今回は「iPhoneに保護フィルムはいらない?それとも必要なの?」というテーマで、iPhoneユーザーにとっての保護フィルムの必要性について解説します。
もし親しい友人に、「iPhoneには保護フィルムを貼っておいたほうがいい?」と訊かれれば、
貼っておかないとディスプレイに傷がついちゃうから、それが気になるなら絶対に貼っておいたほうがいいよ!!!
とこのように答えます。
iPhoneのディスプレイには傷のつきにくい強化ガラスが採用されているとはいえ、保護フィルムなしだと普通に傷がついてしまいます。
「iPhoneに保護フィルムはいらない」は本当?
私のように「保護フィルムは必要だ」と言う人がいる一方で、「iPhoneのディスプレイには強化ガラスが使われていてかんたんには傷がつかないから、保護フィルムなんていらないよ」という方もいます。
「iPhoneに保護フィルムはいらない」は本当なのでしょうか。
では実際に保護フィルムなしで使ってきたiPhoneの状態を見てみましょう。
保護フィルムなしで使ってみた結果
私が使っているiPhone 12 Pro Maxには、保護フィルムを貼っていません。発売日の2020年11月13日に手元に届いたので、写真撮影時点で1年半にわたり保護フィルムなしの状態で使っています。
その結果は以下のとおりです。
このとおり、見事に傷がついてしまっています。
写真ではホコリのように見えるものは、ディスプレイの欠けです。肉眼で見るとディスプレイ全体に無数の傷・欠けが確認できます。
どんなシチュエーションで傷がついてしまったのか、詳細をすべて覚えているわけではありませんが、一度アスファルトの上に落下させてしまったのと、iPhoneと自宅の鍵を同じポケットに入れていて擦り傷がついてしまったのを覚えています。
iPhone 16シリーズでも保護フィルムは必要?
iPhone 12シリーズ以降、ディスプレイの前面ガラスには、従来よりも傷がつきにくい「セラミックシールド(Ceramic Sheld)」が使われています。Appleによると、セラミックシールドは「iPhone 11の前面ガラスの4倍頑丈」とのこと。
そしてiPhone 16シリーズのセラミックシールドは、「初代Ceramic Shieldよりも50%頑丈」とのことでより頑丈で傷がつきにくいとAppleはうたっています。
ただ私は、より頑丈になったiPhone 16シリーズでも保護フィルムは必要だと感じています。
なぜなら、iPhone 16 Proが届いた初日にディスプレイに傷をつけてしまったから。
いくら頑丈になったとはいえ、保護フィルムなしだと無傷とはいかなさそうです。ちなみにこの傷の原因は分かりません。どこにもぶつけていないので、ひょっとするとポケットのなかでついてしまったのかも。
傷をつけたくないのなら必要です
iPhoneのディスプレイに傷をつけたくないのなら、やはり保護フィルムは必要です。
具体的な「保護フィルムが必要な理由・メリット」、「保護フィルムのデメリット」についても後ほどご紹介していますが、デメリットを大きく上回るメリットがあります。
iPhoneのディスプレイには強化ガラスが使われているから、保護フィルムなんていらない!
このように言う方もいますが、いくら強化ガラスが使われているiPhoneでも、普通に傷がついてしまうのは上でご紹介したとおりです。
「別に傷がついてしまっても構わない」という方は別にして、傷をつけたくないのであれば保護フィルムは必須です!
保護フィルムがいらないパターンは?
iPhoneに保護フィルムがいらないパターンただひとつ。ディスプレイへの傷を許容できる場合のみです。
フラップ付きの手帳型ケースをつけるなら、保護フィルムはいらないんじゃない?
