Ankerの(アンカー)の「PowerPort III 3-Port 65W Pod」は、GaN(窒化ガリウム)」を採用する、3ポートを搭載のコンパクトでパワフルなUSB-C充電器です。
最大65WのUSB-Cポートを搭載で、スマホだけでなくノートPCの充電までこなしてくれます。また、合計3ポートを搭載するため「複数台のデバイスを同時に充電したい」という方にもおすすめ。
本記事では、そんな魅力的なUSB-C充電器「PowerPort III 3-Port 65W Pod」のレビューをお届けします!
Anker「PowerPort III 3-Port 65W Pod」の仕様
PowerPort III 3-Port 65W Podの仕様をまとめましたのでご確認ください。
Anker / PowerPort III 3-Port 65W Pod | |
USB-C1 | USB PowerDelivery / PPS対応5.0V=3.0A / 9.0V=3.0A / 15.0V=3.0A / 20.0V=3.25A 最大65WPPS出力:3.3V-16.0V=3.25A 最大52W |
USB-C2 | |
USB-A | Quick Charge 3.0対応4.5V=5.0A / 5.0V=4.0A / 5.0V=4.5A / 5.0V=3.0A / 9.0V=2.0A / 12.0V=1.5A 最大22.5W |
2ポート同時 | USB-C1 & 2同時:45W+20W 合計最大65WUSB-C1 & USB-A同時:40W+22.5 合計最大62.5WUSB-C2 & USB-A同時:12W+12W 合計最大24W |
3ポート同時 | USB-C1 & 2 & USB-A同時:40W+12W+12W 合計最大64W |
折りたたみ式プラグ | 〇 |
サイズ | 約39 x 29 x 66 mm |
重量 | 約130 g |
カラー | ブラック/シルバー |
メーカー保証 | 最大2年間 |
同梱物 | PowerPort III 3-Port 65W Pod取扱説明書保証書 |
USB-Cポート単一使用時の出力は最大65W。
2つのUSB-Cポートを同時使用したときは最大65W + 最大65W。
3ポート同時使用時は最大40W + 最大12W + 最大12W。
このような振り分けになります。
詳しくはのちほどレビューいたしますが、「コンパクトでパワフル、3ポート搭載で最大65W充電が可能」というところがPowerPort III 3-Port 65W Podのポイントになります。
カラーバリエーションはホワイトとブラックの2色あります。今回私はブラックを購入しました。
Anker「PowerPort III 3-Port 65W Pod」の外観・サイズ・重量
まずは、PowerPort III 3-Port 65W Podの外観・サイズ・重量についてみていきましょう。
▲ 外装はマットでシルキーな質感。高級感がある、とは言いませんが、決して安っぽない質感です。
▲ ホワイトもブラックも、USBポートまわりは共通してシルバー色になっています。
▲ ちゃんとPSEマークも書かれています。
▲ サイズは約39 × 29 × 66 mmとなっており、最大65WのUSB-C充電器としては非常なコンパクトになっています。さすがコンパクト化を実現できるGaN採用ですね!
▲ プラグを折りたためるかどうかで、持ち運びしやすさがずいぶんと違ってきます。地味ながら大きなポイントです。
▲ 13インチMacBook Proに付属されていたAppleの「60W USB-C電源アダプタ」と並べてみました。パワーの上回るPowerPort III 3-Port 65W Podの約半分ほどのサイズ感です。
▲ こちらは13インチMacBook Air付属の「30W USB-C電源アダプタ」です。サイズ感としてはこれが近いですね!
▲ こちらはiPhoneやiPad向けの「20W USB-C電源アダプタ」です。折りたためないプラグを考えると、サイズ感的には大きい違いはありません。
▲ iPhone 12 Proの縦横のサイズは、iPhone 12/13・iPhone 13 Proと同じです。もしお手元にあればサイズ感を掴みやすいかと思います。
▲ 充電性能に関してはこの後チェックしていますが、PowerPort III 3-Port 65W Podは、USB PD充電に対応する大型デバイスをお持ちの方におすすめです。最大65Wものパワーを、スマホ向けUSB-C充電器とほぼ変わらない感覚で持ち運べます。
▲ 公称値は約130gとなっていますが、キッチンスケールで測ってみると127gでした。Appleの60W USB-Cアダプタの重量が約209gであることを考えると、持ち運びしやすいのは断然PowerPort III 3-Port 65W Podです。
Anker「PowerPort III 3-Port 65W Pod」の充電性能をチェック
続いては、PowerPort III 3-Port 65W Podの充電性能をチェックしていきたいと思います。PowerPort III 3-Port 65W Podで以下のデバイスを何ワット程度で充電可能かを確認しました。
- iPhone SE(第2世代)
- iPhone 12 Pro
- Xperia 1 III
- iPad Air(第4世代)
- 12.9インチiPad Pro(第5世代)
- 13インチMacBook Pro(M1)
- 16インチMacBook Pro(M1 Max)
商品説明どおりのスペックであることを確認
USBチェッカーを使い、PowerPort III 3-Port 65W Podが商品説明どおりの仕様になっているかを確かめます。
▲ きちんと仕様どおり、最大65WのUSB PD充電、そしてPPSに対応していますね。
▲ USB PDのPDO情報も仕様と一致しています。
▲ USB-Aポートが対応する急速充電規格。12VのQucik Charge 3.0、最大22.5WのHuawei独自の急速充電に対応していることが分かります。
