応するものを用意すればいいんだろう?
MacBook用に充電器やモバイルバッテリーをお探しの方に参考にしていただける内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください!
MacBookを急速充電するのに必要なワット数は?
急速充電するのに必要なワット数は以下のとおりです。
- M3/M2 MacBook Air 13インチ:67W以上
- M3/M2 MacBook Air 15インチ:70W以上
- M3/M2/M1 MacBook Pro 14インチ:96W以上
- M3/M2/M1 MacBook Pro 16インチ:140以上
MacBookモデルによって事情が異なります。モデルごとに詳しくご紹介していきましょう。
M3/M2 MacBook Air 13インチは「67W以上」
M3/M2 MacBook Air 13インチの場合は、67W以上に対応する充電器もしくはモバイルバッテリーを用意することで急速充電できます。
M3/M2 MacBook Airは30W以上でも充電可能ですが、65W以上の充電器を用意するば劇的に充電速度が向上します!
上はAppleの67W USB-C電源アダプタで充電しています。約63Wと高速に充電できていることが分かります。
M2 MacBook Air 13インチでバッテリー残量の増え方を確認してみると、たった30分の充電で53%もアップしました。
- 充電開始時のバッテリー残量:5%
- 30分後のバッテリー残量:58%
- 60分後のバッテリー残量:89%
※ Apple 67W電源アダプタでM2 MacBook Air 13インチを充電
サードパーティ製の充電器やモバイルバッテリーを用意する場合は、65W以上に対応するものでOKです。
なぜなら67W充電時と65W充電時で充電速度にほとんど差はないから。以下は65Wに対応するオウルテックの充電器でM2 MacBook Air 13インチを充電しています。
- 充電開始時のバッテリー残量:8%
- 30分後のバッテリー残量:60%
- 60分後のバッテリー残量:90%
※ オウルテック 65W充電器でM2 MacBook Air 13インチを充電
厳密には「67W以上」となりますが、「65W以上」の充電器やモバイルバッテリーでも最高レベルの速度で急速充電できます。
M3/M2 MacBook Air 15インチは「70W以上」
M3/M2 MacBook Air 15インチの場合は、70W以上に対応する充電器もしくはモバイルバッテリーを用意することで急速充電できます。
Apple 70W USB-C電源アダプタでM2 MacBook Air 15インチを充電してみると、約69Wと高速に充電できています。
- 充電開始時のバッテリー残量:2%
- 30分後のバッテリー残量:48%
- 60分後のバッテリー残量:81%
※ Apple 70W電源アダプタでM2 MacBook Air 16インチを充電
充電開始してから30分後にはバッテリー残量が46%アップ、60分後には79%アップしています。
参考にオウルテックの65W充電器で充電したときのバッテリー残量の推移についてもご紹介しておきましょう。
- 充電開始時のバッテリー残量:12%
- 30分後のバッテリー残量:54%
- 60分後のバッテリー残量:84%
※ オウルテック 65W充電器でM2 MacBook Air 15インチを充電
65Wでは30分で42%アップ、60分で72%アップとなりました。
70W充電時と比較すると少し速度が落ちますが、それでも十分高速に充電できています。
M3/M2 MacBook Air 15インチ用にサードパーティ製の充電器やモバイルバッテリーを探す際は、13インチと同じく「65W以上」を目安にするといいでしょう。
「70W」というワット数は中途半端。「65W以上」を目安にしたほうが充電器やモバイルバッテリーの選択肢が広がります。
M3/M2/M1 MacBook Pro 14インチは「96W以上」
M3/M2/M1 MacBook Pro 14インチの場合は、「96W以上」の充電器もしくはモバイルバッテリーで急速充電できます。
上はApple 96W USB-C電源アダプタです。MacBook Pro 14インチの実機がないためバッテリー残量の推移は確認できていませんが、30分ほどで最大50%の急速充電が可能。
サードパーティ製の充電器やモバイルバッテリーを用意する場合は、「100W以上」に対応するものを選ぶといいでしょう。
100W以上となるとわずかにオーバースペックとなりますが、選択肢の多さを考えると100W以上に対応する充電器やモバイルバッテリーがおすすめです。
M3/M2/M1 MacBook Pro 16インチは「140W以上」
M3/M2/M1 MacBook Pro 16インチの場合は、「140W以上」の充電器やモバイルバッテリーを用意することで急速充電できます。
上ではApple 140W USB-C電源アダプタでM3 Max MacBook Proを充電しています。100Wを大きく超えるワット数で充電できています。
実際の充電速度は以下のとおり。
- 充電開始時のバッテリー残量:5%
- 30分後のバッテリー残量:60%
- 60分後のバッテリー残量:89%
※ Apple 140W電源アダプタでM3 Max MacBook Pro 16インチを充電
16インチクラスのラップトップをこれほどの速度で充電できるのですから驚きです。
サードパーティ製の充電器やモバイルバッテリーでも140Wに対応するものが出てきていますが、選択肢は多いとは言えず価格も高価。
選びやすいのは100Wクラスですね。フルスピードで充電したいなら140W必要ですが、実は100Wでも十分な速度で充電できます。
- 充電開始時のバッテリー残量:7%
- 30分後のバッテリー残量:48%
- 60分後のバッテリー残量:82%
※ Anker Prime Wall Charger (100W, 3 ports, GaN)でM3 Max MacBook Pro 16インチを充電
30分の充電で42%アップと、140W充電時には及ばないものの100Wあれば十分高速に充電できます。
M3/M2/M1 MacBook Pro 16インチにはApple 140W USB-C電源アダプタが付属されていますが、持ち運び用などサブで充電器、モバイルバッテリーを探すなら100W以上に対応するもので十分でしょう。
よくある質問
- 急速充電でMacBookをどれほど速く充電できますか?