このように考える方もいるかと思います。
確かに手帳型ケースを使うことでディスプレイを保護できます。しかし、必ずしもフラップが閉じた状態で落下してくれるとは限りません。むしろ、操作中などでフラップを開けた状態での落下が多いはずです。
iPhoneに保護フィルムは必要!その理由・メリット
ここでは、iPhoneに保護フィルムは必要だと思う理由・保護フィルムを貼っておくメリットについて解説します。
画面割れの修理費用が高額
iPhoneは高価なスマホです。「画面が割れちゃったなー、買い換えればいいか」なんて感覚でかんたんに買い換えられる価格ではありません。
iPhoneの場合、修理するにしても安くない費用がかかります。iPhoneの画面割れで修理に出したときかかる修理費用は以下のとおり。
iPhoneモデル | 画面のひび割れ(前面のみ) の修理費用 | 画面の修理 (AppleCare+ サービス料) |
---|---|---|
iPhone 16 iPhone 15 iPhone 14 | 42,800円 | 3,700円 |
iPhone 16 Plus iPhone 16 Pro | 50,800円 | |
iPhone 16 Pro Max | 56,800円 | |
iPhone SE(第3世代) | 19,400円 | |
※ 価格は税込。最終的な修理費用は、Appleまたは正規サービスプロバイダが精査した上で決定されます。 |
Appleの有料保証「AppleCare + for iPhone」に加入している場合は、3,700円という特別なサービス料金で画面割れを修理できます。
しかし保証対象外の場合、iPhone 16で42,800円とその修理費用は非常に高額になってしまします。
AppleCare+に加入していれば安く修理できるのだから、保護フィルムはいらないんじゃない?
こういう意見もあります。確かにAppleCare+に加入していれば安く画面割れを修理できます。しかし、これに関して知っておきたいことがあります。
- 小さな傷など、動作に影響がない傷の修理は保証対象外
- そもそも、AppleCare+加入料が安くない
→ iPhone 15では月額1,580円、もしくは一括31,800円(2年間)
動作に問題のない小さな擦り傷はAppleCare+保証対象外となり、安い修理費用で直せない、ということです。
つまり、AppleCare+に加入して万が一に備えていたとしても、キレイな状態を保ちたいと考えるなら、やはり保護フィルムは必要ということになります。
落下させてしまっても「助かる確率」が上がる
保護フィルムを貼っていたとしても、高いところから落下させてしまえば傷がついてしまうことはあるでしょうし、あたりどころが悪ければ割れてしまうこともあるかと思います。
しかし、少なくとも「助かる確率」は上がります。
上はiPhone 15 Proに貼っているガラスフィルム。一部がひび割れてしています。
ディスプレイに傷がついていないことは新品の保護フィルムに交換するときに確認済み。おそらくiPhoneと一緒にポケットに入れていたカギが原因かと思いますが、もしガラスフィルムを貼っていなければディスプレイに傷がついてしまっていたかもしれません。
「保護フィルムを貼っておいたおかげで傷を防止できた」とは言い切れないものの、実際に保護フィルムが身代わりとなってくれたというパターンはきっとあるはずです。
貼っていたガラスフィルムは割れてしまったけど、ディスプレイは無傷のようで助かった!
このような経験をされた方も少なくないでしょう。
上でも書きましたが、iPhoneに手帳型ケースをつけていても、必ずしもフラップが閉じた状態で落下してくれるとは限りません。保護フィルムを貼っておけば、万が一落下させたときも助かる確率が上がります。
キレイな状態を保てれば高く売れる
リセールバリューが下がりにくいiPhone。しっかり対策してキレイな状態を保てれば、売却時に高く売れます。ディスプレイに傷をつけてしまうと、当然ながら買取価格に響いてきます。