iPhone SE(第2世代)を充電→ 実効12W 〜 14W程度
▲ iPhone SE(第2世代)は、18W以上のUSB-C充電器を使用することでフルスピード充電できます。実効速度は12W 〜 14W程度でした。Appleの18W USB-C電源アダプタでも同様のワット数でしたので、これがiPhone SE(第2世代)のフルスピード充電だと思われます。
iPhone 12 Proを充電 → 実効18W 〜 21W程度
▲ iPhone 12 Proでは20W前後で充電できています。USB PD充電に対応したiPhone 8以降のモデルであれば、すべてのモデルでフルスピード充電できるはずです。
Xperia 1 IIIを充電 → 実効22W〜 25W程度
▲ Xperia 1 IIIは実効23W〜26W程度で充電されていました。Xperia 1 IIIはPPSに対応しています。効率よく充電するために電圧・電流が細かくリアルタイムに調節されていることが分かります。
なお、Galaxyスマホの一部もPPSによる充電に対応します。対応スマホをお持ちの方は、PowerPort III 3-Port 65W Podの充電でPPSの恩恵を受けられます。
iPad Air(第4世代)→ 実効27W 〜 30W程度
▲ iPad Air(第4世代)をフルスピードの約30Wで充電できています。PowerPort III 3-Port 65W Podなら大容量のバッテリーを搭載するiPadの充電も楽ラクです。
iPad Pro 12.9(第5世代)→ 実効33W 〜 37W程度
▲ iPad Pro 12.9(第5世代)では、33W 〜 37W程度で充電できていました。
13インチMacBook Pro(M1)→ 実効50W → 55W程度
▲ 13インチMacBook Proは50Wほどで充電できました。ただバッテリー残量が60%の状態で計測したので、もっと少ない状態ならもう少し充電ワット数が上がるかと思います。
以下はPowerPort III 3-Port 65W Podを使って、13インチMacBook Proを充電したときのバッテリー残量の推移です。
- 充電開始時:8%
- 30分経過:44%
- 1時間経過:71%
- 1時間30分経過:88%
- 2時間経過:96%
- 2時間11分経過:100%
70%を超えたあたりから充電速度が緩やかになるものの、1時間でバッテリー残量の6割ほどは充電できています。
16インチMacBook Pro(M1 Max)→ 実効 63W 〜 65W
▲ 充電にパワーが必要な16インチMacBook Proも問題なく充電できています。こちらも充電時のバッテリー残量を計測しました。
- 充電開始時:4%
- 30分経過:33%
- 1時間経過:62%
- 1時間30分経過:88%
- 1時間51分経過:100%
16インチMacBook Pro(M1 Pro/Max)には140W USB-C電源アダプタが付属されています。65WのUSB-C充電器ではパワー不足かと思いきや、割と普通に使えちゃいます。メインのUSB-C充電器として使用するには心許ないですが、サブとしては十分使えるレベルです。
充電時の発熱は?
個人的に気になっていた発熱について。発熱はそれなりにありますが、充電を中断しなければいけないと思うほどの発熱はありませんでした。
スマホやタブレットの小型・中型デバイスの充電時の発熱はほぼありません。ほんのり温かくなる程度です。
PowerPort III 3-Port 65W Podの充電性能をフルに使う13インチ・16インチMacBook Proの充電時はそれなりに熱くなりますが、それでも手で触れられる程度。危険を感じるレベルの発熱ではありません。
複数デバイス充電時の注意点
PowerPort III 3-Port 65W Podは3ポートを搭載、複数のデバイスを同時に充電できます。その際には、使用するポートによって出力が違うことに注意してください。
注意したいのは「C2 + A」のパターンですね!上のUSB-Cポートを優先的に使えばOKです。
出先でもあらゆるデバイスを高速に充電できるUSB-C充電器
このサイズ感で最大65W。13インチ・16インチMacBook Proを充電できるほどのパワーを持ち、かつコンパクトで持ち運びしやすい。さらに3ポートを搭載するので複数デバイスの同時充電にも対応できます。
PowerPort III 3-Port 65W Podをレビュー・充電性能を確認してみて、「とても守備範囲の広いUSB-C充電器」だと感じました。
- 最大65Wで小型〜大型デバイスのメインのUSB充電器として使えるほどのパワーを持つ
- USB PDのほかにQuick Charge 3.0にも対応
- 3ポート搭載で複数デバイスの同時充電に対応できる
- コンパクト・軽量で持ち運びしやすい
自宅や職場などでメインのUSB充電器にするには十分な充電性能がありますし、持ち運びしやすく旅行や出張時のお供にも最適。1台持っていれば、あらゆるシーンに対応できます。
そして、電源周りのアクセサリーでは超重要な「信頼性が高い」こともポイント。「コンパクトでパワフルなUSB-C充電器」をお探しの方は、ぜひowerPort III 3-Port 65W Podをチェックしてみてください!
PowerPort III 3-Port 65W Podによく似た、UGREENの3ポート搭載USB-C充電器もレビューしています。
サイズ感や充電性能はPowerPort III 3-Port 65W Podと同等ですが、複数デバイス充電中に接続の瞬断が発生する(充電はすぐに再開される)と言う弱点があります。ただ、PowerPort III 3-Port 65W Podよりも2,000円ほど安くコスパ面では非常に魅力的なUSB-C充電器です。
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