-
Appleのサポートページには以下のようにあります。
2022 年以降に発売された MacBook Air と、2021 年以降に発売された 14 インチモデルと 16 インチモデルの MacBook Pro は高速充電に対応していて、30 分ほどで最大 50 パーセントまで充電できます。
引用:MacBook Air や MacBook Pro を高速充電するラップトップをたった30分で50%充電できるわけですから非常に高速です。まるでスマホのように必要なときにサクッと急速充電できてしまいます。
MacBookユーザーなら急速充電の活用は必須です!
- MacBookにはどのような充電器がおすすめですか?
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持ち運ぶ機会が多いであろうMacBookには、コンパクトで軽量な充電器がおすすめです。
付属されているApple純正充電器は大きく重く、持ち運びしにくいですが、コンパクトで軽量なサードパーティ製充電器がたくさん販売されています。
私のお気に入りがこちら。
65Wとパワフルなのに驚くほどコンパクトなサイズ感。もっとも持ち出す機会が多い充電器です。
MacBookにおすすめの充電器については以下の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひあわせてチェックしてみてください。
- 急速充電するのにどのような充電ケーブルを用意すればいいですか?
-
どれも同じように見えるUSB-C to Cケーブルですが、実は充電性能に違いがあります。
60Wを越える充電を行うには、「eMarker」と呼ばれるチップが内蔵されているUSB-Cケーブルを選ぶ必要があります。
せっかく100Wに対応する充電器を用意しても、eMarkerが内蔵されていないケーブルを使ってしまうと充電ワット数が60Wに抑えられてしまいます。
MacBookの充電に使用するUSB-C to Cケーブルは、「100W対応」や「eMarker内蔵」とうたわれた製品を選ぶようにしましょう。
MacBookに付属されている「MagSafe 3ケーブル」は60Wを越える充電に対応しています。
ただし、最大140Wの充電に対応するM3/M2/M1 MacBook Pro 16インチは少し事情が異なるのでご注意ください。
- M3 MacBook Pro 16インチ:140W充電するにはMagSafe 3ケーブルまたはUSB PD 3.1(USB PD EPR)対応のUSB-C to Cケーブルが必要。
- M2/M1 MacBook Pro 16インチ:140W充電するにはMagSafe 3ケーブルが必要(USB-Cポートは最大100Wまでの充電)。
M3 MacBook Pro 16インチはMagSafe 3ポートだけでなくUSB-Cポートでも140W充電できるようになりました。
- 期待していたほどの充電速度が出ません。なぜですか?
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可能性としてもっとも考えられるのは、「適切な充電ケーブルを使用していない」ことです。
60Wを越える充電に対応していないUSB-C to Cケーブルで充電してしまうと、いくら大きいワット数に対応する充電器を使用しても60Wまでの充電となります。
また、バッテリーの耐用年数を延ばすために、バッテリー残量が増えていくにつれて充電速度が緩やかになっていきます。バッテリー残量が少ない状態で充電速度をチェックしてみましょう。
さらにMacBookがどのように充電されているかを学習して80%を越える充電をストップすることもあります。これも耐用年数を延ばすための仕組みです。
「設定」>「バッテリー」>バッテリーの状態の「
」から、「バッテリー充電の最適化」をオフにすることで充電保留の機能をオフにできます。 - 急速充電規格「USB PD」とは何ですか?
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USB PD(USB Power Deliver)とは、iPhoneやAndroidスマホ、iPad、ラップトップなどさまざまなデバイスが対応する現在主流の急速充電規格です。
MacBookの急速充電の正体は「USB PD」です。
USB PDでは最大240Wの充電が可能です。最大何ワットまでの充電が可能かどうかはデバイスによって異なります。
- MacBook付属されている充電器のワット数を調べる方法は?
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対応するワット数はMacBookに付属されている充電器本体に表示されています。
参考に現行モデルにおける付属充電器のワット数をご紹介しておきます。
- M1 MacBook Air 13インチ:30W
- M3/M2 MacBook Air 13インチ:30W/35W/70W
- M3/M2 MacBook Air 15インチ:35W/70W
- M3/M3 Pro/M3 Max MacBook Pro 14インチ:70W/96W
- M3 Pro/M3 Max MacBook Pro 16インチ:140W
- MacBookの充電はApple純正充電器のほうがいいですか?
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MacBookを充電するのに、必ずしもApple純正充電器を使用する必要はありません。
USB PDに対応する急速充電は、サードパーティ製含めたくさん販売されてます。それらをMacBookの充電に使用してもまったく問題ありません。
特にサイズ・重量においては、Apple純正充電器よりもサードパーティ充電器のほうが優秀なことが多いです。
さらに価格もApple純正充電器よりも安く、サブの充電器として購入するならサードパーティ製充電器がおすすめです。
- MacBookのモデルを調べるにはどうすればいいですか?
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Appleの技術仕様ページの検索窓にMacBookのシリアル番号を入力することでかんたんにモデルを調べられます。
シリアル番号は、optionキーを押しながら画面左上の「」をクリックし「システム情報」>ハードウェアの「シリアル番号 (システム)」から確認できます。
シリアル番号はMacBook背面にも小さく書かれています。