中古のApple製品を取り扱う大手中古ショップ「イオシス」でiPhone 16を買取に出したとき、傷なしと傷ありで買取価格にどれくらいの差が出るのかを確認してみました。
- 使用感が少なく傷はない:104,000円
- 使用感はあるが目立つ傷はない:94,000円
- 目立つ傷がある:83,000円
- 難あり(画面にヒビがある場合など):41,000円
※ 買取価格は変動します。記事更新時点の9月23日時点の情報となります。詳細は「イオシスHP」をご確認ください。
やはり、キレイな状態と傷がある状態では買取価格に大きな差があるようです。画面割れともなると買取価格が大幅に下がり悲しい結果に。
買取価格はiPhoneのモデルや状態によって変化しますし、タイミングや利用する中古ショップによっても変わってきます。上の買取価格はあくまでも参考となりますが、間違いないのは「傷をつけてれば買取価格が下がる」ということです。
自分に適した保護フィルムを選べる
保護フィルムのなかには、光の反射を抑えてくれる反射防止(アンチグレア)タイプの保護フィルムや、ブルーライトカットに対応した保護フィルム、覗き見を防止してくれる保護フィルムなど、保護以外の機能性を持たせたものがあります。
保護フィルムのタイプ | メリット | デメリット |
---|---|---|
光沢 (グレア) | 透明でクリア | 太陽光・蛍光灯などの光が反射しやすい |
非光沢 (アンチグレア) | 光の反射を抑え視認性を高めてくれる さらさらの指滑り | 特殊加工が施されているため、クリアさに欠ける |
ブルーライトカット | 目の疲れの原因となるブルーライトを軽減 | ディスプレイが黄色がかって見える 本来の色と違ってみえる |
のぞき見防止 | 人混みでのスマホ操作時にプライバシーを保護 | ディスプレイが暗く見える クリアさに欠ける |
ペーパーライクフィルム | Apple Pencil使用時に、紙のような書き味を再現 | クリアさに欠ける ペン先の摩耗がはやくなる |
基本的には、iPhoneのディスプレイのキレイさに干渉しない光沢(グレア)タイプの保護フィルムがおすすめです。「操作時の指滑りをよくしたい」ということで反射防止(アンチグレア)タイプの保護フィルムも人気があります。
「裸派」の人は背面用保護フィルムの検討を!
iPhone 15/14/13/12シリーズの背面にはガラス素材が使われています。落下などで割ってしまうと、ディスプレイの修理同様に高額な費用がかかります。
iPhoneモデル | 画面のひび割れ(前面のみ) の修理費用 | 画面の修理 (AppleCare+ サービス料) |
---|---|---|
iPhone 16 iPhone 16 Pro iPhone 15 iPhone 14 | 25,900円 | 3,700円 |
iPhone 16 Plus iPhone 16 Pro Max | 29,800円 | |
※ 価格は税込。最終的な修理費用は、Appleまたは正規サービスプロバイダが精査した上で決定されます。 |
最終的な修理費用はAppleの判断となりますが、最大でこれくらいかかります。すでに使用した期間によっては修理を諦めるレベルの額ですよね。
ちなみに、背面ガラスを修理できるのはiPhone 12シリーズ以降となります。その他のモデル(iPhone 8以降の背面ガラスが使われているモデル)は修理不可です。
背面にAppleの「MagSafe対応iPhoneレザーウォレット」をくっつけていたおかげか、私のiPhone 12 Pro Maxの背面ガラスはいい状態。が、よーく見ると写真に写らないほどの擦り傷がついていました。
保護ケースなしでiPhoneを使う方は少数派かと思いますが、ディスプレイに加えて背面ガラスを割ってしまうと大変な目に遭うので、裸派の方も最低限、背面用保護フィルムを貼っておくことをおすすめします。
iPhoneに保護フィルムを貼るデメリット
保護フィルムのメリットだけをご紹介するのはフェアじゃないので、デメリットについても解説しておきましょう!
保護フィルムを購入する費用がかかる
当然ながら、保護フィルムを購入する費用がかかります。保護フィルムは消耗品。痛んだり割れたりで交換が必要になることもあります。
保護フィルムの購入はキャリアショップや家電量販店だと高くつきがちなので、ネットでの購入がおすすめです。価格が安くかつ品質の高い保護フィルムがたくさん販売されています。
個人的によく選ぶのは、「NIMASO(ニマソ)製の保護フィルム」。安くハズレがないので、失敗したくないときは同社製の保護フィルムを選びます。貼りやすいので貼り付けが苦手な方にもおすすめです。
種類によってディスプレイのキレイさが犠牲になる
反射防止(アンチグレア)タイプの保護フィルムには、光の反射を抑えてくれたり指滑りがよくなり操作性が向上するといったメリットがあります。しかし、iPhone本来のディスプレイのキレイさが犠牲になってしまうデメリットもあります。
そのほかディスプレイのキレイが犠牲になるのは、
- ブルーライトカット対応保護フィルム
- 覗き見防止フィルム
といったものですね。これらの保護フィルムを選ぶ際は、この点はをしっかり理解しておく必要があります。
ディスプレイの見え方への干渉が気になる方は、光沢(グレア)タイプの保護フィルムを選びましょう。
見た目が悪くなる(ガラスフィルム)
iPhoneにガラスフィルムを貼ると、どうしても厚みのせいで見た目が悪くなってしまうことがあります。
上のように、「ガラスフィルムが乗っかっている感」というか、ガラスフィルムに不要な存在感が感じられますよね。個人的にはさほど気にならないのですが、なかには気になる方もいらっしゃるかと思います。
見た目が気になる方は、薄手のPETフィルム・TPUフィルムがおすすめです。
貼り付けに苦戦してしまう可能性がある
「保護フィルムの貼り付けは苦手」という方は少なくないと思います。私もそうで、貼り付けに失敗し買ったばかりの保護フィルムを無駄にしてしまった……という経験が何度かあります。
「貼りやすさ」は保護フィルム選びの超重要なポイント。そこでおすすめなのが、貼り付けガイドツール付きのガラスフィルムです。
iPhoneにガイドツールをセットし、枠内にガラスフィルムを落とすようにして貼り付けます。ホコリの侵入にさえ気をつければ、貼り付けに失敗してしまうことはありません。
最近では貼り付けしやすいよう工夫されている保護フィルムがたくさんあるので、貼り付けが苦手な方も安心して購入できますよ!
まとめ:iPhoneに保護フィルムは必要です!
「iPhoneのディスプレイに傷をつけたくない!」ということが前提なら、保護フィルムは絶対に必要です!
いくら傷がつきにくい強化ガラスが使われていると言っても、普段使いのなかでどうしても傷がつきますし、あたりどころが悪ければ割れてしまいます。
「傷がついても気にせずガシガシ使うよ!」という使い方はある意味うらやましいですが、やはり「買取価格が下がっちゃうしな」とか「どうせならキレイな状態で使い続けたいよな」と考えている方が大半かと思います。
ここまででご紹介してきたように、保護フィルムにはデメリットもありますが、それを大きく上回るメリットがあります。繰り返しになりますが、iPhoneには保護フィルムが必要です!
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【よくある質問】iPhoneの保護フィルムは必要か
- iPhoneに保護フィルムは必要ですか?不要ですか?
-
iPhoneのディスプレイに傷をつけたくないのなら、保護フィルムを貼っておくことおすすめします。
傷に強いセラミックシールドを採用するiPhone 16/15/14/13/12シリーズでも、保護フィルムなしだと普通に傷がついてしまいます。
- iPhoneに保護フィルムを貼るメリットは何ですか?
-
- 万が一落下時に助かる確率を上げることができる
- 傷をつけてリセールバリューが下がってしまうことを防げる
- 指紋汚れを目立ちにくくする
- 操作性や視認性を向上させる
このようなメリットがあります。
- 保護フィルムを貼らない場合、どのようなリスクがありますか?
-
保護フィルムを貼らない場合、iPhoneのディスプレイに傷を付けてしまうリスクが高まります。また、落下させたときの破損リスクも高まります。
保護フィルムを貼ることで、それらのリスクを軽減できます。
- 高価な保護フィルムと安価なものに性能の違いはありますか?
-
高価な保護フィルムにはより強度の高い素材が使われていたり、耐久性が高かったりという傾向があります。
しかし、最近では高品質なガラスフィルムが安く販売されているので、安いからと言って必ずしも品質が低いとは言えません。
おすすめはAmazonや楽天市場などでの購入です。家電量販店やキャリアショップなどで購入するよりも、高品質な保護フィルムを安く購入できます。
- 保護フィルムを貼ることにデメリットはありますか?
-
まず保護フィルムを購入する必要がかかります。また、ものによっては見た目が悪くなったり、タッチ感度が低下したりする場合もあります。